泥棒対策には何が必要?泥棒が狙う家の特徴と対策を解説

防犯 2025.11.28更新(2020.03.16公開)
泥棒対策には何が必要?泥棒が狙う家の特徴と対策を解説

近所で泥棒被害にあったり、出張や転勤などで長期間自宅を空けたりする場合、自宅が泥棒に狙われないか心配になるものです。そもそも泥棒はどのような家を標的とすることを知ることで、より効果的な防犯対策を講じることができます。
本コラムでは、泥棒が狙う家の特徴と防犯対策についてご紹介します。

目次

泥棒が狙う家の特徴

泥棒は犯行前に下見を行い、周辺環境や家の状況を細かく確認します。そのチェックポイントは大きく分けて「留守かどうか」「侵入に時間がかからない家か」「周囲に気づかれずに侵入できそうか」「逃げやすい家か」の4点です。
では泥棒がどのような視点でそれらをチェックしているかを見てみましょう。

住人が留守であることが分かる家

侵入窃盗犯の留守の確認方法

出典:警察庁「住まいる防犯110番」

泥棒は、以下のようなサインから留守かどうかを確認し、侵入の機会をうかがっています。

  • インターホンを押しても誰も出ない
  • 住人が大きな荷物を持って出かけた
  • 電話に誰も出ない
  • 昼間でも雨戸やカーテンが閉まっている
  • 郵便受けに新聞や郵便物が放置されている
  • 夜になっても室内に明かりがついてない
  • 夜遅くまで洗濯物が干しっぱなし
  • 「旅行中」など不在と分かるSNS投稿をしている
  • 季節外れの飾り物が飾られたままになっている

泥棒は、こうした些細な変化から「今は誰もいない」と判断します。一つひとつは小さなことでも、不在を示すサインがあれば、狙われるリスクが高まります。特に、大量の郵便物が放置されている場合や夜間の無点灯などは、敷地外からでも目立つため対策が必要です。

例えば、数日間家を空けることが分かっている場合は、事前に新聞や郵便物の配達を一時停止する手配をしておくと安心です。転勤や長期出張・旅行などで長期間家を空ける場合には、近所の方に郵便受けの管理をお願いするのも良いでしょう。近所の人には頼みづらい場合には「空き家管理サービス」を利用するのも有効です。

侵入に時間がかからない家

侵入をあきらめる時間

出典:警察庁「住まいる防犯110番」

たとえ留守であっても、侵入に時間がかかりそうな家は狙われにくくなります。警察庁の調査では、侵入犯の2/3が「侵入に5分以上時間がかかるなら侵入を諦める」という結果が出ています。逆にいえば「侵入に5分以上かかるような対策」を講じれば、被害に遭う確率を下げることができます。
なお、短時間で侵入ができると思われてしまう家の特徴は下記の通りです。

  • 窓や玄関の鍵がかかっていない
  • 防犯対策されていない窓がある
  • 足場となるものが放置されている

無施錠の窓や玄関が狙われるケースは非常に多いため、ゴミ捨てなどの短時間の外出でも施錠を習慣化しましょう。在宅中を狙った「居空き」や「忍び込み」などの犯罪も考えられるため、家にいるときも鍵をかけておくことが大切です。
また、住宅周辺に足場になるものがあると、2階のベランダから侵入される可能性があります。ベランダは、登ってしまえば路上から死角になることが多いため、周囲に気づかれずにガラス破りの作業を行うことが可能です。泥棒が上階に登るための足場となり得る物は庭に置かないようにし、どうしても移動できないもの(エアコンの室外機や近隣の電柱など)がある場合は、忍び返しを設置するなどの対策をとりましょう。

周囲に気づかれずに侵入できる家

泥棒は人目を極端に嫌うため、周囲に気づかれないよう細心の注意を払っています。そのため、以下のような住宅は侵入しても気づかれないと判断され、特に狙われやすくなります。

  • 侵入口となり得るドアや窓が死角になっている
  • 周囲の騒音が大きく犯行時の音がかき消される

泥棒の多くは窓を破って侵入するので、周囲の目を気にせずに作業ができる窓は侵入口になりやすいです。庭の植栽を剪定するなど、侵入経路になりそうな場所は可能な限り見通しを良くしておくことが大切です。また、死角になってしまうような場所がある場合は、防犯カメラを設置するのも良いでしょう。

さらに、ガラスやドアを破壊する際には大きな音が発生するため、音をかき消すような電車や大型車両が頻繁に通過する場所にある家も狙われやすいといわれています。こういった立地にお住まいの方は、防犯砂利やセンサーライト、窓用の防犯ブザー(アラーム)などの防犯対策が有効です。

逃げやすい家

泥棒は捕まることを避けるため、逃走ルートや逃げやすい環境かどうかも事前にチェックしています。以下のポイントに当てはまる住宅は注意が必要です。

  • 指定日以外でも集積所にゴミが出ている
  • 人通りが少ない立地にある
  • 駅や商業施設などが近い

指定日以外にゴミが出ているような地域は地域住民の連帯感が薄く、万一犯行時に見つかっても逃げやすいといわれています。一方、近所付き合いが円滑で連帯感の強い地域では、声掛けが盛んで見慣れない人物を警戒するため、泥棒が嫌う傾向があります。防犯の観点からも、安心できる地域といえるでしょう。

また、人通りが少ないエリアは、犯行時の作業の様子を見られる心配が少なく、侵入後もスムーズに逃走しやすい環境であることから狙われる傾向があります。しかし、人の目がある場所も必ずしも安全とは限りません。駅や商業施設などの不特定多数の人が集まる場所は死角ができやすく、万が一見つかっても紛れることができるため、泥棒にとって犯行に及ぶのに好都合といえます。

窓や玄関におすすめの泥棒対策

泥棒の侵入口として、よく利用されるのが「窓」と「玄関」です。ここでは、窓や玄関におすすめの泥棒対策について解説します。

防犯フィルムを活用する

窓ガラスを割り、鍵を開けて侵入するガラス破りの手口から家を守るには「防犯フィルム」の活用がおすすめです。ガラスにフィルムを貼ることで強度が上がり、叩いても割れにくくなるため、侵入に時間をかけさせることができます。

防犯フィルムを選ぶ際は、「CPマーク」がついた製品を選ぶと安心です。これは警察庁や国土交通省などが定める厳しい防犯性能試験に合格した証であり、高い防犯効果が期待できます。

防犯ブザー(アラーム)を活用する

防犯ブザー(アラーム)は、窓や玄関に設置すると開閉やガラスを破壊した際の振動を検知し、大きな警報音で泥棒を威嚇できる防犯アイテムです。泥棒は人目につく行動を嫌うため、ブザーが鳴るだけで侵入を諦める可能性があります。

また、大きな音で家族や近隣住民に異変を知らせることができ、通報などの迅速な対応にもつながります。手軽に導入できるため、窓や玄関の防犯対策として非常に有効です。

補助錠や防犯鍵を設置する

侵入に時間がかかる家は、泥棒が犯行を諦めやすい傾向があります。ドアや窓には2つの鍵を取り付ける「ワンドアツーロック」が基本です。メインの鍵に加えて、補助錠や防犯鍵を取り付けて、泥棒の侵入を未然に防ぎましょう。さらに、セキュリティを強化するために防犯性能の高い鍵を取り付けることをおすすめします。例えば、表面に小さなくぼみがある「ディンプルキー」などは、構造が複雑で複製やピッキングが難しいため効果的です。これらの鍵を活用することでより一層住宅の防犯性能を高めることができます。

サムターンカバーやガードプレートを設置する

玄関ドアの防犯では、「サムターン回し」や「こじ開け」といった手口への対策も必要です。
サムターン回しは、ドアにドリルで穴を開けるなどして外から工具を差し込み、内側の鍵のつまみ(サムターン)を直接回して開錠する手口です。 対策には、つまみ部分を覆う「サムターンカバー」の設置が役立ちます。つまみの周囲がガードされるため、外から工具で不正操作されるのを物理的に防ぐことができます。
一方、こじ開けはドアと枠の隙間にバールなどを差し込み、てこの原理で無理やりドアを開ける手口です。これには、ドアの隙間を塞ぐ「ガードプレート」の設置が効果的です。工具を差し込む隙間そのものをなくすことで、被害を未然に防止できます。

ベランダや勝手口におすすめの防犯対策

ベランダや勝手口は人目につきにくいことが多く、泥棒にとって格好の侵入経路となりがちです。そのため、防犯対策によって下見の段階で「この家はやめておこう」と思わせることや、万が一狙われても簡単には侵入させないことが大切になります。ここでは、ベランダや勝手口の防犯性を高めるおすすめの防犯対策についてご紹介します。

防犯カメラ

防犯カメラは、設置しているだけでも威嚇効果が期待でき、下見の段階で侵入を諦めさせる効果が期待できます。また、外出時もスマートフォンから家の様子を確認できるカメラであれば、万が一泥棒に侵入された場合すぐに通報できます。さらに、異常を検知すると警備員が現場へ駆けつけるホームセキュリティと組み合わせるとより安心です。防犯カメラは、玄関や勝手口、ベランダなど、外から死角になる場所で、泥棒の侵入経路に使われそうな場所を映すように設置しましょう。

センサーライト

センサーライトは、人や動物の動きを感知すると明るく点灯します。ベランダや勝手口の周辺は夜間になると明かりが届かないケースも多く、人の目に付きにくいため、侵入経路になる可能性が高くなります。センサーライトを設置することで、泥棒に「防犯意識が高い家」と判断させ、犯行を未然に防ぐ効果が期待できます。

周囲からの見通しを確保する

ベランダや勝手口周辺が高い塀や植栽によって敷地外から全く見えない状態だと、「一度侵入してしまえば誰にも見つからない」と判断され、泥棒に狙われるリスクが高まります。一方で、敷地外から室内が丸見えの状態では、プライバシーが守られず安心して生活できません。

そのため、塀やフェンスを設置する場合は、視線を適度に遮りながらも、完全な死角を作らないデザインを選ぶことが重要です。スリットが入ったものや格子状のフェンスであれば、プライバシーを守りつつ、外部からの見通しも確保できます。また、植栽がある場合は、枝葉が視界を遮りすぎないようこまめに剪定し、外から人の目が届く状態を保ちましょう。

門扉におすすめの泥棒対策

門扉の設置は、外部からの侵入を物理的にも心理的にも抑止するうえで効果的な防犯対策の1つです。しかし、門扉の高さやデザインによっては、外から敷地内が見えにくくなり、かえって泥棒が身を隠しやすい死角を作ってしまうケースもあります。そのため、門扉の設置で安心するのではなく、複数の防犯アイテムを組み合わせて隙のない環境を作ることが大切です。
例えば、門扉周辺に防犯カメラを設置すれば、侵入の様子を記録できるだけでなく、泥棒に「監視されている」というプレッシャーを与え、犯行を諦めさせる効果が期待できます。 あわせて、センサーライトを導入するのもおすすめです。人が近づいたタイミングで自動的にライトが点灯するため、暗がりに隠れようとする泥棒を照らし、いち早く異変に気づけるようになります。

さらに、門扉の内側に防犯砂利を敷くのも効果的です。防犯砂利は踏むと大きな音が鳴るため、目立つことを嫌う泥棒への牽制になると同時に、忍び込もうとする気配にすぐ気づきやすくなります。

泥棒被害に遭わないために日頃から心掛けるべきこと

ここまでご紹介した防犯アイテムを活用することに加え、日頃の意識や行動を少し見直すことで、泥棒対策をより強固なものにできます。ここでは、泥棒被害に遭わないために日頃から心掛けるべきことをご紹介します。

庭やベランダの整理整頓をする

泥棒に「防犯意識が高い」と思わせるためには、庭の草を放置せず、ベランダに物を散乱させないことが大事です。庭やベランダは外から死角になりやすく、泥棒が侵入経路に選ぶ傾向が高い場所です。また、ベランダに物があると足場として利用される場合もあります。庭やベランダにはあまり物を置かず、日頃から整理整頓しておくことを意識しましょう。

近所の人と交流を図る

犯行を諦めた理由

出典:警察庁「住まいる防犯110番」

警察庁の公表したデータによると、泥棒が犯行を諦めた理由としてもっとも多いのが「近所の人に声を掛けられたり、ジロジロ見られたりしたから」でした。周囲の目があると、犯行を諦める傾向にあることがデータからも分かります。
そのため、近所の人と日頃から交流を図り、家に異変があったときにすぐに気づいて教えてもらえるような関係性を作っておくと安心です。近所付き合いを大切にし、地域コミュニティを形成することは、自然と泥棒を寄せ付けない環境作りにつながります。

短時間の外出でも施錠を怠らない

近くのコンビニへの買い物やゴミ捨て、回覧板など、短時間の外出でも施錠を心掛けることが大事です。必ずドアや窓に鍵がかかっているかを確認しましょう。
これは家だけではなく、自転車や自動車も同様です。短時間でも無施錠のまま置いていると盗まれる可能性があります。自宅の敷地内であっても、必ず施錠するようにしましょう。

防犯効果を高めるためにホームセキュリティの導入も検討しよう

泥棒が何を根拠に標的を決めているか、そして泥棒の標的とならないための防犯対策について解説しました。
泥棒被害に遭わないために適切な防犯対策を行い、侵入に時間がかかる家と思わせて、泥棒に犯行を諦めさせることが大事です。防犯対策に不安を感じている場合は、「犯行を未然に防ぐ効果」と「万一犯行を試みられてもやりとげさせない効果」の2つの面から自宅を守るホームセキュリティの導入をおすすめします。

スマホゲート写真

ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはALSOKの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、不審者の侵入や火災などの異常発生時に自動でALSOKが駆けつけます。
また、スマートフォンを所持して近づくだけで、自動で警備を解除し、外出時はワンタッチで警備を開始することも可能です。窓の閉め忘れやスマートフォンの持ち忘れのお知らせ機能もあるため、慌ただしい毎日でもしっかり防犯対策をすることができます。
さらに、在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
防犯対策を高め、泥棒に狙われない家作りのために、ぜひホームセキュリティの導入をご検討ください。

また、ご自身で防犯対策を強化したいという方のために役立つアイテムを揃えた「ALSOK防犯・防災グッズ通販ショップ」も運営しています。防犯カメラや防犯センサー、補助錠など、多種多様な商品をご用意していますのでぜひ一度ご覧ください。

まとめ

今回は、泥棒が標的にしやすい家の特徴と対策について解説しました。
出入り口の近くに死角がある住宅や防犯対策がされていない住宅などは、泥棒のターゲットになりやすい傾向があります。「うちは大丈夫」と気を抜かず、日頃から泥棒に狙われないための対策を施すことで、自分自身や家族の安全を守ることにつながります。今回ご紹介した防犯グッズやセキュリティサービスを活用し、ぜひ、安心して暮らせる家作りにお役立てください。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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