空き家管理は自分でできる?放置リスクや管理方法、管理サービスの活用について

空き家管理 2026.03.30更新(2019.12.27公開)
空き家管理は自分でできる?放置リスクや管理方法、管理サービスの活用について

本記事では、空き家を放置するとどのようなリスクがあり、どのように管理すればよいのかを、個人でできる方法とサービス活用の観点から整理します。

実家が空き家になったものの、何から手をつければよいのか分からず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。空き家は人が住まなくなることで劣化が進みやすく、管理を怠ると近隣トラブルや防犯・防災上の問題につながる可能性もあります。

【この記事で分かること】

  • 空き家を放置することで生じうる主なリスク
  • 個人で行える空き家管理の具体的な内容と頻度の目安
  • 自分での管理が難しい場合の選択肢

目次

空き家を放置するリスク

空き家は、管理されないことで建物の劣化や周囲への影響が表面化しやすくなります。
空き家を放置すると、建物が急速に老朽化します。災害時の倒壊・飛散リスクや、近隣に影響が及んだ場合の損害賠償責任、「特定空き家」「管理不全空き家」への指定リスク、資産価値の低下などにつながります。

空き家を放置するリスク 起きることの具体例 防げる行動の例
建物の急速な老朽化 カビ・シロアリの発生、外壁のひび割れや屋根の割れ、雨漏り 定期的な換気(窓開け・収納も開放)/通水/雨漏りや室内の異変チェック(写真記録)/必要箇所の補修手配
近隣トラブル・損害賠償 倒壊・外壁材の飛散・屋根材や塀の落下、庭木の越境 外観点検(屋根・外壁・塀)/危険箇所の早期補修/庭木・雑草管理/近隣へ事前説明・連絡先共有
防犯・防災上の危険 不審者の侵入・不法投棄・放火・治安悪化 戸締り徹底/郵便物の滞留防止(転送・定期回収)/照明・センサーの設置/遠方なら見回り代行・警備の検討
「特定空家」「管理不全空家」の指定リスク 勧告後未対応で住宅用地特例解除・税負担増 劣化・危険兆候の早期是正(補修/撤去/清掃)/自治体からの通知・指導に速やかに対応/管理記録(写真・実施日)を残す
資産価値の低下 老朽化・勧告・近隣評価低下による価値減少 定期管理/必要なら専門家(不動産・修繕)に相談/売却・賃貸・活用の方針を早めに検討し、準備を進める

建物の急速な老朽化

人が住まなくなり、管理されなくなると家は一気に老朽化が進みます。換気がされず湿気が溜まるため、カビ、シロアリが繁殖しやすくなります。また、水道管・ガス管が使用されなくなることで、配管が劣化して水漏れが発生したり、害獣や害虫、悪臭などの被害を誘発する可能性もあります。窓・屋根の破損に気づかないまま雨漏りが発生し、一気に腐食が進むケースもあるでしょう。
急速な老朽化を防ぐために、空き家は定期的に換気や清掃、通水を行う必要があります。

近隣トラブルと損害賠償

建物が老朽化すると、台風や地震の際に倒壊したり、外壁材が飛散したりする可能性があります。さらに、不法投棄・不法侵入、放火などのおそれもあり、近隣に迷惑がかかるリスクが生じます。被害が及んだ場合は、所有者が損害賠償責任を問われるケースもあります。
屋根や外壁・塀の定期点検を行い、危険箇所がないか確認しておくと安心です。また、庭木の剪定や住宅周辺の清掃・除草も心がけましょう。

防犯・防災上の危険

人の気配がなく、管理が怠られている建物は、不審者にとって入りやすいと判断される可能性があります。空き家は、不審者の侵入先や放火のターゲットになりやすく、地域の治安悪化につながることもあります。戸締りを徹底し、郵便物は転送設定や定期的な回収によって溜めないよう対策を行いましょう。

「特定空家」などへの指定リスク

放置されていて、かつ倒壊等の危険性がある空き家については、自治体が「特定空家」として指定します。また、放置すれば特定空家になる可能性があると判断された場合は「管理不全空家」となります。特定空家または管理不全空家として勧告を受けた場合、期日までに措置しなければ、住宅用地の特例が外れて固定資産税の負担が増えるリスクがあります。
自治体から通知があれば速やかに対応しましょう。

資産価値の低下

建物が老朽化し、特定空家の勧告を受けた場合や、近隣からの評価が低下している場合は、資産価値が低下してしまいます。将来の売却や活用が困難になるおそれがあるため、定期的に管理を行い、できるだけ良好な状態を維持しましょう。
売却や賃貸としての利用などを検討している場合は、早めに活用方針を決めることをおすすめします。

遠方に住んでいて管理ができず放置してしまうと、さまざまなトラブルが起こると考えられます。自分での管理が難しい場合は、空き家管理サービスの利用も検討しましょう。

自分で行う空き家の管理方法

現地作業の全体手順チェックリスト
外観のチェック項目
内部のチェック項目
設備のチェック項目
防犯のチェック項目

自分で空き家を管理する場合は、定期的に時間をかけて作業・点検を行う必要があります。上記チェックリストを活用して、外観・内部・設備・防犯面すべてを確認しましょう。

管理作業前の準備

空き家の管理作業を安全・スムーズに行うために、現地へ向かう前にいくつか準備をしておく必要があります。

  • 貴重品の撤去
  • ライフライン(電気・ガス・水道)の確認
  • 郵便物がたまらないように転送を検討する
  • 持ち物の用意(掃除用具、ゴミ袋、軍手、懐中電灯、脚立、カメラ、スリッパなど)

貴重品が残されていると、空き巣のターゲットになるおそれがあります。そのため、家族で内容を確認したうえで、早めに撤去しておくと安心です。時間がない場合は、遺品整理業者に依頼する方法もあります。
ライフラインは、電気とガスの解約を行います。ただし、管理の際に電気が必要であれば、契約したままにしておきましょう。ガスは使用頻度が落ちるため、解約しても問題ありません。水道については、配管の乾燥や劣化を防ぐため、解約せずに定期的に通水するほうが良いとされています。
郵便物が溜まっていると空き家であることが一目で分かってしまいます。こまめに郵便物を取りに行けない場合は、郵便転送を検討しましょう。
持ち物は、清掃に必要な用具と、カメラがあると便利です。カメラは、作業前後の状況を記録しておくことで、劣化の進行状況を把握するのに役立ちます。

具体的な作業内容

次に、具体的な管理作業の内容と頻度を見ていきましょう。

換気(必須/月1回以上)

湿気を溜めないように、定期的に空気を入れ換えることが大切です。室内の換気はもちろんですが、クローゼットや靴箱など湿気がこもりやすそうな場所は扉を開けて十分な換気を行いましょう。換気は必須作業で、最低限ひと月に1回以上必要です。

通水(必須/月1回以上)

水道を使わずにいると水道管が腐食して破裂する危険があります。また、水道管の中の水が抜け悪臭も発生します。さらに、水がない空洞が害虫などの通り道となり、家の中に侵入してくることもあります。
換気と同様に定期的に水を出してサビを取り、水漏れなどがないか確かめましょう。通水は、ひと月に1回以上を目安に行います。
あわせて、水道メーターの確認も重要です。通水後にすべての蛇口を閉めた状態でメーターが回り続けている場合は、どこかで漏水している可能性があります。漏水が疑われる場合は、まず敷地内の止水栓を閉めて水を止めたうえで、水道業者や管理会社に早めに相談しましょう。

除草(必須/年2~3回)

庭に生えている草木は放っておくと勝手に成長して、隣地に越境してしまうことがあり、トラブルの原因になることもあります。季節によっては生い茂った草木に害虫が大量に寄生し、周囲に被害が及ぶことも考えられます。ひと月に1回は様子を見て、必要であれば除草や樹木の剪定を行うようにしましょう。
遠方に住んでいるために、なかなか手入れができない場合は、防草シートなどで雑草が育ちにくい環境を作ることも除草対策となります。

雨漏り・外観のチェック(できれば/月1回以上)

空き家の雨漏りはカビを発生させる原因となり、木造の天井や柱などを腐食します。空き家を確認するときには、天井や壁に雨漏りのシミがないか、あるいは、畳やフローリングにカビや腐食がないかを確かめましょう。家の暗部となっている押し入れやクローゼットにカビが発生している場合には、雨漏りなどで溜まった湿気が原因の可能性もあります。
また、屋根や外壁、塀に破損部分はないか、雨どいの詰まりがないかなどの外観のチェックもこまめに行いましょう。

防犯の管理(できれば/月1回)

放置されたままの空き家は、不法侵入や放火などの犯罪被害に遭うリスクもあります。空き家が犯罪被害に巻き込まれないようにするために定期的な巡回を心がけてください。その際には、扉の鍵が開いていないか、窓が割れていないか、あるいは人の入った形跡があるか、などの異変がないかを確認しましょう。
また、管理していることが外部者に分かるようにセンサーライトや防犯カメラなどを設置して、対策を講じるのが効果的です。

自分で空き家を管理する際の注意点

自分で空き家を管理する場合は、管理の頻度や近隣住民への配慮など、押さえておくべき注意点があります。

管理頻度

空き家の管理頻度は、最低でも月1回が目安となります。特に換気と通水は毎月欠かさず行うことで、カビや腐食、害虫の発生、配管の劣化防止につながります。
また、台風や大雪の後などには臨時で訪問し、屋根や外壁、内部への被害がないか確認しましょう。室内に浸水すると建物の劣化が一気に進むおそれがあるため、必ず確認しておくことをおすすめします。

近隣住民への配慮

空き家の管理を怠ることで、近隣住民とのトラブルにつながるおそれがあります。

  • 雑草の放置による景観の悪化
  • 庭木が隣地に越境する・通行妨害
  • ゴミが放置され悪臭が発生
  • 鳥や動物が住み着くことによる騒音、異臭の発生
  • 無断駐車の常態化 など

定期的な草刈りや清掃はもちろん、近隣住民に状況を説明しておき、訪問の際にはその都度声掛けをしておきましょう。
空き家は、定期的な管理と、そのための時間の確保が必要です。遠方にお住まいの場合や管理する時間が確保できない場合は、空き家管理サービスの利用を検討すると良いでしょう。

自分で管理が難しい場合は専門業者への依頼も検討しよう

空き家の管理を個人でするには、手間や負担もかかり十分にできないこともあるでしょう。遠くに離れて暮らしている場合はなおさらです。そんなときは、事業者が行っている空き家管理サービスを利用するのも方法の1つです。

空き家管理サービスを活用するメリット

  • 清掃や破損のチェックなど管理にかかる時間や手間を軽減できる
  • 郵便物の回収も行ってくれる
  • 建物の資産価値を維持できる
  • 近隣トラブルのリスクを回避できる

専門業者に管理を任せることで、換気・水道の通水・外観チェックといった定期作業を代行してもらえます。対象エリアであれば遠方からでも依頼できるため、時間や手間の削減につながるでしょう。また、専門スタッフの管理により、資産価値の維持とリスク低減の両立が期待できます。なお、対応サービスは、プランやエリア、業者によって異なります。

空き家管理サービスの専門業者を選ぶときのポイント

項目 評価
良い 普通 注意
契約 契約内容がわかりやすいか 契約内容が分かりやすく記されている

契約書の他に重要事項説明書があるとより理解しやすくなります

契約書がないなど、内容が明確ではない
サービスに不備があった場合の損害賠償について、契約書に記載があるか 損害賠償に関する記載があり、十分な賠償額がある 損害賠償に関する記載がある 損害賠償に関する記載がない
クーリング・オフに関する説明があるか あり なし
個人情報の取り扱い方法を定めているか 個人情報の取扱いに関する認定(P マークや JIS Q 15001(個人情報保護マネジメントシステム)等)を受けており、チラシやパンフレットで確認できる 個人情報の取り扱いに関する社内基準を定めており、それを書面で示せる 個人情報の取り扱いに関する基準を定めていない
契約方法について 対面で契約

遠隔地の場合、郵送でのやり取りになる可能性があります。十分な説明を受けるためにも対面での契約をおすすめします。

郵送で契約
サービス体制 空き家の鍵の管理体制は整っているか 鍵を預かる際には、収納ケース等に入れてお客さまの印により封印する等して、業者が無断で複製できない仕組みがある。また、預かった鍵の本数や状態を定期的に確認している 確認等を実施していない
作業中における、空き家の鍵の紛失防止策を定めているか ロープやチェーン等を使用し、紛失しないように身に着けていることを書面で示している 紛失防止策を取っていない
空き家で作業する作業員の管理方法 宅内での作業内容が記録に残る仕組みがある

ホームセキュリティをご利用することで宅内に入った時間を記録することができます。

作業員自身が作業時間を記録している 作業時間を記録していない
  • 契約内容・料金の分かりやすさ
  • 対応エリア
  • サービス内容の充実度
  • 対応実績が十分にあるか
  • 管理体制がしっかりしているか

どのサービス内容も空き家の管理には欠かせないものですが、利用する際は予算とのバランスも踏まえて、自身でどこまでの管理ができるのかを整理し、手が回らない部分のみを依頼する方法もあります。
また、サービスを提供している事業者にはさまざまな業態がありますが、防犯対策まで視野に入れる場合は、ホームセキュリティ事業者の利用も有効です。
見積もり前には、巡回頻度や報告方法、写真の有無、緊急対応の可否、対応範囲を必ず確認しましょう。

空き家の管理に役立つALSOKの「るすたくサービス」

空き家は、定期的な清掃や巡回、破損のチェックなど、管理が欠かせません。しかし、管理には手間や時間がかかることから、専門の業者に依頼するのも賢明な判断です。

ALSOKでは、空き家の管理サービス「HOME ALSOK るすたくサービス」を提供しています。セキュリティ会社が提供している管理サービスのため、オプションでホームセキュリティの導入も可能です。不審者の侵入を感知した際に、ALSOKが駆けつけ対応します。

空き家管理の課題 HOME ALSOK るすたくサービスで代替ができる点
頻度:定期的に見に行けない、管理が続かない 月1回の見守り・郵便物の回収により、最低限の定期確認を任せられる
距離:遠方に住んでいて立ち会いが難しい、移動コストがかかる 定期的な見守りにより、現地確認の負担を軽減できる
防犯:不審者の侵入が心配、人の気配が作れない 不審者侵入時にはALSOKの駆けつけ依頼が可能
記録:管理した証拠が残らない、家族・親族に説明しづらい 破損や盗難、ゴミの投棄などの異常の有無をメールで報告

空き家管理でお悩みの方は、ぜひ一度ALSOKにご相談ください。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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