空き巣が嫌がる家の特徴とは?一軒家ですぐにできる防犯対策

防犯 2025.05.29更新(2020.12.28公開)
空き巣が嫌がる家の特徴とは?一軒家ですぐにできる防犯対策

空き巣とは、家が留守になったときを狙って侵入し金品などを盗む行為です。空き巣をはじめとする侵入窃盗は、昔から多く発生しています。被害に遭った場合でも十分な証拠がないケースがあり、犯人逮捕などの解決が難しいことも多く厄介な犯罪の1つです。
本コラムでは、住宅における侵入窃盗の被害の状況を見ていくとともに、空き巣などの不審者に狙われない家にするための防犯対策について説明します。

目次

侵入窃盗は「一戸建住宅(一軒家)」で多く発生している

侵入窃盗の発生場所別認知件数の割合

出典:警察庁「住まいる防犯110番

警察庁の「住まいる防犯110番」によると、令和5年に認知された侵入窃盗のうち、発生場所別にみると一戸建住宅30.5%、共同住宅(3階建以下)7.3%、共同住宅(4階建以上)3.8%でした。また、発生場所が住戸であるものは、全体の41.6%を占めています。
住戸での侵入窃盗は商店での発生件数の約6.6倍もあり、住戸のなかでも、特に一戸建住宅が狙われやすい傾向にあります。しかし、アパートやマンションなどの共同住宅が狙われることもありますので、油断はできません。

空き巣の侵入手段と侵入口

空き巣の侵入手段と侵入口
空き巣の侵入手段と侵入口

出典:警察庁 令和5年の刑法犯に関する統計資料

空き巣の侵入手段は、ガラス破りが37.0%ともっとも多くなっています。ガラスとサッシの間に工具を差し込んでガラスを割る「こじ破り」や、バーナーやライターの熱でガラスを割る「焼き破り」などの手段が横行しています。ガラスに防犯フィルムを貼ったり、防犯性能の高い合わせガラスに入れ替えたりなどの対策を検討しましょう。次いで無締りが35.7%となっていることから、短時間の外出や在宅中であっても戸締りを忘れないことも大切です。
また、空き巣の侵入口については、窓が52.0%であり、表出入口が27.3%となっています。このことから、窓と表出入口を中心に防犯対策を講じる必要があるといえるでしょう。

空き巣が発生しやすい時間帯

空き巣の発生時間帯

出典:警察庁「令和5年の犯罪

警察庁のデータでは、空き巣は朝の8時から夜の22時の間に多く発生していることが分かります。特に10~12時の昼間、留守にしている間の侵入被害がもっとも多くなっています。昼間だからといって油断せず、外出する際は戸締りなどの防犯対策を行ったうえで、不在を悟られない工夫をすることも大切です。

空き巣が侵入をあきらめるまでの時間

空き巣が侵入をあきらめるまでの時間

防犯対策の基本は、侵入者に時間をかけさせることです。警察庁の統計データによると、侵入に5分かかると侵入者の約7割があきらめ、10分かかると侵入者のほとんどがあきらめるという結果が出ています。

空き巣などの被害を防ぐには、「侵入者が家に侵入するまでの時間を少しでも長くする工夫」を考えると良いでしょう。

出典:警察庁「住まいる110番

空き巣が嫌がる家の特徴

空き巣が嫌がる家の特徴

空き巣が侵入をあきらめる時間や理由なども踏まえ、空き巣が嫌う家・空き巣に敬遠される家とはどのような家なのかをご紹介します。

侵入に時間がかかりそうな家

上述でも解説の通り、空き巣は侵入に時間がかかる家を嫌う傾向があります。侵入に手間取ると、近隣住民や通りかかった人に見つかるリスクが高まるためです。
例えば、窓やドアに複数の鍵がついていたり、窓ガラスに防犯フィルムが貼られていて割れにくかったりすると、短時間で侵入することが難しくなります。また、ピッキングに強いディンプルキーやスマートロックなどが使われている場合も、防犯性が高く、空き巣にとっては脅威となります。

地域の住人がよく通りかかる場所にある

住民間のコミュニケーションが活発で、「ご近所さん」がよく通りかかるような地域の家は、空き巣などの被害に遭いにくい傾向があります。近所の人に顔を見られたり声をかけられたりすることで、犯行後に目撃者として証言される可能性があり、空き巣にとって好ましくない環境といえるからです。このため、空き巣は近隣住民に声をかけられただけでも、その場から立ち去るケースが少なくありません。
一方、駅の近くや繁華街など不特定多数の人が行き交う場所にある家は注意が必要です。人通りが多い分、家の周囲に人がいても関係者か不審者かの判断がつきにくく、人込みに紛れて侵入や逃走を図りやすいため、空き巣のターゲットとなる可能性が高まります。

家の周囲に死角がない

空き巣は、死角がない家を嫌う傾向があります。家の周囲に死角がないと、侵入の準備や実行の様子を通行人に見られるリスクが高まるためです。
反対に、玄関や窓、勝手口などの侵入口周辺に塀や樹木、垣根などがあり、通行人から見えない死角がある家は、人目を避けて作業しやすい環境であるため、狙われやすくなります。

セキュリティシステムが設置されている

警備会社によるセキュリティサービスを導入している家は、空き巣にも「防犯意識の高い家」と認識されます。セキュリティサービスは、防犯センサーが侵入を感知すると警備会社に通報される仕組みです。空き巣にとっては警察に逮捕される可能性が高まるため、侵入対象として避けられる傾向があります。
また、防犯カメラやセンサーライトが設置されているだけでも、防犯意識の高い家であると判断されやすく、空き巣などの被害に遭いにくくなります。

犬を飼っている

犬を飼っている家も、空き巣などの被害に遭いにくい傾向があります。犬が侵入者を威嚇して激しく吠えると、近所の人が異変に気づいて様子を見に来る可能性があります。さらに、犬が侵入者に嚙みつくおそれもあり、侵入者にとっては大きな障害となります。
特に、使役犬や牧羊犬、猟犬などの犬種や、忠誠心・理解力・警戒心が強く、防衛本能のある犬が番犬に向いています。具体的には、ジャーマン・シェパード、ドーベルマン、エアデール・テリアなどが代表的です。
ただし、不審者に向かって吠えるかどうかは、犬種だけでなく犬の性格や受けたトレーニングの内容によっても変わってくる点に留意が必要です。

空き巣対策(防犯対策)のポイント

空き巣対策(防犯対策)のポイント

「自宅の現状を考えると、空き巣に狙われやすいかも」と感じたら、早速「空き巣が嫌がる住まいづくり」を実践してみましょう。

玄関ドアや窓に補助錠を設ける

玄関ドアや窓の防犯対策では、補助錠の設置がおすすめです。1つの錠だけでは短時間で解錠されるおそれがありますが、2つの錠(ワンドア・ツーロック)で施錠されていれば、突破に手間がかかり、犯行をあきらめさせる効果が期待できます。常に戸締りを徹底することが前提ですが、補助錠を見ただけで犯行を思いとどまる空き巣も少なくありません。

窓ガラスに防犯フィルムを貼る

窓ガラスを割れにくくする防犯フィルムも、防犯対策として取り入れたいアイテムです。既存の窓ガラスに貼るだけで簡単に利用でき、比較的安価に導入できます。
ただし、防犯フィルムにはさまざまな種類があり、なかには十分な防犯効果を得られないものもあります。そのため、防犯フィルムを選ぶ際は「CPマーク」がついた製品を選びましょう。CPマークは、防犯性能の高い建物部品にのみ与えられるマークで、防犯性が公的に評価されていることを示しています。

出典:警察庁「住まいる防犯110番

防犯カメラやセンサーライトを設置する

玄関や窓の前に防犯カメラが設置されている家では、空き巣が下見に訪れた時点で侵入をあきらめるケースが多くなります。防犯カメラの効果は、事件発生時の映像を記録し追跡に役立てられることだけではありません。カメラの設置自体が、犯罪者に犯行をあきらめさせる「抑止効果」を持っています。
なかには、抑止効果だけを狙ってダミーカメラを設置する家もありますが、犯人に見破られるリスクもあります。被害を未然に防ぐには、現場の映像をしっかり記録できるカメラを選ぶことが重要です。
また、人の動きを感知して自動で点灯するセンサーライトも、空き巣対策として有効です。在宅時であれば、不審者が来たことに気づきやすくなります。侵入者にとっても自分の姿や服装、背格好を見られることになるため、警戒心が高まります。突然ライトが点灯したことで驚き、逃げ出すケースも少なくありません。
空き巣が下見の段階でセンサーライトに気づけば、「この家は防犯意識が高い」と判断し、ターゲットから外す可能性が高まります。

防犯用の砂利を敷く

家の軒先や庭に防犯用の砂利を敷いておく方法も有効です。防犯用の砂利は、踏むと大きな音が鳴るため、誰かが家に近づいてきたことがすぐに分かります。住人や近所の人が訪問者に気づきやすくなり、見知らぬ人物かどうかを確認し、必要に応じて通報することも可能です。また、空き巣犯が大きな音に驚いて、犯行をあきらめる可能性もあります。玄関や庭だけでなく、人目につきにくい死角にも防犯砂利を敷くことで、防犯効果が高まります。

洗濯物や郵便物はこまめに回収する

ベランダに干しっぱなしの洗濯物や郵便受けにたまった郵便物は、留守を示すサインとなることがあります。空き巣は留守の家を狙う傾向があるため、ベランダの洗濯物や郵便物がたまっているかどうかで、住人がいるかどうかを把握します。そのため、洗濯物は放置せずすぐに取り込んだり、郵便物もこまめに回収することを心がけましょう。

家の周辺や庭を常に掃除しておく

庭の雑草が伸び放題だったり、物が放置されて整理されていない状態だったりすると、防犯意識の低い家とみなされ、空き巣に狙われやすくなります。また、放置されている物を悪用してベランダへの足場にするケースもあります。
一方、庭や家の周辺が常に清掃されていれば、人の気配が感じられるため、侵入の抑止につながります。

マーキングの有無を定期的にチェックする

空き巣は事前に下見を行い、侵入しやすい家に目印としてマーキングを残すことがあります。郵便受けやガスメーター周辺、電柱などに不審な記号が書かれていたりシールが貼られていないか、いつもと違うものが置かれていないかを定期的に確認するようにしましょう。最近は、人の出入りを確認するために玄関先に置き石をしてマーキングしているケースもあるようです。怪しい印などを見つけた場合は、すぐに取り除き、必要であれば警察にも相談をしましょう。

ご近所付き合いを大切にする

上述でも解説の通り、地域において住民間のコミュニケーションが活発で、人が多く通るエリアでは犯罪が起こりにくいとされています。住んでいる地域の治安を守るためにも、日頃から近隣住民とコミュニケーションを取るようにしましょう。

オートロックの導入

玄関をオートロックにすることで、鍵のかけ忘れなどによる空き巣の侵入リスクを減らすことができます。マンションなどの集合住宅で共同玄関にオートロックが導入されていれば、鍵が二重になるため空き巣が侵入しづらくなり、犯行をあきらめさせる要因にもなります。
ただし、オートロックがあるからといって安心できるわけではなく、ベランダや屋上から侵入する可能性もあります。他の防犯対策とあわせて検討することが大切です。

さらに強力な空き巣対策としてホームセキュリティの検討を

空き巣が侵入をあきらめる家には、どのような特徴があるかをご紹介してきました。それらを踏まえた「空き巣が嫌がる家づくり」に努めるとともに、より積極的な防犯対策で空き巣などの被害を防ぎましょう。

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