大阪府治安ランキング2025 市区町村別の治安が良い地域と悪い地域は？

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大阪府 大阪駅周辺

大阪府は、大阪市を中心に西日本の中枢都市圏を形成しており、人口は約878万人（令和7年11月時点）で、東京都・神奈川県に次ぐ全国第3位です。
華やかな繁華街や高層ビル、商業施設が立ち並び、鉄道網など交通機関も充実しています。
梅田を中心に超高層ビルが並ぶ洗練された都市空間「キタ」（大阪市北区）、難波・心斎橋・道頓堀・千日前を中心に繁華街や歓楽街が広がる「ミナミ」（大阪市中央区）など、エリアごとに個性豊かな魅力があるのも大阪の特徴です。近代的なオフィス街や食べ歩きグルメなど、多彩な魅力に惹かれ、移住を検討する方も少なくありません。
住まいを探す際に重要なのは、その土地の治安状況です。引っ越し先はできるだけ治安の良い場所を選びたいものです。
本コラムでは、大阪府の治安傾向と市区町村の治安ランキングをまとめました。防犯対策も紹介していますので、参考にしてください。

大阪府の犯罪の傾向

出典：警察庁や各都道府県警発表資料等を元に2024年における犯罪情勢をALSOK株式会社が整理したもの

大阪府の全体の犯罪傾向を見ていくと、刑法犯遭遇率は前年に引き続き1位、108人に1件となっており、全国でもっとも治安が懸念される状態が続いています。
刑法犯罪遭遇率の犯罪種別ごとの全国順位を見てみると、「自転車盗」「特殊詐欺」「強盗」「殺人」「ひったくり」「放火」が1位で、「不同意わいせつ」「すり」「不同意性交等」「自動車盗」についても10位以内に位置しています。
さらに認知件数を見てみると、「放火」は前年より27.4％の増加、「ひったくり」は前年より27.2％増加しています。
一方で、犯罪遭遇率が低いのは「住宅侵入盗」「事業所等への侵入盗」となっており、犯罪遭遇率はともに42位、認知件数も前年より減少傾向が見られます。

大阪府の治安ランキング

※刑法犯遭遇率ランキングの順位に基づき色分けしています。
1位～10位　水色（治安が良い）
11位～27位　淡い緑
28位～45位　黄色
46位～62位　オレンジ
63位～72位　赤（治安が悪い）

刑法犯遭遇率：該当エリアの住民何人あたり1件の刑法犯罪が発生しているか
刑法犯認知件数：警察が犯罪の発生を認知した件数
刑法犯検挙率：刑法犯認知件数における検挙件数の割合

刑法犯遭遇率ランキング（低い順）
順位	エリア名称	刑法犯遭遇率
1	豊能町（豊能郡）	498.56人に1件
2	千早赤阪村（南河内郡）	408.27人に1件
3	能勢町（豊能郡）	267.32人に1件
4	島本町（三島郡）	260.96人に1件
5	河内長野市	243.17人に1件
6	太子町（南河内郡）	238.58人に1件
7	交野市	220.57人に1件
8	熊取町（泉南郡）	213.34人に1件
9	岬町（泉南郡）	211.55人に1件
10	枚方市	209.63人に1件

刑法犯認知件数ランキング（少ない順）
順位	エリア名称	刑法犯認知件数
1	千早赤阪村（南河内郡）	11件
2	能勢町（豊能郡）	31件
3	豊能町（豊能郡）	34件
4	太子町（南河内郡）	52件
5	岬町（泉南郡）	65件
6	河南町（南河内郡）	84件
7	田尻町（泉南郡）	93件
8	島本町（三島郡）	120件
9	忠岡町（泉北郡）	153件
10	熊取町（泉南郡）	201件

刑法犯検挙率ランキング（高い順）
順位	エリア名称	刑法検挙率
1	池田市	51.1％
2	柏原市	41.1％
3	阪南市	40.2％
4	河内長野市	38.5％
5	太子町（南河内郡）	38.5％
6	豊能町（豊能郡）	38.2％
7	河南町（南河内郡）	38.1％
8	摂津市	37.5％
9	千早赤阪村（南河内郡）	36.4％
10	泉南市	35.8％

出典：［大阪府］推計人口（月報）「毎月推計人口（令和7年1月1日現在）」
［大阪府警］令和6年中の犯罪統計（確定値）「刑法犯罪種及び手口別発生市区町村別 9.認知件数／10.検挙件数」

大阪府内で刑法犯認知件数がもっとも少ない地域は、「千早赤阪村（南河内郡）」で11件でした。一方で、もっとも刑法犯認知件数が多かったのが、「大阪市中央区」の6,098件です。大阪市中央区は、難波や心斎橋など「ミナミ」と呼ばれる繁華街・歓楽街がある地域で、人がにぎわうエリアであることから、刑法犯認知件数が多くなっていると考えられます。

次に大阪府の治安の良い地区、悪い地区について詳しく見ていきましょう。

治安の良いエリアTOP3

順位	刑法犯遭遇率（低い順）
1	豊能町（豊能郡） （498.56人に1件）
2	千早赤阪村（南河内郡） （408.27人に1件）
3	能勢町（豊能郡） （267.32人に1件）

大阪府で刑法犯遭遇率がもっとも低いエリアは、「豊能町（豊能郡）」で、498.56人に1件でした。豊能町は大阪府北端に位置し、自然と共存する町で、都会では味わえない魅力があります。町内には14の自治会が構成されており、行政と協働しながら、犯罪抑止や交通安全、環境美化などに努めています。
2番目に刑法犯遭遇率が低いエリアは「千早赤阪村（南河内郡）」でした。千早赤阪村は大阪府唯一の村で、人口は約4,500人と府内で最も少ない地域です。犯罪防止のため、住宅・店舗・事業所を対象に、防犯カメラやセンサーライトなどの防犯設備の購入費を補助する制度を実施しています。

3番目に刑法犯遭遇率が低いエリアは「能勢町（豊能郡）」という結果でした。能勢町は大阪府最北端に位置し、緑豊かな自然と伝統文化が残る町です。子どもの安全を守る「しあわせ守り隊」や防犯パトロールなど、地域と警察が連携した活動を通じて治安維持に努めています。

治安の悪いエリアTOP3

順位	刑法犯遭遇率（高い順）
1	大阪市中央区 （19.28人に1件）
2	大阪市北区 （29.69人に1件）
3	大阪市浪速区 （36.61人に1件）

大阪府内の刑法犯遭遇率がもっとも高いエリアは「大阪市中央区」で、19.28人に1件でした。中央区は大阪市の中心部に位置し、「ミナミ」と呼ばれる大阪を代表する繁華街・歓楽街が広がっていることから、犯罪が発生しやすいエリアであると考えられます。

次いで2番目に刑法犯遭遇率が高いエリアは「大阪市北区」でした。北区は大阪の玄関口に位置し、JR大阪駅周辺は鉄道・バスの大ターミナルであり、大規模なショッピング街でもあります。県内外問わず多くの人が行き交うエリアであるため、犯罪遭遇率が高い傾向にあると考えられます。

3番目に刑法犯遭遇率が高いエリアは「大阪市浪速区」です。浪速区は大阪市のほぼ中央に位置しており、24区内でもっとも小さい行政区です。大阪のシンボルである「通天閣」や「なんばパークス」などがあり、観光で訪れる人も多いことから犯罪遭遇率が高まっていると想定されます。

出典：［大阪府］推計人口（月報）「毎月推計人口（令和7年1月1日現在）」
［大阪府警］令和6年中の犯罪統計（確定値）「刑法犯罪種及び手口別発生市区町村別 9.認知件数／10.検挙件数」

大阪府で犯罪被害に遭わないために

大阪府は犯罪遭遇率が全国1位で、犯罪に巻き込まれる可能性が高いです。犯罪被害に遭わないためには、適切な防犯対策を行うことが重要です。

自転車盗と車上/部品ねらいに遭わないために

大阪府の犯罪傾向として、「自転車盗」と「車上/部品ねらい」が多い傾向にあります。令和6年の自転車盗の認知件数を見てみると25,395件、犯罪遭遇率は全国1位です。
自転車盗は駐車場や駐輪場でも多く発生しており、「駐輪場を利用しているから安心」というわけではありません。ワイヤー錠など2つ目の錠を用意して、「ツーロック」を心掛けるようにしましょう。
自転車盗の被害を防ぐために次の3つの事項に注意しましょう。

• 自転車を止める時は短時間でも必ず鍵をかける。
• 2つ目の錠（ワイヤー錠など）を用いて「ツーロック」を心掛ける。
• 駐輪時、自転車を路上等に放置しない。

また、車上ねらいによって、駐車中の車から金銭や物が盗まれることがあります。車のサイドガラスを割られることが多いため、被害に遭うと多大な出費を要する可能性があります。
車上ねらいの対策には次の4つの事項に注意しましょう。

• 車から離れるときは車内にバッグや貴重品、高価な衣類などを置かないようにする。
• 駐車する時間が短くても必ずエンジンキーを抜き、ドアロックする。
• 盗難防止警報機・ハンドル等固定装置等の盗難防止装置を取り付ける。
• 特に夜間においては、人通りが少ない屋外駐車場を使わないようにする。

カーナビゲーションやナンバープレート、バッテリーなどの部品が狙われることもあります。心配な場合には、盗難防止ボルト・防犯防止ナットの導入を検討すると良いでしょう。
また、自宅の敷地内であっても必ず施錠し、保管場所にセンサーライトや防犯カメラなどの防犯対策を施すとより効果的です。

出典：［警察庁］年間の犯罪「令和6年の犯罪」

特殊詐欺に遭わないために

大阪府では特殊詐欺の被害も多く、令和6年の特殊詐欺の遭遇率は全国1位、認知件数は2,644件となっています。
特殊詐欺とは、電話やハガキで親族・公共機関の職員等を名乗って相手を信頼させ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、指定した口座に送金させたりする犯罪を指します。

一口に特殊詐欺といっても、その手口はさまざまです。大阪府で被害数がもっとも多いのは、「還付金を受け取れる」などと言ってだましATMを操作させる「還付金詐欺」で、被害額が大きいのは息子や孫、警察官などになりすましてお金をだまし取ろうとする「オレオレ詐欺」です。電話で金銭やキャッシュカードの話が出たら、慌てずに一旦電話を切り、家族や知人、警察（#9110）などに相談するようにしましょう。
特殊詐欺は特に高齢の方が多く被害に遭っているため、知らない番号からの電話には出ないようにしたり、迷惑電話防止機器を利用したりして対策を行うことをおすすめします。国際電話番号を利用した手口が多いため、国際電話の着信拒否や利用休止も検討しましょう。高齢のご両親や祖父母がいる場合は、普段から会話をする、直接様子を確認したりするなどコミュニケーションを取るようにし、身内しか知らない合言葉を決めておきましょう。

＜合言葉の質問の例＞

• あなたの得意料理は何だっけ？
• 昔一緒に行った旅行だけど、どこに行ったっけ？
• 昔飼っていたペットの名前は何だっけ？

※回答は身内の間で決めておきましょう。

出典：［警察庁］SOS47特殊詐欺対策ページ「発生状況 令和6年中の情勢」
［警察庁］SOS47特殊詐欺対策ページ「手口一覧と今日からできる対策」
大阪府警察 特殊詐欺にご注意！
大阪府警察 特殊詐欺の被害に遭わないために

ひったくり被害に遭わないために

大阪府のひったくりの犯罪遭遇率は全国1位、認知件数は前年より27.2％増加しており、警戒すべき犯罪の一つです。ひったくりは男性・女性問わず被害に遭っており、主に夜間の人気のない場所で発生している傾向にあります。特に観光スポットでは人混みを歩くことが多いため、歩行中は車道と反対側に荷物を持つようにし、「ながら歩き」はやめましょう。自転車にはひったくり防止カバーを取り付ける対策が有効です。

出典：［警察庁］年間の犯罪「令和6年の犯罪」
大阪府警察 ひったくり被害に遭わないための3ポイント
大阪府警察 ひったくり・路上強盗の被害に遭わないために

放火被害に遭わないために

大阪府の放火の犯罪遭遇率は、前年の3位から1位へと悪化傾向にあり、認知件数も前年より27.4％増加しています。火災の出火原因の上位に「放火」や「放火疑い」が挙げられているエリアもあり、侵入されやすい場所や人通りが少なく暗い場所での放火が多いです。そのため、車庫や倉庫には施錠する、家の周囲にゴミや雑品等を放置しない、外灯や防犯カメラを設置するなどして、防犯対策を強化しましょう。

出典：大阪府八尾市 放火火災防止対策
東大阪市 放火火災を防ぎましょう

住んでいるエリアの犯罪情報の確認方法

大阪府に居住している方は、住んでいるエリアの犯罪情報が気になることでしょう。ここでは、お住まいのエリアの犯罪情報を確認する方法について紹介してまいります。

安まちアプリを活用する

大阪府警がリリースしている「安まちアプリ」は、ひったくり情報や不審者情報など犯罪発生情報や、防犯対策の情報をタイムリーにお知らせしてくれるアプリです。身近で発生した犯罪などを知ることができ、犯罪被害に遭うリスクを低減させることができます。

大阪府警察　安まちアプリの登録はこちら
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/11608.html

安まちメールを活用する

大阪府警により配信されている「安まちメール」は、ひったくりや路上強盗、子どもに対する声掛け等の事案などの犯罪情報と、被害を防止するための防犯対策情報をメールでお知らせしてくれるサービスです。警察署からリアルタイムで届きます。受信時間や知りたい情報の種別、知りたい地域を自由に設定することが可能です。こちらはアプリよりもメールで確認したいという方におすすめです。
また、大阪府警察は、X（旧twitter）において「大阪府警察安まち情報」から犯罪情報や安全に関する有益な情報を発信しています。公式のSNSで情報を確認するのも良いでしょう。

大阪府警察　安まちメールとは
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/bohan/1/6629.html

大阪府警察安まち情報
https://twitter.com/OPP_seian

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