シロアリ予防は新築に必要?費用相場と効果的な対策法を解説

新築 2026.03.19
住宅とシロアリ問題のイメージ

一戸建ての新築住宅を購入した、もしくは建築予定の方の中には、「新築でもシロアリ対策は必要なのか?」「シロアリ被害で家の資産価値を落としたくない」と不安に感じる方もいるでしょう。
結論として、新築においてはシロアリ予防は必須です。
建築時に防腐・防蟻処理は施されていますが、その持続効果は一般的に約5年とされています。シロアリは木材内部を食い進めて空洞化させるため、建物の強度を低下させ、住宅の安全性や資産価値に大きな影響を与える可能性があります。そのため、新築段階から定期点検と早期の予防対策を行うことが重要です。

本記事では、新築住宅でシロアリ予防が必要な理由、費用の相場、代表的な工法、そして自分でできる予防方法までわかりやすく解説します。

目次

シロアリ予防は新築一戸建てに必要か

新築住宅であっても、シロアリの侵入リスクが生じます。建材に使われた木材や断熱材はシロアリの格好の餌となるため、予防の必要性を理解しておくことが重要です。

住宅を食い荒らす「シロアリ」とは?

シロアリはゴキブリの仲間に属する昆虫です。木材・紙・断熱材などに含まれる「セルロース」を主食とし、住宅の土台や柱を食い荒らす代表的な害虫として知られています。暖かくて湿度が高い環境を好む習性があり、住宅では床下や天井裏、水回り、畳、押入れなどに発生します。
シロアリの種類や発生原因については、下記のコラムもご参照ください。

新築時の防腐・防蟻処理は事実上ほぼ必須の対策

新築住宅における防腐処理・防蟻処理は、法令や各種制度に加え、日本の気候条件を踏まえると、事実上はほぼ必須の対策といえます。
まず、建築基準法施行令第49条では、木造建築物について、構造耐力上主要な部分に防腐措置を施すことが義務付けられており、あわせて、必要に応じて、しろあり等による害を防止する措置を講じなければならないと定められています。
さらに、日本は高温多湿な気候で、シロアリが生息・繁殖しやすい環境にあります。シロアリは全国に分布しており、多くの地域で被害リスクが現実的に存在しています。このような背景から、法令上「必要に応じて」とされている防蟻処理についても、実際の建築現場では、ほぼ必須の対策として扱われているのが実情です。
また、建築物の構造部が鉄骨造や鉄筋コンクリート造であっても、内装材や下地材、設備周りなどには木材が使用されるケースが一般的です。これらの木材部分はシロアリ加害の対象となるため、構造種別を問わず、防蟻対策は無関係ではありません。
制度面においても、防蟻対策は前提条件として位置づけられています。住宅性能表示制度では、「劣化対策等級(構造躯体等)」の評価項目において、木材の劣化を防ぐための対策が求められており、薬剤処理に限らず、同等の防蟻性能を有する措置も評価対象とされています。さらに、フラット35においても、住宅の技術基準の一つとして耐久性に関する要件が定められており、その中で防腐処理・防蟻処理を講じることが前提とされています。
近年では、薬剤に依存せず、シロアリを寄せ付けにくい構造や材料、工法を開発・採用する住宅施工会社も増えており、これらも有効な防蟻対策として位置づけられています。
このように、法令、制度、日本の気候条件、そして建築実態を総合的に考慮すると、新築時に防腐処理・防蟻処理を講じることは、事実上必須の対応といえるでしょう。

参照:e-GOV法令検索「建築基準法施行令」
国土交通省「住宅性能表示制度ガイド」
住宅金融支援機構「防腐・防蟻の方法とは…?」

シロアリ被害が発生した際のリスク

シロアリ被害を受けた木造

シロアリ被害が発生すると、住宅の安全性や資産価値に深刻な影響を及ぼします。シロアリは木材内部を食い進めて空洞化させるため、建物の強度が損なわれます。柱の交換や耐震補強が必要になれば修繕費は高額になり、将来的な資産価値の低下にもつながります。また、災害時の倒壊リスクも高まります。シロアリの被害は外から見えにくく発見が遅れやすいため、定期点検と早期予防で被害を未然に防ぐことが重要です。

シロアリ予防にかかる費用相場

シロアリ予防にかかる費用は、床面積30坪(約100㎡)で1回あたり20~40万円程が目安となります。実際の金額は、住宅の床面積や構造、工法、地域特性によって異なるため、事前に施工内容と費用の内訳を確認しましょう。防腐・防蟻処理の効果は一般的に約5年とされているため、再施工の目安も5年ごととされています。費用を安く抑えるには、複数の業者へ見積もりを依頼し、金額だけでなく施工内容や使用薬剤、アフターサービスまで比較することが重要です。
シロアリ発生後の駆除・修繕には、予防より高額なコストがかかるケースが少なくありません。そのため、シロアリ予防は単なる出費ではなく、将来の駆除・修繕費を抑えるための投資として捉えることが大切です。

シロアリ予防の主な方法【工法別】

シロアリ予防の代表的な工法は「バリア工法」と「ベイト工法」の2種類です。以下の比較表を参考に、住まいの状況や優先事項に合わせた工法を選択しましょう。

バリア工法 ベイト工法
施工内容と目的 床下の土壌・基礎・木部に薬剤を散布してバリアを作り、侵入を遮断する 毒餌を設置して巣ごと根絶
施工時間 通常1日以内 数時間~半日
即効性 即効性あり 効果が出るまでに数カ月かかる
費用相場 30坪(約100㎡)の住宅の場合:約20万円~30万円 30坪(約100㎡)の住宅の場合:約20万円~40万円
安全性 体質によっては注意 一般的に薬剤を散布しないため負担が少ない
巣の根絶 巣が残る場合もある 巣の根絶が可能
維持管理 5年ごとに再施工 定期点検・毒餌の補充が必要(一般例:2カ月~半年ごと)

バリア工法

バリア工法は、床下の土壌や基礎、木部に薬剤を散布・注入してバリアを形成し、シロアリの侵入を物理的・化学的に防ぐ方法で、広く採用されています。即効性が高く、施工直後から効果が現れ、一般的に約5年間持続します。

安全性は高いものの、小さな子どもやペット、アレルギー体質の家族がいる場合は注意が必要なこともあるため、事前に施工業者へ相談しておくと安心です。

バリア工法の費用相場

30坪(約100㎡)の住宅の場合、バリア工法の相場は約20万円~30万円です。ただし、床下の状態や構造、使用薬剤によって費用は変動します。バリア工法を選ぶ際は、初回の施工費だけでなく、5年ごとの再施工や定期点検にかかる費用も含めたトータルコストを確認しましょう。

バリア工法が向いている家

バリア工法は、トータルコストを抑えたい方や、定期点検の手間を減らしたい方に向いています。また、即効性と侵入防止力があることから、すでにシロアリ被害が確認されている場合や、床下に入れる構造の住宅にも適した工法です。

ベイト工法

ベイト工法は、建物の周囲に毒餌を設置し、シロアリに摂食させて巣全体を根絶する方法です。薬剤を散布しないため、人や環境への負担が少ない一方、毒餌が巣に運ばれて効果が現れるまでには数カ月を要します。
また、効果を維持するには継続的な点検・観察が欠かせません。シロアリの喫食状況や巣への到達状況、毒餌の補充の有無などを確認します。点検頻度は製品や契約内容によって異なりますが、一般的には2カ月~半年ごとに実施されます。

ベイト工法の費用相場

30坪(約100㎡)の住宅の場合、ベイト工法の相場は約20万円~40万円です。なお、業者によっては建物の外周の長さで費用を算出するケースもあります。ベイト工法では初期費用に加えて、毎年の点検・毒餌の補充にかかるランニングコストが発生するため、5年間の総コストで比較することをおすすめします。

ベイト工法が向いている家

ベイト工法は、床下が狭い住宅や床下点検口がない家に向いている工法です。薬剤を直接散布しないため、子どもや高齢者、アレルギー体質の家族やペットがいる家庭や、環境への配慮から薬剤使用をできるだけ抑えたい場合にも適しています。また、建物の構造や敷地条件の都合でバリアを形成しにくいケースでも導入しやすい方法です。

自身でできるシロアリ予防と環境づくり

換気している部屋

シロアリ予防は、専門業者による施工と並行して、日常的にできる方法を実践することが重要です。シロアリが発生しにくい住環境をつくることが、効果的な対策となります。

1.シロアリが寄りつく「4つの条件」を理解する(環境づくりの基礎)

シロアリは以下の4つの条件が揃った環境を好みます。

  • 餌:木材・紙・段ボールなどセルロースを含む素材(場合により動物の死骸なども)
  • 水分(湿度):湿気60%以上のジメジメとした環境、木材の含水率が高い場所
  • 温度:温暖域で活発(多くの種で20~30℃前後が活動しやすく、種により最適域は異なる)
  • 空気環境:暗く通気の悪い(低酸素気味)環境に適応し、巣内は低酸素環境でもコロニーが維持されやすい(※無酸素を好むわけではない)

2.庭・外構での予防(餌・侵入経路を断つ)

シロアリは柔らかく湿った木材を好むため、庭や住宅の周辺に木の杭・廃材を放置しないようにしましょう。特に建物の基礎に近い場所に木材・段ボールを置くことを避け、日常的に整理整頓しておくことが基本的な予防策となります。

3.住まいの通気を確保する(湿気対策)

床下の湿気はシロアリが発生しやすい環境を作ります。基礎周りの換気口・通風口を確認し、物を置いて塞がないようにしましょう。また、床下収納には不要な物を詰め込みすぎず、押入れや物置など密閉された空間は定期的に換気して住まいの通気性を保つことが大切です。
特に、川・池・田んぼの近くなど湿度が高い立地や、ウッドデッキがある住宅、庭木が多い場合は、定期的な点検と換気状況の確認を心がけましょう。

4.室内・床下の点検ポイント(DIYでできる範囲)

日頃から、自分でできる定期点検を習慣にしましょう。天井や床下に水漏れ・雨漏りの形跡がないか、室内に羽アリがいないかを確認します。あわせて基礎や床下に「蟻道」がないか、木材の腐朽や床の空洞感、カビの発生有無もチェックしましょう。蟻道(土でできたトンネル状の通路)は基礎壁面や床下の木部に沿って伸びていることが多く、シロアリ被害を示す重要なサインです。発見した場合は早めに専門業者に相談してください。

5.【住宅構造別】気をつけたいポイント

木造住宅の場合、近年普及しているベタ基礎構造であってもシロアリ被害が発生する可能性があります。特に確認すべき箇所は、土台・柱・梁の欠損や変色、玄関のドア枠や上り框の腐食、床下の木部の劣化や変色です。

鉄骨・RC(コンクリート)造の場合でも、床下や下地に使われた木材が被害を受ける可能性があるため、注意が必要です。特に、シロアリの侵入経路となりやすい配管周りの隙間、基礎のひび割れやコンクリートの劣化、押入れなど湿気がたまりやすい場所を重点的に確認しましょう。

6.自分でできること・できないこと

シロアリ予防は、目に見える場所の点検や、市販の殺虫スプレーや粉末剤の使用も可能です。しかし、シロアリの巣は床下や壁の内部に形成されることが多く、市販品でシロアリを根絶することは難しいです。また、薬剤の適切な使用には専門知識が必要で、不十分な対処はかえって被害を広げたり、住宅の資産価値を低下させたりするリスクがあります。怪しいと感じたら、早めに専門業者へ相談することが被害の拡大防止につながります。

シロアリ予防は家全体の防犯にもつながる

シロアリ予防は、単なる害虫対策にとどまらず、家全体の安全管理の習慣にもつながります。換気口や基礎周りを定期的に点検する習慣は、窓・外壁のひび割れや損傷などの異常にも早く気づくきっかけになります。外周が整理され、庭木・ウッドデッキが整っている家は死角が減り、不審者の侵入経路と隠れ場所を減らせます。住宅の弱点を継続的に把握するメンテナンスの習慣は、シロアリ予防と防犯強化の両立につながります。
加えて、ホームセキュリティと組み合わせることで、住宅の安全性はさらに高まります。

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まとめ

シロアリ予防は、新築住宅にも適切に実施する必要があります。「鉄筋コンクリート造だから大丈夫」「まだ被害が出ていないから問題ない」という油断は禁物です。5年というサイクルを意識しながら、専門業者への定期点検依頼と日常的な予防を継続的に実践することが、大切な住まいを長く守ることにつながります。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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