ダミーの防犯カメラ・監視カメラバレる?防犯効果や選び方を解説

防犯 2025.11.28更新(2021.05.10公開)
ダミーの防犯カメラ・監視カメラバレる?防犯効果や選び方を解説

住宅への防犯カメラの設置は、有効な侵入窃盗対策の1つですが、防犯カメラを1台設置するだけでも10万円程度の費用がかかる場合があります。さらに、一戸建て住宅で発生した侵入窃盗の侵入口を見ると、窓が52.9%、玄関などの表出入口が22.0%、その他出入口が15.1%と3箇所で90%を占めています。これら複数の侵入経路をカバーするには、複数台の防犯カメラが必要となり、費用面で導入をためらう家庭も少なくありません[注1]

[注1]警察庁:住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」

そのため、コストを抑える目的で、見た目だけ本物に似せたダミーカメラを設置するケースも増えています。しかし、ダミーの防犯カメラを設置することで、かえって空き巣被害に遭うリスクを高める可能性があります。
本記事では、ダミーカメラのリスクや、本物の防犯カメラの設置メリットについて解説します。

目次

ダミーカメラの防犯効果やメリットは?

ダミーカメラとは、外観は本物の防犯カメラに似ていますが、録画やデータ保存などの機能は備えていないカメラのことです。一見すると設置する意味がないように思われますが、ダミーカメラの設置にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

素人の窃盗犯のけん制には一定の効果がある

ダミーカメラの外観は本物の防犯カメラと大きく変わらないため、素人の窃盗犯への威嚇・けん制には一定の効果があるといわれています。
警察庁のデータによると、窃盗犯が犯行を思いとどまった理由として「防犯ビデオ(防犯カメラ)」や「セキュリティシステム」の存在を挙げており、犯人がダミーカメラを本物の防犯カメラと勘違いすれば、犯行を思いとどまる可能性があることを示しています[注2]

[注2]警察庁:住まいる防犯110番「侵入者プロファイリング~心理と行動③」

本物より安価で導入できる

ダミーカメラは、本物の防犯カメラと比較すると気軽に導入しやすい点もメリットの1つです。本物の防犯カメラは設置工事や配線作業が必要になることが多いのに対し、ダミーカメラは電源を必要としない簡易設計のため、購入後すぐに自分で取り付けることができます。本体の価格も安く、撮影・記録を行わないことから、電気代やメンテナンス費といった維持費用もかかりません。

しかし、窃盗犯に侵入されてしまった場合、ダミーの防犯カメラは何の役にも立ちません。録画やデータの保存といったカメラの機能がないため、犯人の手がかりとなる見た目の特徴などを記録しておくことは不可能です。

つまりダミーカメラには、本物の防犯カメラとダミーカメラを見分けられない素人の窃盗犯に対する一定の抑止効果しかなく、設置しても、本当の意味での防犯対策にはならないのです。

また、侵入窃盗の被害に遭った場合、盗難による損失や修繕費用などの被害総額が本物の防犯カメラの設置にかかる費用を上回るケースも少なくありません。

ダミーの防犯カメラ・監視カメラはプロにはバレるおそれがある

ダミーカメラが見破られてしまうのはなぜ?

ダミーカメラはその外観の特徴から、プロの窃盗犯に見破られるおそれがあります。ダミーだと見破られてしまえば、何も防犯対策をしていない状態と一緒といえます。

ダミーカメラが窃盗犯に見破られる理由

ダミーカメラが偽物だと見破られやすい主な理由は次の通りです。

  • 電気配線がなく録画されていないことが外から判断しやすい
  • 通電していないためホコリが付着しておらず、綺麗な見た目になりやすい
  • 屋外に設置しているのに、屋内用の形状をしたカメラが設置されている
  • プラスチック製、レンズが入っていないなど本物と比べて安価な作りになっている

さらに、窃盗犯は素早く安全に犯行を行えるよう、常に最新の防犯対策について研究をしています。そのため、WebやSNS、店舗で見つけて購入できるダミーカメラなら、たとえ最新のモデルであっても、すでに形状や仕様が知られている可能性が高いです。特注で作った精巧なダミーカメラであっても、目の肥えたプロの窃盗犯には瞬時に偽物と見抜かれるおそれがあります。

電気配線をダミーで設置する、LEDライトが点滅するモデルを選ぶなどの方法で本物と誤認させられる可能性はありますが、屋外では犯人がカメラを観察できるため、バレてしまうリスクが高くなります。

ダミーカメラが空き巣被害のリスクを逆に高めてしまう可能性も

ダミーカメラを設置している家=防犯対策をしていない家

ダミーカメラの設置で満足している家では、本物の防犯カメラやセキュリティシステムの導入など、その他の防犯対策をしていない場合が多いです。つまり窃盗犯にとっては、「ダミーカメラだけを設置している家=その他の防犯対策をしていないため楽に空き巣に入れる家」に見えてしまうおそれがあります。

これらの理由から、ダミーカメラを設置するとターゲットに選ばれやすくなり、空き巣被害に遭うリスクを高める可能性があります。

さらに、一人の窃盗犯にダミーカメラであることがバレると、犯罪者のネットワークの中でその情報が広まり、最悪の場合、複数の窃盗犯に狙われて甚大な被害を受ける可能性もあります。

こうしたリスクを考えると、ダミーカメラを設置するのであれば、たとえ導入にコストがかかっても本物の防犯カメラを設置したほうが良いでしょう。

ダミーではなく本物の防犯カメラ・監視カメラを選ぶ理由

ダミーカメラのように見た目だけの対策では限界があるため、本物の防犯カメラを選ぶべき理由をご紹介します。

犯行抑止効果が期待できる

本物の防犯カメラには、ダミーカメラと比較して高い犯行抑止効果が期待できます。中でも、警備会社のロゴが入ったカメラや、実際に稼働していることが分かるランプ付きのモデルを設置することで、防犯意識の高さを不審者に印象づけることができます。犯人は下見の段階でリスクの高い場所を避ける傾向があるため、稼働中の防犯カメラがあるだけで「狙いにくい家」と判断し、侵入を未然に防止できる可能性が高まります。

犯行の様子を録画できる

万が一、空き巣などの被害に遭ってしまっても、本物の防犯カメラなら犯行の様子をしっかり記録できます。録画された映像データは、警察へ被害届を提出する際の有力な証拠となり、犯人の特定や検挙につながる重要な手がかりになります。また、近隣トラブルや不審者の確認など、日常の防犯意識を高めるうえでも役立ちます。

耐久性が高い

本物の防犯カメラは、ダミーカメラに比べて耐久性が高いのも特徴です。防水・防塵性能に優れた素材が使用されている製品が多く、屋外でも長期間使用できます。また、近年は配線工事が必要なく、バッテリー駆動のため電源がない場所でも簡単に設置できるタイプの防犯カメラも増えています。長期的に見ればコストパフォーマンスの高い選択といえるでしょう。

遠隔操作可能なモデルもある

手元のスマートフォンと連携して遠隔操作ができる防犯カメラもあります。専用アプリなどを使用すれば、外出先からリアルタイムで自宅や敷地内の様子をチェックでき、不審者の接近を確認した際には即座に通報が可能です。留守中でも安心して自宅を見守れるため、防犯対策の強化に効果的です。

防犯カメラ・監視カメラの形状と選ぶ際の注意点

防犯カメラには、代表的な形状として「バレット型」「ボックス型」「ドーム型」があります。それぞれの特徴と注意点について解説します。

屋外:バレット型

屋外:バレット型

バレット型は、筒状のケースからレンズが飛び出した形状の防犯カメラです。雨やホコリなどから保護するケースが付いており、屋外での利用に適しています。
撮影範囲が分かりやすいため、設置の際は玄関前や庭など犯人の侵入経路にカメラが向くように調整することで、「監視されている」という印象を与えやすくなります。

屋外:ボックス型

屋外:ボックス型

ボックス型は長方形の形状をしている防犯カメラで、主に屋外で利用されています。大きくて存在感のあるデザインのため、設置することで不審者に対する威嚇効果が期待できます。
ボックス型には、撮影方向が分かりやすい一方で死角ができやすいという特徴があります。そのため、広範囲を監視したい場合は複数台のカメラを設置して死角をカバーするのがおすすめです。特にダミーカメラを使用する場合は、本物の防犯カメラと併用して設置すると良いでしょう。

屋内:ドーム型

屋内:ドーム型

ドーム型のカメラは、レンズがドームに覆われた形状の防犯カメラです。威圧感を与えないデザインのため、屋内用防犯カメラとして店舗やマンションなどで利用されています。
防犯カメラとしての存在感があまりないドーム型を設置する際は、「カメラ作動中」のステッカーや看板を掲示することで犯罪抑止効果を高めることができるでしょう。

特徴 注意点
バレット型 ・保護ケースが付いているため屋外での利用に適している
・死角ができやすい
・犯行時の侵入経路となる方向にカメラを向けて設置する
・屋外に設置する際には、近隣の建物が映り込まない角度になるように配慮する
ボックス型 ・大きくて存在感がある
・死角ができやすい
・広範囲の場所には複数台設置する必要がある
・屋外に設置する際には、近隣の建物が映り込まない角度になるように配慮する
ドーム型 ・圧迫感がないデザイン
・撮影方向が分かりにくいため死角が少ない
・設置するときは「防犯カメラ作動中」のステッカーや看板を掲示する

防犯カメラ・監視カメラはセンサーライトと組み合わせて設置しよう

防犯カメラの効果を最大限に引き出すには、センサーライトとの併用がおすすめです。センサーライトは、人の動きを検知すると自動で点灯する仕組みになっており、特に夜間の防犯対策で効果を発揮します。暗い場所では映像が不鮮明になりやすいですが、センサーライトが点灯することで不審者の姿を明るく照らし、カメラが鮮明な映像を記録しやすくなります。

また、センサーライトの点灯によって「誰かに見られている」「監視されている」と不審者に意識させ、犯行を思いとどまらせる心理的効果も期待できます。特に、玄関前・勝手口・駐車場・庭の出入口など、侵入経路となりやすい場所に設置することで抑止効果が見込めます。

窃盗・空き巣対策には、本物の防犯カメラやセキュリティサービスの導入がおすすめ

ダミーカメラは一定の威嚇効果こそありますが、実際の防犯効果はほとんど期待できません。場合によっては、窃盗犯に対して「防犯対策が不十分な住宅」とみなされるおそれがあり、警備会社としては推奨しません。ダミーの防犯カメラを設置するのであれば、本物の防犯カメラと併用することをおすすめします。

一方で、本物の防犯カメラを導入したいものの、どのカメラを選んだら良いのか悩む方も多いでしょう。そこでおすすめしたいのが、ALSOKの防犯カメラです。ALSOKでは、家庭用の防犯カメラも多数ご用意しています。目立ちにくいドームカメラや、暗い場所でも撮影できる赤外線カメラなど設置場所に合ったカメラをご提案いたします。
また、警備会社が用意する防犯カメラのため、万が一不審者の侵入が確認できた場合は駆けつけ依頼を行うことができます。セキュリティ機能も万全のため、安心してご利用いただけます。自宅に防犯カメラの設置を検討している方は、ぜひご相談ください。

また、侵入窃盗被害に遭うリスクが高いと想定される場合には、防犯カメラの設置に加えて、セキュリティサービスの導入をおすすめします。

ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」は、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つからお選びいただけます。セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、窓・ドアからの不審者の侵入を感知し、万が一の際にはALSOKの駆けつけ依頼ができます。
オンラインセキュリティは、異常発生時にALSOKが駆けつけ、適切に対処します。24時間365日体制でお客様のお住まいを見守ります。専用アプリで簡単に操作ができ、防犯カメラと連携して利用することも可能です。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。

空き巣対策に防犯カメラやホームセキュリティの導入を検討されている方は、ぜひALSOKにご相談ください。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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