小学生の子ども向けGPS端末の選び方は?基本機能や持たせ方も解説
子どもが小学校へ上がると、登下校や友達との外出など、保護者と離れて過ごす時間が増え、行動の把握も難しくなります。子どもの居場所を知るために、子ども向けGPS端末の購入を検討しているご家庭も多いのではないでしょうか。
本記事では、小学生のお子さまに持たせるGPS端末の基本機能や選び方について解説します。
目次
小学生に持たせる子ども用GPS端末とは
GPSとは、GPS衛星からの信号を利用して現在の位置情報や時刻を割り出すシステムです。現在はカーナビやスマートフォンアプリなどさまざまなものに活用されています。そのなかでも子ども向けGPS端末とは、子どもの位置情報を保護者に知らせ、子どもの安全を守るための機能に特化した端末のことです。
最近ではGPS機能のあるスマートフォンを持っている小学生も多くいますが、学校によっては持ち込みを禁止している場合があります。その点、通話機能のないGPS端末は持ち込みを許可している学校も多く、特段の制限がなく利用できるのがメリットです。
端末の形状もさまざまで、子ども用スマートウォッチやタグタイプのGPSトラッカーなどがあります。利用シーンを想定し、学校や家庭のルールに合った端末を選ぶことが大切です。
子ども用のGPS端末はこんなシーンで使える
子ども用GPS端末は、以下のシーンで活用できます。
- 登下校
- 塾・習い事の行き帰り
- 外遊び
小学校に上がると、子どもだけで登下校するようになります。地域や学校によっては集団での登下校や、慣れるまで保護者が付き添う場合もありますが、基本的には親の目を離れることになるでしょう。
普段より帰宅時間が遅い場合でも、子ども用GPS端末を持っていれば位置情報が分かるため、安心して待っていられます。留守番をさせる場合にも、子ども用GPS端末を持っているときちんと自宅に帰っているか確認できます。
また、塾や習い事の行き帰りに送迎ができない日にも、子ども用GPS端末を持たせることで帰宅まで見守ることができます。通知機能があるGPS端末であれば、迎えに行くタイミングなどもコミュニケーションをとれるため、便利に活用できます。
さらに、小学生になると友達同士で遊んだり、子どもだけで外出したりといった行動も増えてきます。その際に子ども用GPS端末を持っていると、親や家族の目の届かないところで行動する子どもの位置情報や移動履歴を確認できるため安心です。
子ども用のGPS端末の必要性についてはこちら
関連コラム:子どもにGPSは必要?見守りGPSのメリットと活用方法小学生の子どもにGPS端末を持たせる理由
小学生になると一人で登下校や外出をする機会が増え、その見守り手段としてGPS端末を選ぶ家庭が多くなっています。ここでは、小学生の子どもにGPS端末を持たせる理由について考えます。
子どもを狙った犯罪件数の増加
出典:警察庁「令和6年警察白書」
警察庁の「令和6年警察白書」によると、13歳未満の子どもが被害者となった刑法犯の被害総件数は、令和5年度は11,953件報告されています。令和3年までは減少傾向にありましたが、令和4年から増加に転じており、子どもを狙った犯罪のリスクは依然として高い状況です。こうした背景から、防犯対策の一環としてGPS端末を持たせる家庭が増えていると考えられます。
共働き世帯の増加
出典:内閣府「令和7年版男女共同参画白書」
内閣府が公表している「令和7年版男女共同参画白書」によると、専業主婦世帯は年々減少しており、雇用者の共働き世帯は微増しています。これにより、一人で登下校や留守番をする子どもが増えているのが現状です。
共働きの家庭では、子どもが保護者の目の届かない場所で過ごす時間が長くなります。そのため、「時間通り学校を出ているか」「無事塾に到着しているか」「自宅で留守番をしているか」といったことが気になるものです。そのような場合に、子どもの現在地や様子を確認するツールとしてGPS端末が利用されています。
また、留守番をしている子どもの見守りには、GPS端末以外に室内用カメラもおすすめです。ALSOKでは外出先からご自宅の様子をスマートフォンで確認できる見守りサービスを提供しています。留守番をしている子どもの様子を確認できるのはもちろん、不在時に侵入者を感知した場合は、必要に応じてALSOKに駆けつけを依頼することも可能です。お子さまの帰宅後の見守りにお悩みの場合は、ぜひALSOKへご相談ください。
小学生の子ども向けGPS端末の基本機能
子ども用GPS端末の基本機能をご紹介します。
現在位置の確認機能
GPS機能によって、子どもの現在位置をリアルタイムで確認できます。保護者のスマートフォンアプリと連携させることで、子どもがどこにいるかが地図上に表示されます。「今どこにいるのか」をすぐに把握できるため、登下校や習い事の行き帰りも安心です。
スポット登録機能
子どもがよく訪れる場所をあらかじめ登録できる機能です。例えば、学校や塾など固定の場所を登録しておけば、到着/出発した際に通知されます。時間通り行動できているかを確認でき、送迎の目安をつけたいときにも便利です。
連絡機能
通知ボタンを押すことで、保護者に連絡ができる機能です。製品によっては、位置情報を知らせるだけでなくメールのように文章を送れるもの、音声メッセージをやり取りできるもの、保護者と通話ができるものなどもあります。
移動履歴の保存・確認
地図上に行動履歴を保存でき、子どもの移動経路や、過去にどこへ行っていたかなどを確認できる機能です。普段の行動パターンを把握できるだけでなく、いつもと違う動きがあった場合に早く気づきやすくなります。
上記の基本機能のほか、防犯ブザーとしての機能や、いざというときにGPS端末がある地点までスタッフが駆けつけるサービスがある製品もあります。
小学生に持たせる子ども用GPS端末の選び方
子ども用GPS端末を選ぶ際は、お子さまの年齢や利用シーンなどを考慮し、機能や使い勝手を幅広く比較することが大切です。例えば、価格だけで選ぶと必要な機能が不足する場合があり、逆に高機能モデルを選んでも不必要な機能が多く使いきれないケースもあります。また、「下の子も小学校に上がるからもう一台追加したいけれど、一緒に管理できるのか」とあとになって考えることになる可能性もあります。
ここでは、子ども用GPS端末を選ぶ際のポイントを解説します。
持ち運びやすさ
活発な小学生の子どもにとって、持ち運びやすさは非常に重要です。サイズが小さすぎると失くしやすく、大きすぎると携帯に不便なため、適度なものを選びましょう。
例えば、学校や塾の行き帰りに主に使用するのであれば、ランドセルやカバンにストラップで取り付けやすいもの、外遊びなどが多く常に身に着けさせたい場合は、首から下げられるタイプの軽量でコンパクトな端末が良いでしょう。
位置精度
いざというときにGPSの位置精度が低ければ、子どもの正確な居場所をすぐに把握することができないため、位置精度の確認も重要なポイントです。
ただし、位置精度は使用環境に影響されることが多く、地下や窓のない室内などGPS電波が届きにくい環境では、位置精度は低くなります。GPS電波が届きにくい環境でも、Wi-Fiや4G/LTEなど携帯電話の通信が利用できる製品を選ぶことで、位置情報が補われることがあります。もしくは、スポット登録地点の到着時に通知されるなど、他の機能と合わせて使うと安心です。
現在位置の更新頻度
GPS端末によって現在位置の更新頻度は異なります。例えば、1.5分ごとに更新されるタイプや、自分で3分間隔、5分間隔などカスタマイズして設定できるタイプなどがあります。
更新頻度が高いほど情報は正確になりますが、その分バッテリー消費も早まるため、こまめに充電する必要があります。
子どもと保護者の連絡方法
製品によっては、GPS端末本体から保護者のスマートフォンに通知を送り、保護者と連絡をとることも可能です。連絡方法はさまざまなので、子どもの年齢や使用環境などを考慮して選びましょう。
自動通知
スポット登録した場所に到着・または出発した際に、保護者に自動で通知されます。学校や塾などに無事到着できたかが分かる安心感があります。
手動通知
子どもがボタンを押すことで、保護者に現在地を知らせる機能です。「到着したら押す」「迎えに来て欲しいときに押す」などルールを決めておくと良いでしょう。もちろん、緊急時に通知して危険を知らせることも可能です。
音声メッセージの送受信
GPS端末と保護者のスマートフォンアプリを連携させて、音声メッセージを送れる製品もあります。子どもと保護者の双方向から送受信できるタイプもあり、通知だけでは伝わらない詳細なメッセージをやり取りすることができます。
定形メッセージの送受信
あらかじめ決まっているメッセージを送受信することで簡単な会話ができる方法です。「迎えに来て」「分かったよ」など、普段のやり取りで使用することができます。
通話機能
保護者の連絡先を登録し、通話ができるものもあります。「携帯電話はまだ持たせたくないが、緊急時には通話できるようにしておきたい」という場合におすすめです。
バッテリー容量
バッテリーの持ち時間は、製品のサイズや機能によって異なります。
バッテリー容量が大きい端末ほど持ち時間が長くなりますが、その分重量が増える傾向があります。また、機能が多い端末はその分バッテリー消費が早いのも特徴です。
なかには、バッテリーが減少すると通知があり充電忘れを防ぐことができる製品もあります。
充電の手間・充電忘れのリスクを考慮して、自身の生活スタイルに合うものを選択しましょう。
価格
子ども用GPS端末の料金体系には、大きく分けて「買い切り型」と「月額支払い型」があります。
買い切り型は最初に端末の購入費用がかかりますが、その後の月額料金が不要、もしくは一定期間無料になるタイプです。初期費用が必要になりますが、毎月の費用負担を減らせるため、長期的に利用する場合は総コストを抑えやすい特徴があります。
一方、月額支払い型は、端末は購入もしくはレンタルになり、月額の利用料が発生します。導入コストが安く済むため、気軽に使用を開始しやすいのが魅力です。
複数台・複数人での見守り
複数端末の見守り機能(保護者1人で2人の兄弟を見守るなど)や、複数人での見守り機能(保護者2人で1人の子どもを見守るなど)があるかどうかも、ご家庭によっては重要なポイントです。
位置情報で見守る際には、保護者が位置情報を確認できる環境にいる必要があります。母親が仕事でスマートフォンを見られない時間帯は父親や祖父母が確認できるようにしておくなど、複数人での対応が可能なものが良いでしょう。
また、下の子が大きくなってきて端末を追加したい場合に、一緒に管理できると便利です。
防犯ブザー機能の有無
子ども用GPS端末には、防犯ブザーを搭載しているものもあります。防犯ブザーがあれば、体調不良や不審者との遭遇などの緊急時に大きな音で周囲に助けを求められるため、一人で行動する時間が増える小学生にとって心強い機能です。多くの端末がボタンを押すだけで警報音を発するようになっており、とっさの状況でも子どもが簡単に操作できます。
また、防犯ブザーを引っ張ると周囲の写真を撮影し、親へ送信する機能を搭載した製品もあります。
小学生の子どもにGPS端末を持たせるメリット
小学生の子どもにGPS端末を持たせるメリットには、以下の3つがあげられます。
リアルタイムで居場所を確認できる
GPS端末の種類にもよりますが、子どもの現在地をほぼリアルタイムで確認することが可能です。登下校や塾・習い事など、子どもが一人で外出しているときでも居場所を把握できるため、保護者は離れていても安心です。「いつもより子どもの帰宅時間が遅い」「行く予定のない場所にいる」など、子どもの行動の変化にもすぐに気がつくことができます。
学校へ持参しやすい
携帯電話やスマートフォンの持ち込みは禁止している学校でも、GPS端末は例外として認められるケースがあります。GPS端末は、スマートフォンと異なり機能が制限されており、授業中に音が鳴ったりアプリによるトラブルが起きたりする心配が少ないためです。ランドセルや首に掛けて持ち運ぶことができ、邪魔になりにくいのもポイントです。
音声でやり取りできる機種もある
ボイスメッセージや通話機能を備えたGPS端末であれば、保護者のスマートフォンと手軽にやり取りができます。声で伝えられることで、子どもが「ちょっと体調が悪い」「迎えに来て欲しい」など具体的な状況を説明でき、保護者もより正確に把握できる点がメリットです。子どもの声を直接聞けることが、保護者の安心感にもつながります。ただし、音声機能を頻繁に利用するとバッテリーの消費が早くなるため、容量に余裕のあるモデルを選ぶのがおすすめです。
GPS端末の持たせ方と注意点
小学生の子どもにGPS端末を持たせる際は、学校のルールに従うことが大前提です。そのうえで、単に持たせるだけでなく、紛失や誤使用を防ぎつつ、緊急時にしっかり使えるように工夫することが重要です。
ランドセルに入れる
タグタイプのGPSトラッカーや小型のGPS端末は、ランドセルに入れて持たせることで紛失を防止できます。ファスナー付きの内ポケットに入れておけば、落下や盗難の心配も少なく安心です。
ただし、防犯ブザーや非常通報機能を備えたGPS端末の場合、ランドセルの奥に入れてしまうと緊急時に操作できないおそれがあります。多機能なGPS端末を持たせる場合は、ランドセルのフックなどに掛けるのが良いでしょう。衣服のポケットなど、落としやすい場所には入れないようにしましょう。
首掛けで持たせる
ストラップを取り付けられるモデルであれば、首掛けで持たせることもできます。子どもは、外出先や友達と遊んでいるときにGPS端末を置き忘れたり、紛失したりするケースも多いため、身につけておくのは効果的です。首に掛けていれば、緊急時もすぐに操作できます。
子どもの安全を守るために住まいの防犯対策も検討しよう
子ども用GPS端末は、保護者の目が届きにくい時間帯でも、位置情報を確認できる心強いツールです。犯罪被害に遭いやすい登下校時や習い事の行き帰りなどに活用することで、安全性を高められます。
また、小学生の子どもだけで留守番させる機会がある場合は、家全体の防犯を強化することも重要です。登下校や外出時にはGPS端末で位置情報を確認し、在宅中の安全はホームセキュリティで守ることをおすすめします。
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「帰宅後の様子を確認したい」「留守番中も安心して過ごせているか心配」という場合には、映像で確認できる見守りサービスの利用がおすすめです。
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