泥棒被害が一番多い曜日は?空き巣や強盗が好む時間帯や時期も解説

防犯 2025.11.28更新(2020.10.01公開)
泥棒被害が一番多い曜日は?空き巣や強盗が好む時間帯や時期も解説

空き巣などの泥棒被害は、誰にでも起こり得る身近な犯罪ですが、被害の多い曜日や時間帯というのはあるのでしょうか。防犯対策は日頃から意識する必要があります。傾向を把握すれば、防犯設備の点検や施錠確認など、被害への備えができます。
本コラムでは、空き巣や強盗などの被害が多い曜日や時間帯に関する調査結果を示すとともに、泥棒被害に遭わないための対策について解説します。

目次

空き巣被害が多い曜日はいつ?

留守が多い平日は空き巣に狙われやすい

空き巣・忍び込み・居空きの発生曜日別認知件数

出典:警察庁「犯罪統計書 令和6年の犯罪」

空き巣は多くの場合、前もって住宅周辺の下見を行います。数日かけて住民の行動パターンをチェックし、留守になる時間帯を狙って犯行に及ぶことも少なくありません。警察庁の調査では、空き巣の半数以上が下見の際、「留守かどうか」をチェックすることが分かっています。
警察庁の統計データによると、2024年(令和6年)の空き巣の認知件数がもっとも多い曜日は金曜日の853件でした。平日(月曜日~金曜日)は約700~900件と多く発生しており、土曜日や日曜日は約400~600件でした。住人が仕事や学校で留守にする平日が、空き巣の被害に遭う確率が高い曜日といえるでしょう。 ただし、休日であっても被害に遭うリスクはあるため、家を空ける際は施錠を徹底するなど防犯対策を怠らないようにすることが大切です。

また、グラフからは空き巣だけでなく、居空き(家人在宅中の隙を見計らっての侵入)や忍び込み(家人が寝静まった就寝中の侵入)の被害も発生していることが見て取れます。居空きや忍び込みは平日・休日問わず発生しているため、曜日に関係なく注意が必要です。

出典:警察庁:住まいる防犯110番「侵入犯罪の脅威 侵入者プロファイリング~心理と行動①」

日中に在宅していても安心とはいえない

平日の日中に在宅しているかといって、泥棒被害に遭わないとは言い切れません。空き巣は住人の生活リズムを細かく観察した上で犯行に及ぶため、不在にしている時間帯を狙って侵入される可能性があります。
特定の時間帯に買い物や散歩に行くなど、行動パターンが決まっている場合は注意が必要です。日々のルーティン(習慣)を把握されると、わずかな隙をついて侵入される可能性が高まります。

また泥棒が入るのは、留守中だけではありません。ベランダで洗濯物を干しているときやお風呂に入っているときなどに居空きの被害に遭ったり、就寝しているときに忍び込みの被害に遭ったりすることもあります。在宅中・就寝中でも、ドアや窓をしっかりと施錠するようにしましょう。

空き巣に狙われやすい時間帯は?

侵入等の発生時間帯別・手口別認知件数

出典:警察庁「犯罪統計書 令和6年の犯罪」

空き巣は特に日中の時間帯に注意

警察庁の統計によると、空き巣の被害は8時~20時の時間帯に多く発生していることが分かっています。中でも、通勤通学や買い物などで外出することの多い10時~16時の被害が特に多い傾向にあります。

忍び込みは深夜から早朝の時間帯の被害が多い

忍び込みは、住人が寝ている間に侵入を試みるため、深夜から早朝の被害が多くなっています。20時以降から増え始め、2時~4時の犯行がもっとも多いことが分かっています。

居空きは日中から夜にかけて広く発生

居空きは、就寝中を除いて住人の在宅中に侵入し金品を盗む犯罪です。1日の間で日中から夜にかけて広く発生しており、昼頃にピークを迎えます。家族が仕事や学校で外出しており、人が少ない時間帯に被害に遭いやすい傾向があります。

空き巣被害が多い時期はいつ?

空き巣被害が多い時期にも特徴があるため、チェックしておきましょう。

空き巣被害が増える時期は10月~11月

【侵入窃盗(住宅対象)の月別 認知件数(令和3年次)】

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1,430 1,354 1,596 1,268 1,317 1,377 1,336 1,520 1,400 1,720 1,621 1,344

出典:法務省「令和4年版 犯罪白書」

法務省の「令和4年版 犯罪白書」によると、住宅を対象とした侵入窃盗の認知件数は10月~11月がもっとも多い結果となっています。これは、行楽シーズンで長期の外出が増えたり、比較的過ごしやすい気候の季節であり、窓を開ける機会が多くなったりすることが要因と考えられます。
また、3月や8月も他の月と比べて空き巣被害が多い傾向にあります。3月や8月は学校の長期休みがあり、子どもだけで留守番をする機会も増える季節です。

雨の日が多い梅雨の時期も注意しよう

雨の日は出歩く人が少なく、雨や傘などで視界も良くありません。周囲から顔を見られるリスクが低く、雨の音で侵入時の物音も聞こえにくくなることから泥棒に狙われる可能性が高くなります。梅雨のように雨が続く季節は、空き巣にとって犯行に及びやすい日が増えるため、特に注意するようにしましょう。

万が一の侵入に備えるには、ホームセキュリティの導入がおすすめです。ご自宅の環境に合わせたプランをご提案しますので、お気軽にALSOKにご相談ください。

強盗被害が多い曜日や時間帯はある?

近年は、住人へ危害を加える強盗事件が多く報道されています。空き巣と同様に、強盗被害が多い曜日や時間帯はあるのでしょうか。

曜日を問わず満遍なく発生

【強盗の発生曜日別認知件数(令和6年)】

不明
224 196 161 198 178 163 195 55

出典:警察庁「犯罪統計書 令和6年の犯罪」

強盗の発生曜日別に認知件数を見ていくと、平日・休日を問わず満遍なく発生していることが分かります。中でも、日曜日は224件ともっとも多く、他の曜日と比較して被害に遭いやすい傾向があります。日曜日は在宅している方が多いため、空き巣目的で侵入した不審者が強盗へ発展するケースも考えられます。

深夜から早朝に狙われやすい

次に、強盗の発生時間帯を確認すると、22時~4時頃の被害が多く全体の約3割を占めています。就寝している家庭が多く、周囲にも人の気配が少ないため、発見されることなく犯行に及びやすいことが要因と考えられます。
ただし、6時以降の朝や昼であっても強盗事件は発生しています。仕事や家事に集中していると、侵入時の物音などに気が付かない可能性もあるため、不審者が侵入した際に警報音が鳴るシステムなどを導入するのが良いでしょう。

出典:警察庁「犯罪統計書 令和6年の犯罪」

空き巣や強盗から家を守るための防犯対策

空き巣は住民の生活リズムを把握した上で犯行に及びます。空き巣や強盗などの被害を未然に防ぐためには、日頃から住宅の防犯対策を徹底することが重要です。
ここでは空き巣や強盗などの被害防止に役立つ対策法をご紹介します。

窓の防犯対策

いろいろな窓ガラスとその特色

空き巣の主な侵入経路の1つが窓です。特に一戸建て住宅では、約6割が窓から侵入されており、共同住宅(3階建て以下、4階建て以上)でも2番目に多い侵入口となっています。住まいの形に関わらず、窓の防犯対策は必須といえます。

出典:警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」

防犯ガラスへの交換

防犯ガラスに交換することで、ガラスを破られて侵入されるリスクを大きく減らすことができます。窓ガラスにはさまざまな種類がありますが、防犯対策をするなら、防犯用の「合わせガラス」または「合わせ複層ガラス」への交換がおすすめです。合わせガラスは、2枚のガラスの間に特殊フィルムを挟み込んだ構造をしており、網入りガラス、強化ガラス、複層ガラスに比べて高い防犯性が期待できます。合わせ複層ガラスは、合わせガラスを使用した複層ガラスで、2層構造による断熱性を持ちながら、合わせガラス同様に高い防犯性があるのが特徴です。CPマーク(※)がついているものを選べばより安心です。

(※)さまざまな侵入の試みに対し、5分以上防御することが認められた防犯建物物品につけられるマーク

防犯フィルムの活用

コストを抑えつつ防犯を強化したい場合は、既存の窓に防犯フィルムを貼って対策する方法もあります。防犯フィルムを貼ることでガラスが割れにくくなり、侵入に時間がかかるため、犯行を断念させやすくなります。
なお、網入りガラスや強化ガラス、単なる複層ガラス(ペアガラス)については、防犯性は期待できないため、注意が必要です。特に強化ガラスの場合、一点にかかる強い力に弱く、ドライバーなど先端が尖ったもので勢いよく衝撃を与えると簡単に破られてしまいます。

補助錠の設置

クレセント錠の窓は簡単に開錠されてしまうため、補助錠を追加してガラス破り対策を行いましょう。外から見えにくいところに設置すれば、補助錠を外されることなく、泥棒の侵入を諦めさせることができます。

窓用の防犯ブザー(アラーム)を設置

窓用の防犯ブザーは、窓の開閉やガラスの破壊による振動を検知して音で侵入者を威嚇し、住人や周囲に知らせることができます。犯人がガラスを割った瞬間や窓をこじ開けたタイミングで大音量のアラームが鳴ることで、「気づかれるかもしれない」と思わせることができ、犯行を諦めさせやすくなります。

出入り口の防犯対策

徹底した防犯対策で勝手口から泥棒の侵入を防ぐ

一見頑丈そうに見える出入り口(玄関、勝手口など)であっても、隙間などにバールを差し込むことで簡単にこじ開けられてしまうおそれがあります。ここでは出入り口の侵入手口とその防犯対策についてご紹介します。

ピッキング対策

※シリンダー錠イメージ画像

※シリンダー錠イメージ画像

※インテグラル錠イメージ画像

※インテグラル錠イメージ画像

ピッキングは、鍵穴に「ピック」と呼ばれる専用の工具を挿し込み、錠前を破壊することなく開錠する侵入手口です。古いタイプのシリンダー錠やインテグラル錠はピッキングによる被害を受けやすいとされています。
ピッキング対策では、まず「ワンドア・ツーロック」にするのが効果的です。1つのドアに対し2つ以上の鍵を設置することで、不正開錠にかかる手間と時間が増えるため、侵入を途中で断念させやすく防犯性を強化できます。
また、玄関や勝手口の鍵を防犯性の高い鍵へ交換するのもピッキング対策として有効です。鍵面に円形や楕円形のくぼみ(ディンプル)が複数並んでいるディンプルキーや鍵穴のないカードキーや暗証番号を入力する電子錠などがおすすめです。

サムターン回し対策

サムターン回しは、ドリルなどでドアに穴を開けたり、郵便受けやドアスコープの隙間から特殊な工具を差し込んだりして、内側からつまみ(サムターン)を回して開錠する侵入手口です。ドアに防犯性能の低いガラス窓がある場合は、ガラスを割ってそこから手や工具を差し込まれるケースもあります。
サムターン回し対策では、サムターンカバーやドアポストカバーを使用したり、外側から外れないドアスコープに交換したり、鍵の数を増やすなどの方法があります。

カム送り対策

カム送り(バイパス解錠)は、シリンダーのリングを浮かし、そこから特殊な工具を使って錠本体を攻撃・開錠する侵入手口です。対策としては、鍵のケース部分を対策品に交換する、防止金具(スペーサー)を取り付ける、補助錠を取り付けるなどの方法があります。

ドアのこじ開け対策

ドアと枠の隙間にバールなどの工具を差し込み、テコの原理でこじ開ける手口を防ぐには、ガードプレートの設置が有効です。金属製のガードプレートを取り付けることで、工具を差し込むための隙間をふさぎ、力ずくでこじ開けられるリスクを大幅に減らせます。

次のコラムでは玄関・勝手口の防犯対策について詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。

敷地内への侵入対策

泥棒は、人目に付くことや自らの姿を画像・映像で残すことを嫌います。敷地内への主な侵入防止策には、以下のようなものがあります。

  • 上階への足場となるようなものを置かない
  • 踏むと音の出る防犯砂利を敷く
  • 人感センサー付きのセンサーライト・防犯カメラを設置する

二階建て以上の一戸建てや共同住宅では、物置やエアコンの室外機、雨どいなどを足場にして二階以上の窓から侵入されることもあるので注意が必要です。物置や室外機などの設置場所を工夫するなどの対策を講じて、二階以上からの侵入もしっかり防止しましょう。住宅のセキュリティ強化としてはホームセキュリティの導入もおすすめです。

周辺の見通しを良くする

住宅街などでは、プライバシー保護のために植木やフェンスなどで囲いを作っている家も多く見られます。目隠しのある家は、人目を避けて侵入するのに都合が良いため、ターゲットにされやすい傾向にあります。背の高い植木は短く剪定したり、枝をすいたりして、なるべく死角を作らないよう配慮しましょう。フェンスを設置する場合も、スリットを設けるなど外からの視線を完全に遮らないようにしましょう。
また、夜間に自宅の周囲が暗いと感じる場合は、人感センサー付きのセンサーライトや防犯カメラを取り付けるのも有効な手段の1つです。

留守を悟られないようにする

長時間留守にしていることが外から分かる家は、空き巣にとって格好のターゲットになります。そのため、家を空ける際は以下のような対策を行い、留守であることを悟られないよう工夫する必要があります。

【留守を悟られない工夫】

  • 長期不在にする場合、新聞や郵便物の配達は止めてもらう
  • 外から室内の様子が分からないようにする
  • 洗濯物を干したまま長時間外出しない
  • タイマー機能や遠隔操作できる照明を活用し、在宅中だと思わせる
  • 外出・旅行していることをSNSに載せない、載せる場合は帰宅してから

空き巣対策にはホームセキュリティの導入も検討しよう

空き巣対策として、窓ガラスの強化や鍵交換などの個別の対策は非常に重要です。ただし、より幅広いリスクに備え、ご家族が安心して暮らせる住まいを実現するには、住宅全体を24時間見守れるホームセキュリティの導入がおすすめです。

スマホゲート写真

ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはALSOKの依頼駆けつけが利用可能です。
オンラインセキュリティでは、異常発生時には自動でALSOKが駆けつけます。さらに、スマートフォンを機器本体に近づけるだけで、自動で警備の解除、外出時はワンタッチで警備を開始できる機能も便利です。
ALSOKのホームセキュリティは、在宅中でも警備をセットすることができるため、在宅中の安全対策にもお役立ていただけます。

また、ALSOKでは、目立ちにくいドームカメラや暗い場所でも撮影できる赤外線カメラなど設置場所に合った家庭用防犯カメラを多数ご用意しています。防犯カメラは、犯罪抑止につながるほか、万が一侵入された場合の証拠を確保する役割もあります。自宅の防犯をさらに強化したい場合は、防犯カメラの設置もご検討ください。

ALSOKロック画像

さらに、窓の防犯にはALSOKロックがおすすめです。ALSOKロックは、窓の防犯補助錠で、簡単に取り付けることができます。外部からは、補助錠の接着面に印刷された「ALSOKマーク」が見えるため、犯罪抑止が期待できます。

まとめ

空き巣は家を留守にすることが多い平日に発生しやすいとされていますが、休日の在宅中でも居空きや就寝中の忍び込みなどの被害に遭う可能性があります。強盗についても、曜日に関係なく発生しています。
こうした被害を防ぐには、窓や出入り口の防犯対策に加え、住宅全体のセキュリティを強化できるホームセキュリティや、屋外に設置できる防犯カメラを導入がおすすめです。複数の対策を組み合わせ、空き巣や強盗などの被害を未然に防ぎましょう。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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