高齢者の安全を守る緊急通報システムとは?機器の種類や導入メリットについて

高齢者・介護 2025.08.29
緊急通報ボタン

「緊急通報システム」は、一人暮らしをする高齢者の安全を守る手段として注目されており、全国の自治体でも導入が進んでいます。急な体調不良や転倒など、いつ起こるか分からない緊急時に備えることができ、利用者本人や家族にとって大きな安心材料となります。
そこで今回は、高齢者の安全を守る緊急通報システムの概要と、機器の種類や導入メリットについて解説します。

目次

緊急通報システムとは

緊急通報システムとは、屋内や屋外で高齢者が急な体調不良や事故、災害などの緊急時にすぐに通報できるサービスのことです。主に自宅に設置された専用端末やペンダント型の発信機などを使い、ボタンを押すだけで緊急通報することができます。この緊急通報システムは、自治体が提供しているサービスと、事業会社や警備会社が提供する見守りサービスに含まれているものがあります。

緊急通報システムの機能

緊急通報システムは、急な体調不良や事故などに陥ったときに、緊急ボタンを押すことで事業者に通報し、状況確認、救急車などの手配、家族や関係者に連絡してくれるサービスです。緊急通報以外にも、安否確認やスタッフの駆けつけ対応、健康相談、見守り機能などさまざまな機能が備わっているものもあります。導入するシステムによってカバーされる機能は異なるため、利用する目的や生活環境に応じて、必要な機能が備わっているかを確認して選ぶことが大切です。

ALSOKのみまもりサポートでは、緊急ボタンを押すと監視センターにつながり、ALSOKが現場に駆けつけ一次対処します。必要に応じて、救急隊員への引き継ぎも行います。また、相談ボタンを押すことでヘルスケアセンターにつながり、看護資格を持つスタッフに健康相談をすることができます。

ALSOKみまもりサポートの仕組み

緊急通報システムの種類

緊急通報システムは、利用者のライフスタイルやニーズに応じて種類を選べます。ここでは代表的な3つのタイプについて、それぞれの特徴や仕組みをご紹介します。

ペンダント型

ペンダント型の緊急通報ボタン

ペンダント型は、首から下げて常に身につけておけるタイプの緊急通報機器です。軽量でコンパクトなデザインが多く、ペンダントについているボタンを押すだけで通報が可能です。倒れてしまい動けない状況でも手軽に助けを求められる点が特徴で、高齢者の方に広く利用されています。

スマホアプリ型

スマートフォンを持っている方におすすめなのが、スマホアプリ型の緊急通報システムです。専用アプリを通じて利用でき、機器の設置工事や固定電話回線が不要という手軽さが魅力です。通報時には、位置情報の送信や、音声通話やチャットで状況を伝えることも可能です。外出先でも利用できるため、日常的にスマートフォンを使用している方に適しています。

センサー連動型

センサー連動型は、自宅内に設置した各種センサーが人の動きや扉の開閉などを検知し、一定時間動きがない場合に自動で通報されます。
利用者が操作をしなくても、システムが異常を察知して通報するため、意識を失ってしまった場合などに対応できるのが大きなメリットです。一人暮らしをする高齢者の見守りに適した仕組みといえるでしょう。

緊急通報システムを導入するメリット・デメリット

緊急通報システムは、高齢者の暮らしを支える心強いサービスですが、その導入にはメリットだけでなく、注意すべき点もあります。ここでは、導入を検討するうえで知っておきたいメリットとデメリットについて解説します。

メリット① 緊急時すぐに通報が可能

最大のメリットは、急病やケガ、倒れたときなどの緊急時にボタンを押すだけで通報できる点です。多くのシステムでは、ペンダント型の発信機や専用端末のボタンを押すだけで通報が可能な仕組みとなっています。急な発作や転倒、持病の悪化など、自力で電話ができない状況でもワンタッチで通報できるため、非常に安心です。

メリット② 心理的な安心を得られる

高齢の両親や祖父母が一人暮らしをしていると心配事が多いものです。緊急通報システムを導入することで、家族が遠方に住んでいて頻繁に訪問できない場合でも見守ることができます。緊急通報システムは、本人はもちろん、その家族にとっても大きな安心感を得られます。日々の生活のなかで、「何かあったときにどうやって緊急事態に気づいてもらえるかどうか」という不安を軽減し、精神的なゆとりを持って暮らすことができるのは、システム導入のメリットの一つです。

メリット③ 高齢者の自立した生活を支援できる

「何かあってもすぐに助けを呼べる」という安心感により、普段通りの日常生活を送りやすいというのもメリットです。過度に人の助けを借りることなく、これまで通りの生活を維持しやすくなり、自信を持って日々を過ごせるでしょう。

続いて、デメリットについて解説します。

デメリット① ボタンを押すのが困難なケースもある

緊急通報システムによっては、高齢者自身がボタンを押す必要があります。しかし、意識を失っていたり、手が動かせなかったりするとボタンを押すことが難しく、対応ができないケースもあります。こうした事態を防止するため、見守りカメラやセンサー連動型のサービスと組み合わせて使用するのも一つの手段です。
またスマホアプリ型は、高齢者がスマートフォンの操作に不慣れな場合に使いこなせないという可能性もあります。利用する高齢者の特性にあわせて、操作しやすいサービスを選ぶようにしましょう。

デメリット② 一部サービスでは電話回線・インターネット回線が必要

緊急通報システムのサービスによっては、固定電話回線やインターネット回線が必要となる場合があります。これらの回線がない場合、別途回線の契約や工事が必要になるため、導入前に確認しておきましょう。特にインターネット回線を使用する場合は、通信環境の安定性やセキュリティへの配慮も重要になります。
ご自宅に固定電話回線やインターネット回線がない場合は、回線の導入もサポートしてくれるかどうか確認すると良いでしょう。

緊急通報システムを検討する際のポイント

考え事をしているシニア

緊急通報システムの導入にあたっては、単に機器を選ぶだけでなく、利用者の状況やニーズに合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、導入を検討する際に押さえておきたい主なポイントについて解説します。

ポイント① 操作方法は分かりやすいか

まず確認したいのが、操作のしやすさです。例えば、「ボタンを押すだけ」といったシンプルな操作ができるものは、高齢者にとって扱いやすく安心です。特に、身体が不自由な方や視力が低下している方の場合は、細かい操作を必要とせず、直感的に通報できるものを選ぶと良いでしょう。

ポイント② 必要な機能が備わっているか

緊急通報システムにはさまざまな機能があり、何を重視するかはその人の状態や生活環境によって異なります。例えば、症状の悪化など、何らかの理由で意識を失ってしまった際に、一定時間動きがないことをセンサーが検知して通報する機能は安心材料になります。緊急時に確実に対応できるよう、必要な機能が備わっているかどうかを確認しましょう。
また、家族への自動通知機能や、日常生活における安否確認の機能があれば、日々の見守りにも役立ちます。外出が多い方にはスマホアプリ型、自宅中心で生活している方にはペンダント型やセンサーと通報ボタン型がセットになっているものなど、ライフスタイルに合った機能を選ぶことが大切です。

ポイント③ 提供されるサービスは要望を満たしているか

緊急通報システムは、機能だけでなく付随するサービスの内容もさまざまです。健康相談の有無や、医療・介護に関する情報提供、万が一のときの駆けつけサービスなど、必要とするサポートを受けられるかも確認しておきましょう。安心して生活を続けるためには、機器だけでなく人のサポート体制も重要なポイントです。

ポイント④ 24時間365日対応が可能か

緊急事態はいつ起きるか分からないため、サービスの対応時間も重要です。特に家族が遠方に住んでいてすぐに駆けつけられない場合は、24時間365日いつでも対応可能なサービスを選ぶと安心です。深夜や休日でも即時対応してもらえる体制が整っていれば、万が一の際にも迅速な救助を期待できます。

高齢者見守りサービスについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。

高齢の親の暮らしを守るALSOKの「みまもりサポート」

みまもりサポート

ALSOKでは、自治体採用数No.1の見守りサービス「HOME ALSOK みまもりサポート」を提供しています。
HOME ALSOK みまもりサポートは、急な体調不良や緊急事態が起きたときに、緊急ボタンを押すだけでALSOKが駆けつけて対応します。緊急通報用のボタンは、文字が大きくて見やすく、ボタンを押すだけで通報できるため、高齢者の方でも扱いやすい仕組みです。
さらに、健康について気になることがあれば相談ボタンを押すだけで、24時間いつでも看護師資格を持つスタッフに健康相談をすることもできます。
また、熱中症の注意喚起や緊急速報メールの読み上げも可能で、一人暮らしの高齢者に注意を促すことができます。
オプションとして、ペンダント型の緊急ボタンや火災感知、みまもり情報提供サービスやトイレなどにセンサーを設置できるライフリズム監視サービスなどもご提供しています。一人暮らしをする高齢者の方を支えるサービスとしてご活用いただけます。

実際に使用している方の声を聞いてみると、

  • 目が回り体に力が入らなくなった際、非常ペンダントを押してALSOKに緊急通報。迅速にガードマンが駆けつけてくれ、すぐに救急車を手配してくれた
  • 高齢の親が病院に搬送された際、家族への状況説明や報告書が分かりやすく的確で、対応の質に驚いた

などのお言葉が寄せられています。

まとめ

緊急通報システムは、高齢者が急な体調不良などの緊急時に通報できるサービスのことで、主に自治体や警備会社などが提供しています。ボタンを押すだけで駆けつけや救助を依頼できるため、一人暮らしの高齢者の方も安心して暮らせます。
一人暮らしをする高齢の両親や祖父母が心配という方は、ぜひ緊急通報サービスの導入をご検討ください。

この記事に関連する商品

HOME ALSOK Connect
お買い上げプラン
月額費用4,070円(税込)
  • スマホで簡単に警備操作
  • 24時間365日の徹底警備。緊急時にはガードマンが現場に急行
  • お手頃価格で家計も警備も安心
HOME ALSOK アルボeye
カメラ稼働式
月額費用2,750円(税込)
  • 自宅内に設置したカメラの映像をスマホでいつでも確認!
  • もしもの際はメールで異常を通知+ガードマンが駆けつけ
  • ご高齢者様の見守りなどの利用にも