一昔前はオートロックというとホテルの客室をイメージしましたが、最近では新築マンションの多くでオートロックが採用されています。オートロックはエントランスの扉やドアが自動的に施錠され、鍵を持っている入居者だけが入れる仕組みで、防犯性が高いといわれています。確かに、誰でも玄関先までノーガードで入れてしまうアパートなどより安心感はありますが、だからといって玄関の施錠が必要ないというわけではありません。犯罪者は、さまざまな方法でオートロックをすり抜け、侵入してくるからです。
警察庁の調べでは、一戸建住宅や3階建以下、4階建以上の共同住宅のすべてにおいて侵入手口は「無締り」が1位となっています。4階建以上のマンションの場合、オートロックがあるからと玄関の鍵をかけずに出かけて侵入されるケースが相次いでいます。

では、犯人はどんな手口でオートロックをすり抜けているのでしょうか。その侵入方法を紹介します。

住人と一緒に入る

オートロックのエントランスで複数の住人が鉢合わせた場合、一人ずつ鍵を開けたり暗証番号を入れたりする手間を省くために、一人が開錠して、「どうぞ」など挨拶しながら全員が入ることもあるでしょう。顔見知りならいいですが、実はその中に、犯罪者が混ざっているかもしれません。黙って住人の後について入ると怪しまれるので、住人に話しかけ、自分も住人であるかのようなフリをしながら入る犯人もいます。

宅配業者などと一緒に入る

受付がないマンションであれば、オートロックであっても宅配業者などはマンション内に入ることができます。宅配業者は住人ではないので、マンションで会った人が住人かそうでないかを判断するのは難しいでしょう。そこに目をつけて、宅配業者が荷物を届けるためにインターフォンを押し、住人がオートロックを解除した隙に一緒に入るケースもあります。

業者を装って侵入する

宅配業者だけでなく、電気や水道、ガス会社などの業者、またはNHKの集金人などになりすまし、インターフォンを使って他の住人に鍵を開けさせて侵入する犯人もいます。

ドア以外のところから入る

オートロックマンションへの侵入口は、エントランスからとは限りません。たとえば、非常階段や塀を越えての侵入、雨樋や外壁についている排水管をよじ登って、ベランダから侵入されることもあります。こうした侵入経路を取られると、オートロックが意味をなさないことがあります。

暗証番号を盗む

オートロックの中には、暗証番号のみで解除できるタイプのものもあります。この場合、番号を入力しているところを盗み見られ、犯行に悪用される可能性があるので、番号入力の際には手元を他人に見られないようにする必要があります。また、侵入犯罪を企てる犯人は、あらかじめ下見に来るといわれています。下見のときにじっくりと暗証番号を盗み見て、後日、侵入するケースもあります。

合鍵で入る

鍵のみで解除できるオートロックマンションの場合は、鍵穴がどの部屋の鍵にも対応できる形になっていることがほとんどです。そのため、住人が落とした鍵を偶然拾い、合鍵を作って侵入されてしまうことがあります。犯人が住人の知り合いで、勝手に合い鍵を作られてしまうケースもあります。

マンションの住人が犯人

同じマンションの住人が犯人という最悪の場合も考えられます。こうなるとオートロックは意味をなしませんので、部屋ごとの防犯対策が必要です。

オートロックがあるからと油断してしまうと、犯罪に巻き込まれる可能性があります。ALSOKのホームセキュリティがあれば、侵入者をセンサーなどで察知し、すぐにガードマンが駆けつけるので安心です。アパート・マンションプランなら、月額3,300円～で賃貸物件にも対応。女性の一人暮らしにも最適です。