ベランダやバルコニーに屋根は後付け可能?注意点や費用を解説

リフォーム 2025.07.17
ベランダの屋根

ベランダの日差しやプライバシーが気になることから、屋根を後付けしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。また、屋根を後付けする場合、どのくらいの費用がかかるのかなども気になるところでしょう。
そこで今回は、ベランダに屋根を後付けする際のメリット・デメリットや注意点、費用の目安、屋根の種類について詳しく解説します。

目次

ベランダやバルコニーに屋根を後付けできる?

ベランダの屋根は、DIYやリフォームによって後付けすることが可能ですが、慎重な検討が必要です。
例えばマンションの場合、ベランダを工事する際に管理規約や管理組合の許可が必要です。ベランダに屋根を取り付けることで外観が損なわれると判断され、許可されないケースもあるため、必ず確認してから取り付けるようにしましょう。
戸建て住宅の場合は、施工によってハウスメーカーの建物保証が無効になる可能性があります。保証条件をよく確認したうえで、後付けすることをおすすめします。
賃貸住宅の場合は、建物に変更を加える行為となるため、原則として屋根の設置は難しいでしょう。どうしても設置したい場合は、必ず管理会社やオーナーに相談が必要です。

DIYで設置することは可能?

ベランダの屋根は、自分で後付けすることも可能です。しかし、DIYによる後付けにはさまざまなリスクが伴います。
例えば、設計が不十分なまま設置すると、強風や積雪によって屋根が倒壊する危険があります。支えきれなかった屋根材が落下し、ケガや物損事故につながるおそれもあります。また、外壁への固定が不適切だと外壁そのものが破損することも考えられます。
屋根の後付けは、建築基準法で「増築」と判断されると固定資産税が上がる要因になることもあるため、十分な検討が必要です。都市計画区域内での増築は、建築確認申請が必要になります。屋根の面積が建ぺい率に影響を与える場合も建築確認申請が必要になるため、建築士や自治体の建築指導課などへ確認することをおすすめします。

ベランダやバルコニーに後付けできる屋根の種類

ベランダに後付けできる屋根にはさまざまな種類があります。ここでは、4つの種類について解説します。

フラット型

フラット型の屋根

フラット型は、その名の通り屋根の形が平らなタイプの屋根です。直線的なラインが特徴で、スタイリッシュな印象を与えるため、シンプルで洗練された住宅デザインとよく調和します。
開放感があり、採光性にも優れている反面、風の強い日などは横からの雨を防ぎにくいというデメリットもあります。

アール型

アール型の屋根

アール型は、屋根の先端が丸みを帯びた前下がりのデザインが特徴の屋根です。柔らかな曲線で、優しい印象があります。雨が吹き込みにくく、雨や雪が屋根の上に溜まりにくいため、天候に左右されにくい屋根を求める方におすすめです。

ルーフ型

ルーフ型の屋根

ルーフ型は、柱を使わずに外壁に直接取り付けるタイプの屋根です。柱がないため、ベランダの動線やスペースを邪魔せず、すっきりとした印象に仕上がるのが魅力です。建物の構造によっては、設置しやすいのもポイントです。
ただし、外壁に負担がかかるため、住宅メーカーの保証条件を確認のうえ検討する必要があります。

サンルーム

サンルーム

サンルームは、建物からせり出した、日当たり確保を目的としたスペースのことです。ベランダでは屋根の延長として設けられます。屋根や壁がガラス張りになっているのが特徴で、太陽の光を十分に取り込めます。また、雨風が入ってこないため、雨の日でも洗濯物を干したり、趣味スペースとして活用したりすることができます。
ベランダリフォームのタイミングで設置されるケースも多く、屋根だけでなく室内のような快適性を求める方に人気です。ただし、後付けすると外観の統一感がなくなってしまう可能性があるため、デザインに工夫が必要です。

ベランダやバルコニーに屋根を後付けする場合の費用の目安

ベランダに屋根を後付けするリフォームの費用は、3万円〜30万円程度が目安ですが、ベランダの広さや屋根の種類・素材、施工方法などによって変動します。

小規模な屋根であれば比較的リーズナブルに設置できますが、デザイン性や耐久性を重視した本格的な施工を行う場合は、数十万円単位の費用がかかることもあります。ここでは、費用に影響を与える主な要素をご紹介します。

屋根の種類

屋根の種類によって設置のしやすさも異なることから料金が変動します。

屋根の種類後付け費用相場
フラット型9〜13万円
アール型9~14万円
ルーフ型11~17万円
サンルーム50~150万円

フラット型は簡単に設置できることから、金額もリーズナブルです。次に、アール型、ルーフ型、サンルームの順で費用が高くなる傾向にあります。サンルームは独立した一つの部屋の後付けとなるため、材料費に加え基礎工事の費用も高額になります。設置場所の状況によっては建物の補強工事が必要になり、費用増につながるケースもあります。

屋根の素材

屋根の素材の主流は、ポリカーボネートです。強度が高く、透明・半透明などの種類を選べるため、光を通しながら雨除けが可能です。他には塩化ビニル樹脂やアクリル板などがあり、素材に応じて費用が変わります。

屋根の設置場所

2階以上に設置する場合は足場を組む必要があります。足場の設置が必要な場合は、追加費用が発生するため、事前に見積もりを確認しておくと安心です。相場は15万円程度です。

ベランダやバルコニーに屋根を設置するメリット・デメリット

ベランダへの屋根の設置はさまざまなメリットがあります。一方でデメリットもあるため、双方を加味したうえで設置を検討しましょう。

メリット

洗濯物を雨や雪から守ることができる

屋根を設置することで、天候を気にせず洗濯物を干せます。突然の雨でも安心して外出できるため、共働きの家庭や室内干しに抵抗がある方には特におすすめです。
ただし、フラット型の屋根は横からの雨の吹き込みに弱いため、立地や風向きを考慮することが重要です。

日差しの熱や紫外線をカットできる

屋根を設置することで、直射日光をやわらげる役割も果たします。これにより、室内への強い日差しの侵入を防ぎ、フローリングや家具の日焼け防止に効果的です。また、夏場の冷房効率が上がるため、光熱費の節約にもつながります。

プライバシーの確保や防犯性の向上につながる

近隣にマンションや高層住宅がある場合、上からの視線が気になることもあります。屋根があることで視界を遮り、プライバシーの確保や防犯面の強化に役立ちます。
屋根の設置により、防犯カメラの画角が狭まることもあるため、あわせて設置位置を見直すと安心です。

デメリット

狭く感じる場合がある

屋根を取り付けることで、ベランダに覆われたような印象を与え、狭く感じる可能性があります。特に低めの屋根や濃い色の素材を選んだ場合は、視覚的な圧迫感が強くなることがあるため、透明性の高い素材やアール型を選ぶなど、デザインを工夫することがポイントです。

雨音がうるさく感じることがある

ポリカーボネートなどの樹脂製素材は、雨が当たると音が響きやすいことから、うるさく感じるケースがあります。特に寝室の近くにベランダがある場合、強い雨音が睡眠の妨げになることも考えられます。

ベランダやバルコニーに屋根を後付けする際の注意点

ベランダやバルコニーに屋根を後付けする際は、見た目や費用だけでなく、建物の条件や生活スタイルに合わせた設計が重要です。以下に注意したいポイントをご紹介します。

スペースに合わせて最適なサイズを選ぶ

屋根のサイズは、ベランダの広さや使用目的に応じて慎重に選ぶことが大切です。大きすぎる屋根は、必要以上に日差しを遮ってしまい、室内が暗くなったり湿気がこもったりする原因になります。一方で、小さすぎると洗濯物が雨に濡れてしまうなど、屋根としての機能を十分に果たせない可能性があります。
快適なバランスを取るためにも、生活動線や干したい洗濯物の量などをイメージしながら、最適なサイズを検討しましょう。

方角を確認する

屋根の設置前には、ベランダの方角を確認することも重要なポイントです。例えば、北向きのベランダに屋根を設置すると、より日当たりが悪くなり、洗濯物が乾きにくくなる可能性があります。本当に屋根が必要なのかどうか、改めて確認する必要があります。
南向きの場合、屋根の設置によって強い日差しを軽減でき、涼しく過ごしやすくなります。方角によってメリット・デメリットが異なるため、屋根の設置がどのような影響を与えるかを事前にシミュレーションしておくと安心です。

外壁に穴を開ける場合は住宅保証を確認する

屋根の設置にあたり、外壁に穴を開けて金具を取り付けるケースもあります。その際には、住宅メーカーの保証条件を必ず確認することが必要です。
保証が残っている状態で施工してしまうと、建物に不具合が出た際に保証が適用されず、修理費がすべて自己負担になる可能性があります。また、外壁の素材や構造によっては屋根の取り付けができないこともあるため、施工前にリフォーム会社と十分な相談を行うことが重要です。
屋根の設置は手軽に思えるリフォームですが、建物の寿命や安全性にも関わる大切な工事です。信頼できる業者と連携し、下調べをしっかり行ったうえで計画を立てることをおすすめします。

自宅のリフォームに合わせて防犯対策をするならALSOKのホームセキュリティ

ベランダの屋根は、外からの視線を遮るのに役立ちますが、不審者の侵入対策にはなりません。空き巣などの不審者は、屋根が付いていてもベランダから侵入してくる可能性があるため、防犯対策も一緒に取り入れましょう。
ベランダの防犯対策として、センサーライトの設置、窓への補助錠の設置や防犯フィルムの貼付けなどがあります。さらに、より強固な対策として、ホームセキュリティの導入をおすすめします。

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ALSOKのホームセキュリティは、在宅中にも警備可能なので強盗や居空き対策としても有効です。ベランダのリフォームに合わせて自宅の防犯対策を検討している場合は、ALSOKのホームセキュリティの導入もあわせてご検討ください。

まとめ

ベランダやバルコニーに屋根を後付けすることで、洗濯物の保護や日差し対策、プライバシーの確保など多くのメリットが得られます。一方で、スペースや方角、外壁の条件などを考慮しなければ、かえって生活の不便さや費用面での負担が生じることもあります。
屋根の種類や素材ごとに特徴や価格が異なるため、ご家庭のライフスタイルやベランダの条件に合った選択が重要です。また、設置にあたっては住宅保証や管理規約などの確認も忘れずに行いましょう。

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