空き巣で盗まれやすいものは金目の物だけではない!?

空き巣といえば、金目のものだけを狙うと思ってらっしゃる方が多いと思います。現金や高級な宝石、腕時計などを家のなかに置いていなければ、空き巣の被害に遭うことはないと安心していませんか?しかし、実際には、金目のものだけではなく、多くの家庭にあるような意外なものも狙っていたりします。ここでは、空き巣被害にあった際に実際に盗まれたものについてみていくことにしましょう。
家庭を狙う犯罪の実態!最も多い手口は「空き巣」
自宅や事務所などの建物内に入り、ものを盗むことを「侵入盗」または「侵入窃盗」といいます。住人や管理者の不在時を狙って侵入する「空き巣」や、住人が寝ている間に盗みを働く「忍込み」、家人が食事など別の用事をしている隙にものを盗む「居空き」などは、侵入盗の一種です。

出典:警察庁「平成30年犯罪情勢」
警察庁が公開している「平成30年犯罪情勢」によると、侵入盗のうち半数近くが住宅を対象とした犯罪です。なかでも、最も多いのが「一戸建て住宅」で、続けて、「共同住宅3階建て以下」、「共同住宅4階建て以上」の順に被害数が多くなっています。共同住宅だとガードマンや管理人が常駐しているところもありますが、一戸建て住宅にはそのような対策が通常ないため、空き巣などの被害に狙われやすくなります。

1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
一戸建て住宅 | 無締り (46.4%) |
ガラス破り (37.7%) |
その他 (4.3%) |
共同住宅 (3階建て以下) |
無締り (44.9%) |
ガラス破り (32.0%) |
合かぎ (8.2%) |
共同住宅 (4階建て以上) |
無締り (48.1%) |
ガラス破り (17.3%) |
合かぎ (13.4%) |
出典:警察庁「平成30年犯罪情勢」
一方、手口として多いのは、順に「空き巣」「忍び込み」「居空き」です。
侵入手段は「無締り」が最多で、窓や扉などのガラスを割り、手などを伸ばして鍵を開けたり侵入を試みたりする「ガラス破り」が次に続きます。無締りとは施錠をしていないことで、意外にも鍵の閉め忘れという住人自身の不注意が原因となるケースは多いのが実状です。このようなデータを見ると、最も狙われやすいのが「留守がち」な「一戸建て」で「鍵のかけ忘れ」をしているシチュエーションということになります。3つのキーワードに心当たりのある人はとくに空き巣に注意しましょう。
平成30年の認知されている侵入盗の発生数は6万2745件です。過去の侵入盗認知件数を見ると、前年の平成29年は7万3122件、2016年は7万6477件となっています。さらに以前の平成21年の侵入盗認知件数を見ると、14万8771件で、長期的に比較しても減少傾向です。ただし、年間で6万を超える件数は、1日あたり170件ほどの侵入盗が発生している計算になりますので、決して少ないものではありません。侵入盗への対策を取っておくことは決して無駄ではなく、家や家族を守るためには大切なことといえます。
どのようなものが狙われる?金品以外に盗まれやすいものとは
自宅に高級品を置いていたり、大金を保管していたりしていないから盗まれないと安心してはなりません。泥棒は一般家庭にあるようなさまざまなものを狙って盗みを犯しています。全国でもっとも侵入盗の認知件数が多い愛知県の統計によると、認知されている被害品の最多は現金ですが、そのほかにもいろいろな品が泥棒の被害に遭っています。被害に遭う心配のない家はないと考えておいたほうが無難です。
順位 | 現金以外の被害品 | 認知件数 |
---|---|---|
1位 | バッグ・財布類 | 817 |
2位 | 貴金属・宝石等 | 562 |
3位 | 時計類 | 394 |
4位 | キャッシューカード | 274 |
5位 | 預金通帳・預金証書 | 240 |
6位 | クレジットカード | 226 |
7位 | 運転免許証 | 137 |
8位 | 商品券 | 127 |
9位 | 衣類品類 | 112 |
10位 | 健康保険証 | 107 |
出典:愛知県住宅防犯対策協議会「令和元年版 住宅を狙った盗難被害の発生状況」
現金以外の被害品を被害認知件数が多い順に挙げていくと、1位がバックや財布、2位が貴金属や宝石、3位が時計類です。3位までに挙がっているバッグや時計などはブランド品などの高級品が狙われていますが、4位以降には多くの家庭で家に保管しているようなものも被害に遭っているため要注意です。具体的に挙げると、4位はキャッシュカード、5位は預金通帳や預金証書、6位がクレジットカードです。さらに、7位は運転免許証、8位は商品券、9位は衣類品類、10位は健康保険証と続いています。
高級品や金品類以外にも、身分証などほとんどの人が持っているようなものも盗みの対象として目を付けられることがあるのです。ほかにも、実際に盗まれるものとして、家電製品、パソコンやスマホ、マニアの収集物などもあります。これらの品々に共通する特徴は、持ち運びしやすく、後で使用しやすいものです。重くなくて、盗む際にかさばらないものは泥棒にとって盗みやすいものとなります。さらに、現金や換金が不要で使用可能な金券のように盗んだ後でもそのまま使いやすいものや、換金する際に足がつきにくいものは狙われやすい品です。
空き巣が入った!被害に遭ったときに行うべき対応
実際にどろぼうの被害に遭ってしまった際には何をすればよいのでしょうか。まず、空き巣が入った疑いを持ったら、すぐに警察へ連絡することが必要です。その際には、被害時の状況を変えないために、ものを動かしたり触ったりしないように気を付けます。次に、盗難に遭った届けの証明として、警察で盗難届出証明書の発行を受け、盗まれたものが何かを具体的に確認します。
盗まれたもののなかに、通帳やキャッシュカード、クレジットカードが含まれていた場合には、すぐに金融機関などに連絡し、利用停止を求めるようにしましょう。身分証も盗まれてしまった場合には、その旨も併せて申告しておくことが必須です。そのほか、健康保険証、パスポート、運転免許証なども、所管する場所への連絡をすぐに行わなければならないものとなります。これらは大事な身分証明書にもなるので再発行を受ける手続きをしておくことも忘れてはなりません。
また、携帯電話が盗まれた場合、悪用される恐れがあります。使用停止の手続きとともに、遠隔操作ができるのであればすぐにデータを消去しておくと安心です。
盗難被害の補償もある保険に加入しているのであれば、連絡をして手続きを進めておきましょう。盗難向けの保険に入っていなくても、火災保険にオプションとして同様の補償が付いている場合もあります。
いざ、利用停止や再発行の手続きをすることになったときのために、被害に遭う前から各種連絡先や保険の内容などについて確認し、整理しておいてもムダにはなりません。
いざというときのために!万全の対策とホームセキュリティの利用で安心な毎日を
被害に遭ったら、各種手続き以外にも玄関の鍵の交換や割られたガラスの修理もすぐに行っておきましょう。ガラス破りにあった場合には再犯防止に防犯フィルム入りのガラスに変更しておくとより安心です。
一度空き巣被害に遭ってしまうと何も盗まれていない場合でも不安なものです。
そんな方は24時間365日で見守ってくれるホームセキュリティの導入も検討しましょう。
玄関や窓などのセンサーが侵入者を検知すると発報し、ガードマンが駆けつけてくれます。「忍込み」や「居空き」などの場合の侵入者との鉢合わせのリスクを考えても、トレーニングを受けたプロのガードマンの存在は心強いものです。
ALSOKではご家庭のニーズにあわせたプランのご提案を行なっております。相談は無料、ぜひ、お気軽にご相談ください。