子どものお留守番事情と防犯対策|子どもを守る防犯グッズもご紹介

子どもが小学校に上がるタイミングで、「そろそろ子どもに留守番を任せてみようか」と考えるご家庭も多いでしょう。しかし、子どもだけで留守の家を任せることには、さまざまな不安がつきものです。
この記事では、小学生の子どもの留守番事情や、子どもに留守番を任せるときの防犯対策、防犯グッズについてご紹介します。
目次
小学生の子どもの留守番事情

ALSOKでは、小学生の子どもを持つご家庭の留守番事情について、さまざまな調査を実施しています。ここでは、それらの結果を基に、各ご家庭における子どもの留守番の実情をご紹介します。
お留守番は共働き家庭が多い?
「子どもがお留守番をしている家庭」と聞くと、「共働きの家」が多いと考える方が多いかもしれません。実際、共働き世帯では子どもの留守番は一般的なのでしょうか。
ALSOKが実施した「小学生の子どもの防犯に関する調査」によると、小学生の子どもを持つ共働き世帯の約74%が「よくある」「たまにある」と、子どもたちだけで留守番をする機会があると回答しています。
この結果からも、小学生になった子どもに留守番を任せることは、共働きの家庭では一般的なものになっていると考えられます。背景には、「子どもが成長したので留守番を任せたい」という前向きな理由のほか、「小学校に上がると長時間預かってくれる場所が極端に減る」という事情もあります。
子どもの自立を促したい親の願いと、できればもう少しの間どこかへ預けたいけれど小学生になると難しいという実情が複雑に絡んだ結果といえます。
子どもだけでの留守番事情は、以下の記事でもご紹介しています。
なお、以下は内閣府の調査による全国の共働き世帯数と専業主婦世帯数の推移を平成27年から令和6年にわたって表したグラフです。

出典:内閣府「令和7年版 男女共同参画白書」
上記データによると、「専業主婦世帯(黄色)」は年々減少しており、「雇用者の共働き世帯(青色)」が微増している状況です。今後も共働き世帯が増えれば、小学生の子どもだけで留守番をする機会も増えていくと考えられます。
留守番をさせる子どもの年齢や頻度
ALSOKの「小学生の子どもの防犯に関する調査」では、子どもだけで留守番をさせた経験があるかについても質問しています。その結果、「ある」と回答した家庭が86%と大多数を占めました。
また「初めて小学生の子どもだけで留守番をさせた学年」は「1年生」が約21%ともっとも多くなっています。「小学校入学前」という回答も14%となっており、合わせると約35%のご家庭で小学校1年生までに留守番を任せた経験があることが分かります。
初めて留守番させた学年については、以下の記事でもご紹介しています。
学童保育の利用時間を過ぎても、保護者が帰宅できない日が週に1回以上あるご家庭も少なくなく、こうした実情が初めての留守番の時期に影響を与えている可能性もあります。
小学生の初めての留守番に関しては、こちらの記事でもご紹介しています。
留守番をさせるきっかけ

共働き家庭で子どもに留守番を任せるに至るには、どのようなきっかけがあったのでしょうか。ALSOKの「小学生のお留守番実態調査」によると、もっとも多かった回答が「子どもが成長してきたから」で、46.5%でした。2番目は「突発的な用事でやむを得ず」の34.2%です。これ以外の回答では「夫または妻の仕事開始」、「夫または妻の職場復帰」など、仕事に関する事情という回答も多く寄せられました。また、「夏休み中の昼間」など、子どもの学校の事情で留守番させざるを得ない状況になることなども想定できます。
子どもだけの留守番のきっかけは、以下の記事でもご紹介しています。
子どもに留守番をさせるときに感じる不安

子どもだけで留守番をさせることに慣れていない状況であれば、親が感じる不安も大きいはずです。
ALSOKの「小学生のお留守番実態調査」では、子どもだけで留守番をさせることに不安があるかについても質問しています。その回答で「不安がある」「どちらかといえば不安」と答えた親は合わせて84.6%に上りました。アンケートの結果からも、多くの方が不安を抱えていることが分かります。
ここでは、実際に保護者が感じている主な不安をご紹介します。
訪問者の対応
もっとも多くの保護者が不安に感じているのが「訪問者対応」です。調査では、66.7%の家庭がこの点を挙げています。
実際に、保護者が不在のタイミングを狙って家を訪ね、侵入を試みようとする不審者もいます。事前に下見を行い、子どもだけで留守番をするタイミングを見計らった事件も発生していることから、不安を感じる方が多いようです。
在宅中の侵入者(居空き)
「在宅中の侵入者(居空き)」に不安を感じるという回答も、51.8%に上りました。
一般的に、泥棒は留守中に侵入するイメージがありますが、実際には防犯の不十分な家を見つけると、在宅中でも侵入してくる場合があります。万が一、侵入者と子どもが鉢合わせになれば、危害を加えられるおそれもあります。施錠されていない窓や勝手口などが狙われやすいため、注意が必要です。
急な体調不良
アンケートでは、「子ども自身の急な体調不良」に不安を感じている家庭も多く見られました。子どもは、体調の異変に気づいてもどうしたら良いか分からず悪化させてしまう可能性があります。特に低学年の場合、身体が未発達で体調を崩しやすい傾向にあるため、不安に感じる方も多いでしょう。
子どもだけの留守番への不安については、以下の記事でもご紹介しています。
子どもの留守番対策については、以下の記事でもご紹介しています。
子どもを留守番させる場合の防犯対策
子どもだけで留守番を任せるとき、何らかの約束ごとを設けているご家庭も多いと思います。ここでは、防犯の観点から、親が子どもに伝えておきたい留守番時の約束ごとについてご紹介します。
すぐに連絡が取れる方法を伝えておく
子どもの留守番中、何か異常を感じたときや分からないことがあったときに、親に連絡を取れる手段を伝えておきましょう。電話の設定で、お父さんやお母さんの職場や携帯電話へボタン1つでつながるようにしておくと安心です。また、110番などの緊急連絡先についても確認し、どのようなときに通報すべきなのかを子どもと一緒に確認しましょう。
誰から電話が来たのか分かるようにする
留守中に電話がかかってきた場合、相手が親や近所の方、友達かどうかを着信音やディスプレイで分かるように設定しておくと安心です。その上で「この音以外で電話が鳴っても出ないように」「名前が表示されない場合は出ない」と、子どもに伝えておきましょう。電話から留守番中であることを悟られるケースもあるため、「電話が鳴っても出ない」と決めるのも1つの方法です。
家の中で起こる危険にも注意する
留守中は外からの危険だけでなく、家庭内で起こる事故も想定しましょう。火遊びによる火事や高層階からの転落事故など、家庭内にもさまざまなリスクがあります。「火は使わない」「ベランダに近づかない」「お風呂場には行かない」など、留守中にすべきではないことを普段から意識させるよう努めましょう。
また、留守番中に災害が発生するおそれもあります。災害が発生した際の身の守り方や、避難方法も確認しておくと安心です。避難先の確認のために、子どもと一緒に避難訓練をしてみるのも良いでしょう。
訪問者への対応方法を決める
子どもは、訪問者が不審者なのかどうかを自分で判断できない場合があります。そのため、インターフォンなどが鳴っても応対しないように決めて、子どもに伝えましょう。子どもが1人で留守番をしている状況を知られないためにも、できれば配達員などに対しても無応答を原則としてください。
施錠を徹底する
留守番中の子どもを狙った犯行もあります。そのため、施錠を徹底することが大切です。
子どもを留守番させる場合は、窓や玄関、勝手口などの施錠を徹底し、子どもにも自分で開けないよう伝えておきましょう。室温の調整や換気のために、窓を開けたくなるかもしれませんが、危険なケースもあります。換気扇やエアコンなどを使用して調整しましょう。
標語「いいゆだな」で楽しく約束ごとを身につける
ALSOKの小学校向け防犯授業(あんしん教室)でも教えている、「いいゆだな」という留守番のための防犯標語があります。
「い」→家の鍵を見せない
「い」→家の周りをよく見る
「ゆ」→郵便ポストをチェック
「だ」→誰もいなくても「ただいま」
「な」→中に入ってすぐ戸締り
この5つの約束ごとを紙に書いて部屋に貼るなどし、留守番をする子どもに楽しみながら意識してもらうようにすることもおすすめです。
子どもの安全な留守番については、以下の記事でもご紹介しています。
子どもに鍵を持たせる場合の防犯対策
子どもを留守番させるにあたり、鍵を持たせる場合も注意が必要です。ここでは、鍵を持たせる場合の防犯対策をご紹介します。
外から見えないところに収納する
鍵を手に持って歩いていると留守番をする子どもだと不審者に察知されることがあります。不審者に鍵を奪われてしまうおそれもあるため、外から見えない場所に収納しましょう。ランドセルの内ポケットや衣服のポケットなど、玄関に近づいたタイミングで取り出しやすい場所に収納しておくのが理想です。取り出しづらい場所にしまっていると家に入るタイミングで手間取ってしまい、不審者に狙われるリスクがあるため注意が必要です。
素早く自宅に入れるように練習しておく
鍵を開けるときに手間取っていると、親が不在であることがバレてしまい、狙われるリスクがあります。速やかに入れるように、普段から練習しておくと良いでしょう。鍵を開ける前には周囲をよく確認し、自宅に入った後はすぐに鍵を閉めることも大切です。
子どもの留守番におすすめの防犯グッズ
子どもに留守番を任せる場合は、防犯グッズも活用して安全をサポートしましょう。ここでは、おすすめの防犯グッズをご紹介します。
防犯ブザー
防犯ブザーは、ひもを引くだけで大きな音が鳴り響き、周囲に危険を知らせる防犯アイテムです。登下校中や留守番中に危険を感じたときに、ブザーを鳴らすことで助けを求められます。防犯ブザーは、十分な音量があり、子どもがすぐに使えて装着しやすいタイプを選びましょう。
キッズケータイ、GPS端末
位置情報が確認できるキッズケータイやGPS端末を持たせることで、子どもの現在地や無事に帰宅しているかなどをリアルタイムで把握できます。中には、防犯ブザー機能や緊急通報ができる端末などもあり、万が一のときにも安心です。
ただし、通信機器の持ち込みを禁止している学校もあります。その場合は、通話機能のないGPS端末を選ぶなど、学校のルールに合わせて選びましょう。
防犯カメラ
自宅に防犯カメラを設置するのも効果的です。防犯カメラは、不審者への威嚇となるほか、スマートフォンなどと連携できるカメラであれば外出先から子どもの帰宅の様子を確認できます。緊急時に警備員が駆けつける、ホームセキュリティサービスと同時に導入できるカメラもあり、より安心感を得られます。
子どもの留守番を見守るALSOKの防犯サービス

ALSOKでは、警備会社ならではのノウハウを活かした防犯サービスを提供しています。子どもだけの留守番には、不審者だけでなく家庭内の事故や体調不良などさまざまな不安がともなうものです。ALSOKのホームセキュリティがしっかりと見守り、留守番のときも安心です。
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」は、子どもでも簡単に操作ができるコントローラー1つで利用可能で、スマートフォンからも簡単に警備の開始や解除ができます。
HOME ALSOK Connectには、セルフセキュリティとオンラインセキュリティの2つをご用意しています。セルフセキュリティは、お手頃価格で導入できるホームセキュリティで、もしものときはALSOKに駆けつけ依頼を行うことができます。
オンラインセキュリティは、異常発生時には自動でALSOKが駆けつけ、適切に対処します。
ALSOKのホームセキュリティは、在宅中も警備が可能なので、お子さまの留守番中も安心です。自宅の防犯性を高める方法として、ぜひホームセキュリティの導入をご検討ください。
お子さまの帰宅の見守りには防犯カメラが有効です。住宅に防犯カメラを設置するなら、簡単に取り付けられる家庭用をおすすめします。屋外に設置する場合は、水やほこりに強い屋外用の防犯カメラを選びましょう。
ALSOKでも家庭用防犯カメラを多数取り扱っています。防犯カメラの設置を検討している場合は、ぜひご相談ください。
おわりに
子どもが留守番を始めるのは、小学1年生ごろからが一般的です。ただし、留守番の頻度が増えるにつれて、不安や心配も大きくなります。どうしても留守番を任せられないときは近所に住む身内に頼んだり、キッズシッターを依頼したりするのも1つの方法です。
もし、留守番をお願いする場合は、訪問者が来ても対応しないなど子どもとルールを決めておきましょう。
また、子どもに全部を任せるのではなく、ホームセキュリティを設置して留守中の家と子どもをいつでも見守れる状況を整えておくとさらに安心です。