忍び返しの防犯効果は?雨樋に設置する際の注意点やおすすめの防犯対策を解説

防犯 2026.01.29
忍び返し

住宅への侵入犯罪は依然として発生しています。泥棒は雨樋を使って高所に侵入することもあり、1階だけでなく2階以上の防犯対策も重要です。忍び返しは、こうした外部からの侵入を物理的に防ぐ伝統的な防犯具として、現代でも多くの住宅で活用されています。
本記事では、忍び返しの基本的な知識や防犯効果、雨樋に設置する際の注意点や忍び返しと組み合わせたい防犯対策などを解説します。

目次

忍び返しとは

忍び返しとは、塀やフェンス、門扉の上部などに取り付けて、不審者の侵入を防ぐ防犯設備です。よじ登りや乗り越えを困難にし、侵入者に強い警戒心を与えることで、物理的にも心理的にも高い抑止効果を発揮します。忍び返しは、もともと戦国時代の城や武家屋敷で用いられていた伝統的な防犯具で、敵兵や忍びが塀を越えて忍び込もうとするのを阻止する目的で設置されていました。現代では住宅や施設の外構に合わせたデザインも増え、実用性と防犯性を兼ね備えたアイテムとしても注目されています。近年では室外機の盗難防止としても活用されており、設置されているだけで侵入を諦めさせる視覚的な抑止効果があります。簡易な設備ながら、信頼性の高い防犯対策といえるでしょう。

泥棒は2階以上の窓からも侵入する

侵入窃盗の侵入口のデータ

出典:警察庁 住まいる防犯110番

警察庁の調査によると、一戸建て住宅における侵入窃盗の侵入口は「窓」がもっとも多く、全体の約半数を占めています。また、3階建以下、4階建以上の共同住宅においても「窓」からの侵入の割合が多く、住宅の種類を問わず主要な侵入経路であることが分かります。特に注目すべきは、一戸建て住宅だけでなく共同住宅でも窓からの侵入が多く発生している点です。1階は対策していても、2階以上は安全だと考えて施錠を怠るケースが少なくありません。しかし、泥棒は雨樋や配管、ベランダなどを足場にして容易に侵入するため、高層階であっても油断は禁物です。さまざまな経路が狙われる可能性があるため、建物全体で防犯意識を高めることが必要となります。

忍び返しの設置場所と防犯効果

忍び返しは、設置場所によって異なる防犯効果を発揮します。住宅の構造や周辺環境に応じて適切な場所に設置することで、防犯効果を最大化できます。

雨樋や屋根に設置:高所の窓からの侵入を阻止

雨樋は、屋根の雨水を排水するために外壁に沿って設置されています。泥棒はこの雨樋をつたってベランダや屋根によじ登り、2階の窓から侵入を試みます。雨樋や屋根に忍び返しを設置することで、よじ登る行為自体を物理的に阻止でき、侵入を諦めさせる効果も期待できます。特に2階建以上の一戸建て住宅では雨樋を経路とした侵入が多いため、非常に有効な防犯対策です。

ベランダの塀に設置:ベランダへの侵入を阻止

ベランダは窓ガラスを割ったり、鍵を壊したりして室内に侵入される危険があり、泥棒に狙われやすい場所です。集合住宅のベランダは、隣の部屋との仕切りが簡易的な場合も多く、ベランダづたいに侵入されるおそれがあります。一戸建て住宅の2階のベランダやバルコニーも、外部からの侵入経路になりやすいです。ベランダの塀に忍び返しを設置することで侵入を阻止でき、防犯効果を高められます。

一戸建て住宅の塀に設置:塀の飛び越えを阻止

一戸建て住宅の敷地を囲む塀は、プライバシー確保と防犯の両方で重要な役割を果たしています。塀の上部に忍び返しを設置することで、鋭利な突起により塀を飛び越えて敷地内に侵入することを阻止できます。さらに、忍び返しは鳥や猫など動物の侵入防止にも効果的で、騒音や糞尿被害を防ぐ対策としても役立ちます。

忍び返しを設置する際の注意点

忍び返しは高い防犯効果が期待できますが、設置や管理には注意が必要です。安全かつ効果的に使用するためには、以下の点に留意しましょう。

  • ケガに注意する
  • 景観やデザインのイメージを損なう可能性がある
  • 他の防犯対策と組み合わせて使用する

ケガに注意する

忍び返しは先端が鋭利なため、取り扱いには十分な注意が必要です。自分で設置する場合、作業中に手を切ったり、高所から転落したりするリスクが伴います。自分での設置が難しい場合や不安がある場合は、専門業者への依頼がおすすめです。また、設置後も雨風の影響で劣化や固定の緩みが生じると、落下により家族や通行人がケガをするおそれがあります。定期的に点検し、必要に応じて補修や交換を行うことが大切です。

景観やデザインのイメージを損なう可能性がある

忍び返しは鋭利な形状をしているため、住宅や外構のデザイン性を損なう場合があります。しかし、近年ではデザイン性の高いおしゃれな忍び返しも販売されています。建物の外観に調和するデザインや色を選ぶことで、防犯効果を保ちながら景観への影響を最小限に抑えることが可能です。設置前に複数の製品を比較検討し、住宅のデザインに合ったものを選びましょう。

他の防犯対策と組み合わせて使用する

忍び返しは有効な防犯対策ですが、忍び返しだけに頼らず、他の防犯対策と組み合わせることでより高い効果を得られます。熟練した泥棒は忍び返しを回避したり、別の侵入経路を探したりする可能性もあります。複数の防犯対策を講じることで、泥棒に「侵入が難しい」「時間がかかる」と思わせ、犯行を断念させることが重要です。

忍び返しと組み合わせたい防犯対策

ここからは、忍び返しの設置と組み合わせたい防犯対策をご紹介します。以下の対策を実施することで、住宅の防犯性を総合的に高められます。

必ず施錠する

窓の施錠

無施錠の窓やドアは泥棒にとって格好の侵入口となるため、すべての窓とドアを施錠する習慣をつけることが防犯対策の基本です。窓が無施錠であれば、泥棒が忍び返しを突破した場合、時間をかけずに侵入できてしまいます。短時間の外出でも必ず施錠し、就寝時も確実に鍵をかけることを徹底しましょう。

足場になるものを置かない

植木鉢や脚立、椅子などは、侵入の際に泥棒に使われるリスクがあります。高い塀やベランダに忍び返しを設置しても、足場があると容易に乗り越えられてしまいます。そのため、庭やベランダには足場になりそうなものは置かず、常に整理しておくことを心がけましょう。どうしても置かざるを得ない場合は、建物から離れた場所に配置したり、動かせないよう固定したりする工夫が必要です。

侵入防止のための柵を設置する

人が侵入できない程度の高さと間隔の柵を取り付けることも、有効な防犯対策です。柵は物理的な障壁として機能するだけでなく、目隠し効果も期待できます。外部から室内の様子が見えにくくなることでプライバシーが保護され、留守かどうかを判断されにくくなります。ただし、完全に視界を遮るとかえって泥棒が作業しやすくなるため、程よく周囲から見通せるバランスが大切です。

窓ガラスを交換する・防犯フィルムを貼る

窓の侵入対策には、窓ガラス自体の防犯性を高めることが重要です。防犯ガラスに交換することで窓が割られにくくなり、侵入防止につながります。窓ガラスの交換が難しい場合は、既存の窓ガラスに防犯フィルムを貼ることでガラスの強度が高まり、破損時の飛散も防ぎます。特に1階やベランダに面した窓など、侵入リスクが高い場所から優先して対策しましょう。

防犯カメラ・センサーライトを設置する

防犯カメラの設置は、高い侵入抑止効果が期待できる有効な対策です。玄関、勝手口、駐車場など侵入経路になりやすい場所に設置することで、犯行を未然に防ぐ効果が見込めます。万が一被害に遭った場合も、映像が犯人の特定や証拠として役立ちます。
さらに、夜間の侵入抑止や人目につかない場所にはセンサーライトを併用することで、防犯効果だけでなく帰宅時の安全性や利便性も高まります。

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忍び返しや各種防犯対策を実施していても、侵入を完全に防ぐことは困難です。より強固な防犯対策として、ホームセキュリティサービスの導入を検討してはいかがでしょうか。

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まとめ

忍び返しは、泥棒の侵入を物理的・心理的に阻止する伝統的な防犯具で、侵入経路となりやすい場所に設置することで高い防犯効果を発揮します。一方で、忍び返しだけでは完璧な防犯対策とはいえないため、複数の対策を組み合わせて侵入されにくい環境を作ることが重要です。日頃から防犯意識を高め、住まいの状況に合った対策を講じることが、安全・安心な暮らしにつながります。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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