一軒家の防犯が不安で怖い!空き巣に狙われないための防犯対策

空き巣に入られると、大切な財産を奪われるだけでなく家族が危険な目に遭うなど、物理的・心理的被害を受けることになります。できることなら空き巣に入られない家にしたい、と思う方がほとんどでしょう。そこで今回は、空き巣に狙われにくくするための防犯対策について詳しくご紹介します。
目次
空き巣による被害の状況

出典: 警察庁 住まいる防犯110番「データで見る侵入犯罪の脅威」
まずは空き巣の被害状況から見ていきましょう。住宅に侵入し、窃盗を行う空き巣は、毎年数多くの被害が発生しています。警察庁が発表している「住まいる防犯110番」のデータによると、空き巣被害が侵入窃盗全体の25.7 %を占めています。
侵入窃盗の発生場所は、一軒家が約30%と最も多い

出典: 警察庁 住まいる防犯110番「データで見る侵入犯罪の脅威」
令和6年の侵入窃盗の発生場所別認知件数を見てみると、一軒家は、29.0%と最も多い結果となっています。この結果から、一軒家は泥棒に狙われやすいことが分かります。
泥棒が一軒家を狙う理由
一軒家は共同住宅と比べて、低層階で窓や玄関から侵入しやすく逃走しやすいため、狙われやすいといえます。
また、オートロックや監視カメラといったセキュリティ設備がない家が多いことや、高い塀や生け垣などにより死角が想像以上に多いことも狙われやすい原因と考えられます。
空き巣が入りにくい一軒家の特徴


空き巣は、金銭や貴重品を狙って住宅に侵入しますが、やみくもに侵入するわけではありません。多くの場合、事前に下見を行い、侵入のしやすさや留守の時間帯を確認したうえでターゲットを選びます。なかには玄関や表札に印を残し、犯行に利用しようとする不審者もいるため、不自然な記号がマーキングされていた場合は空き巣の前兆といえるかもしれません。マーキングには、英数字(M=男性、W=女性)や記号(○=侵入しやすい、×=侵入しにくい)などがよく使われます。
では、空き巣が下見をしたとき、「この家に侵入するのはやめておこう」と思うのは、どのような家なのでしょうか。その特徴を挙げていきます。
家人が在宅している
不審者の多くは、家人がいない留守宅を狙います。侵入の際、家人に通報され、警察に捕まることを1番におそれているからです。
空き巣が留守を確認する方法はいくつかあります。例えば、昼間でもカーテンや雨戸が1日中閉まっていないか、郵便受けに新聞などの郵便物が溜まっていないかを確認し、在宅しているかどうかをチェックします。電話番号を知っていれば電話して確認する場合もありますし、インターホンを押して直接確認する犯人もいます。
対策としては、カーテンや雨戸を閉めっぱなしにしない、玄関回りを清潔に保ち、郵便物を溜め込まないなどの方法が有効です。
死角や騒音がない
空き巣は、周囲に死角や騒音がない住宅を嫌がります。空き巣の多くは窓から侵入しますが、周囲に高い塀や植栽があると死角になり、犯行を隠しやすくなります。反対に、死角の少ない家は犯行時に人目につきやすいため敬遠されます。また、ガラス窓を破るときには少なからず音がするため、その音をかき消してくれる騒音がないところでは、侵入をためらう泥棒が多くなります。
対策としては、侵入経路となり得る場所はできる限り見通しを良くすることが大切です。また、線路近くや大通り沿いなどの地域に住んでいる場合は、犯行時に周囲に知らせる工夫をしましょう。例えば、庭に防犯砂利を敷いたり、窓に衝撃が加わるとブザーが鳴る防犯装置を設置したりすると効果的です。
侵入に手間がかかりそう
空き巣は、侵入に手間がかかりそうな住宅も嫌がります。都市防犯研究センターの資料によると、侵入するのに5分以上かかると約7割の泥棒があきらめ、10分以上かかると侵入者のほとんどがあきらめるという結果が出ています。そのため、防犯対策では空き巣に「侵入に手間がかかりそう」と思わせることが重要です。
具体的な方法は、ゴミ捨てなどの短時間の外出でもこまめに鍵をかけることや、補助錠を設置すること、屋外に足場となるものを置かないことなどが挙げられます。窓ガラスに防犯フィルムを貼るのも効果的です。
出典:警察庁 住まいる防犯110番「侵入者プロファイリング~心理と行動③」
第三者の目に守られている
空き巣に入ろうとする住宅が、近隣住民などの第三者の目に守られていることも、泥棒にとっては嫌なことです。警察庁のデータによると、泥棒が犯行をあきらめた理由として「近所の人に声を掛けられたりジロジロ見られたりしたから」が63%と半数以上を占めています。第三者の目があると、犯行に気づかれやすくなるほか、犯行後に逃げにくくなるため、泥棒にとっては大きな障害となるのです。普段からご近所付き合いを大切にし、挨拶を習慣にしておくことも、防犯対策としてはとても重要です。

出典:警察庁 住まいる防犯110番「侵入者プロファイリング~心理と行動③」
犬を飼っている
上記のデータによると、犯行をあきらめた理由として「犬を飼っていたから」も挙げられています。侵入時に犬に吠えられることで、住人や近隣住民に気づかれるリスクを犯人に意識させることができ、犯行の抑止が期待できます。大型犬ではなくても、警戒心の強い犬の存在は抑止力となり得ます。
目に見える箇所に防犯対策を講じている
空き巣は「ドアや窓に補助錠が付いていたから」「機械警備システムが付いていたから」といった理由でも犯行をあきらめています。下見の段階で「防犯意識が高い家」「犯行の証拠が残る可能性がある」と思わせることで、犯行を断念する可能性が高まります。
空き巣に狙われない一軒家にする生活習慣
空き巣に狙われないためには、普段の生活から気をつける必要があります。
戸締りを徹底する
空き巣は、無施錠の玄関や窓を狙って侵入を試みます。そのため、外出時は玄関ドアだけでなく、各部屋の窓も必ず施錠するようにしましょう。近年は、車やナンバープレートの盗難、自転車の持ち去りといった被害も発生しているため、ガレージの施錠や屋内への収納も大切です。
また、照明を工夫して在宅を装うのも有効です。タイマー付きライトを使用すれば、留守中も照明が自動で点灯し、在宅しているように見せかけることができます。ただし、在宅中でも侵入してくる可能性があるため、玄関はもちろん使用していない部屋の窓を閉めるなど、徹底した戸締りを心がけましょう。
洗濯物を出しっぱなしにしない
洗濯物が長時間干しっぱなしになっていると、留守であることを不審者に知らせるサインになります。外出で帰宅予定が深夜になる場合は、必ず取り込んでから出かけましょう。
郵便物をポストに溜め込まない
郵便物が溜まったポストも、不在を知らせるサインの一つです。長期の不在が分かっている場合は、郵便局に不在届を出すことで最長30日間、配達を停止できます。家族や友人などの信頼できる人が近所に住んでいる場合は、定期的に回収をお願いするのも一つの方法です。
ゴミの出し方に注意する
レシートや領収書、郵便物など、日常のゴミには個人情報が含まれています。住所や氏名、購入履歴などが分かれば、生活パターンを把握される危険もあります。不要になった書類はシュレッダーで裁断するか、個人情報をしっかり消したうえで処分する習慣をつけましょう。
日常の会話やSNSでの発信内容に注意する
日常の会話やSNSでの不用意な発信も要注意です。お金のことや旅行の予定を人前で話したり、SNSに投稿したりすると、第三者に情報が伝わり、空き巣のターゲットにされるリスクがあります。例えば、旅行などの写真をSNSにアップする際は、リアルタイムではなく帰宅後に投稿するなど、時差を設けて更新することをおすすめします。
一軒家で空き巣に入られないための防犯対策
空き巣の被害を防ぐには、生活習慣の見直しに加えて、住宅自体の防犯性能を高めることが必要です。空き巣に入られないための防犯対策を以下でご紹介します。
補助錠を取り付ける
玄関ドアや窓に補助錠を取り付けることで、侵入に時間をかけさせることができ、空き巣が犯行をあきらめるきっかけになります。後付けできる補助錠もありますので、防犯対策として導入してみてはいかがでしょうか。
窓の補助錠は、換気したままロックができ、窓に貼るだけで取り付けられる「ALSOKロック」がおすすめです。外からはALSOKマークが見えるため、下見に訪れた不審者の犯行抑止効果も期待できます。
窓用防犯ブザーを設置する
窓用防犯ブザーは、窓の開閉や破壊時の振動を検知して警報音を発する防犯グッズです。大きな音で侵入者を驚かせると同時に、周囲に異常を知らせることができ、迅速な対応が可能になります。
窓や玄関ドアに設置できる防犯ブザーは「どろぼーセンサーⅡ」がおすすめです。薄型で取り付けやすく、約90デジベルの大音量で不審者の侵入を知らせるため、手軽に窓の防犯を強化できます。
防犯カメラを設置する
防犯カメラは、不審者に対し「監視されている」という心理的なプレッシャーを与えることができ、設置しているだけでも犯罪抑止につながります。特に玄関や勝手口、庭先など人目につきやすい場所に設置すると効果的です。録画映像は、万が一侵入された際の証拠としても役立ちます。
ALSOKでは、家庭用の防犯カメラも数多く取り扱っています。
ALSOKの防犯カメラ・監視カメラについて詳細はこちらから防犯ガラスや防犯フィルムを利用する
窓は侵入経路の多くを占めるため、優先的に対策したい箇所です。窓からの侵入を防ぐには、防犯ガラスや防犯フィルムの活用がおすすめです。防犯ガラスは複層構造により割れにくく、防犯フィルムはガラス破りを遅らせる効果が期待できます。
特に防犯フィルムは窓に貼るだけなので、窓の防犯対策として手軽に導入きるのも魅力です。優れた防犯性能が認められた製品のみに表示できる「CPマーク」付きの商品を選べば、より高い効果を実感できるでしょう。
センサーライトを設置する
人の動きに反応して点灯するセンサーライトは、侵入者を驚かせ、周囲にも訪問者を知らせます。目立たないようにしたい空き巣にとって、突然の光は大きなプレッシャーになります。設置場所は玄関や裏口、庭など人目が届きにくいエリアが効果的です。
防犯砂利を敷く
歩くと大きな音の出る防犯砂利を敷くことで、侵入者の動きを周囲に知らせられます。空き巣は目立つような音を嫌がるため、防犯対策として効果的です。特別な工事が必要なく、庭や玄関のアプローチに敷くだけで手軽に防犯性を高められる点がメリットです。
サムターン回し対策をする
サムターン回しとは、玄関ドアの隙間やドアスコープから器具を差し込み、内側のつまみ(サムターン)を回して開錠する手口のことです。郵便受けから器具を差し込んで開錠する方法もあります。サムターン回しを防ぐには、サムターンカバーの装着や、ドアスコープカバーでの対策が有効です。
門扉やフェンスを設置する
門扉やフェンスは不審者に「侵入しづらそう」という印象を与え、心理的に犯行をためらわせる効果があります。ただし、完全に外部からの視線を遮るタイプは、一度侵入されると周囲から気づかれにくいリスクがあり、逆に狙われることがあります。そのため、門扉やフェンスを設置する場合は、適度な見通しを確保しつつ、防犯性を高められるデザインを選びましょう。
一軒家の防犯にはホームセキュリティもおすすめ
万が一空き巣に入られると、金品を盗まれていなくても「この家に空き巣が入った」と考えるだけで怖くなり、その後も安心して暮らせないという方は多いものです。そのような事態を防ぐには、被害に遭わないための対策をすることが重要です。そこで補助錠や防犯フィルムなどの防犯対策に加えて、ホームセキュリティの導入をおすすめします。
ALSOKのホームセキュリティなら、24時間365日住まいを見守ります。不審者による侵入を即座に感知し、万一の際にはALSOKへ緊急通報することが可能です。
ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」と「オンラインセキュリティ」があり、ライフスタイルに合わせてお選びいただけます。
セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはALSOKの駆けつけを依頼できます。
オンラインセキュリティは、異常発生時に自動でALSOKが駆けつけ、適切に対処します。
さらに独自の施錠確認センサーによって鍵の閉め忘れを防ぐことで、侵入手口として最も多い無締りの防止も可能です。在宅中も警備セットができるため、強盗や居空きといった在宅中の防犯対策にもご活用いただけます。
また、ALSOKでは家庭用の防犯カメラも複数ご用意。専用のアプリからリアルタイムでいつでも住宅の映像を確認することができます。夜間でも撮影が可能なため、万が一空き巣被害に遭った場合の証拠としても利用できます。
この機会に効果的な防犯のご検討をしてみてはいかがでしょうか。