要介護2で受けられるサービス内容やケアプランの例を解説

高齢者・介護2026.05.29更新(2021.12.06公開)
要介護2で受けられるサービス内容やケアプランの例を解説

本記事では、「要介護2」で受けられる介護サービスの内容やケアプランの例について、詳しくご紹介します。
「要支援/要介護認定」における「要介護2」の認定は、日常生活の一部に介助が必要で、自立がやや難しくなっている状態を指します。さまざまな心身機能や能力が次第に低下していくため、ご家族が介護に要する時間も長くなっていくでしょう。しかし、介護保険サービスを利用することでご家族の負担を軽減でき、利用者本人も快適な日々を送ることができます。

【この記事で分かること】

  • 要介護2の状態像
  • 受けられる介護保険サービス
  • 支給限度額と自己負担の目安
  • ケアプラン例(在宅・一人暮らし・施設)

目次

要介護2とは?

要介護2とは、食事・入浴・排せつといった日常生活の動作において、部分的な介助が必要な状態を指します。加えて、薬の飲み忘れや食事をしたことを忘れるなど、認知機能の低下が見られる場合もあります。

厚生労働省の「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)」によると、要介護2の認定者は約119万人にのぼっており、要介護認定の中でも比較的多い区分の一つです。

出典:厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)」

具体的には、次のような状態が目安とされています。

  • 食事やトイレ、入浴時に手助けが必要
  • 理解力の低下(テレビの内容の理解が難しい、レジで大きなお札でばかり支払うなど)や問題行動が見られる
  • 立ち上がりや歩行の際に支えが必要
  • 身だしなみ(爪切りなど)や掃除、簡単な調理、買い物などにおいて、見守りや一部介助が必要
要支援/要介護度

ただし、これらはあくまで目安であり、同じ要介護2でも状態には個人差があります。そのため、要介護認定は「どの程度の介護時間が必要か」を基準に判定されます。厚生労働省では要介護2について、「要介護認定基準時間(1日あたりの介護に要する時間)が50分以上70分未満、またはこれに相当すると認められる状態」と定義しています。この「要介護認定基準時間」とは、1日にどれくらいの介護が必要かを示す指標です。

出典:厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」

要介護1と要介護2の違い

区分 状態の目安 必要とされるサポート
要介護1 日常生活は概ね自立しているが、移動や入浴など一部の動作に介助が必要 入浴や移動などの介助
要介護2 日常生活の一部に継続的な介助が必要で、移動や身の回りの動作に支援が求められる 日常生活の複数場面で継続的な介助が必要

要介護1とは、日常的な動作はおおむね自立しているものの、部分的にサポートが必要な状態を指します。要介護2は、要介護1に比べて日常生活全般において介助が必要な場面が増え、より多くの支援を必要とする状態です。

要介護2と要介護3との違い

区分 状態の目安 必要とされるサポート
要介護2 日常生活の一部に継続的な介助が必要で、移動や身の回りの動作に支援が求められる 日常生活の複数場面で継続的な介助が必要
要介護3 身体機能が著しく低下しているため、日常生活にほぼ全面的な介助が求められる 日常生活において基本的に介助が必要

要介護3とは、立ち上がりや歩行、排せつや入浴など、日常生活において全面的に介助が必要な状態を指します。要介護2よりも多くの介助を必要とした状態が要介護3となります。

要介護2で受けられるサービス

要介護2では、自宅・通所・短期入所・施設入所など、生活の場に応じて複数の介護保険サービスを組み合わせて利用することができます。受けられるサービスは次の通りです。

主な内容 サービス名
自宅で受けられるサービス
  • 訪問介護(ホームヘルプ)
  • 訪問入浴介護
  • 訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • 夜間対応型訪問介護
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
日帰りで施設に通うサービス
  • 通所介護(デイサービス)
  • 通所リハビリテーション(デイケア)
  • 地域密着型通所介護
  • 療養通所介護
  • 認知症対応型通所介護
訪問・通い・宿泊サービス
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 短期入所療養介護
施設等で生活するサービス
  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 特定施設入居者生活介護 介護医療院
地域密着型サービス
  • 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
福祉用具の利用サービス
  • 福祉用具のレンタル
  • 特定福祉用具の購入

介護保険サービスを利用するには、まずお住まいの自治体の窓口で要支援/要介護認定の申請を行います。その後の聞き取り調査や主治医の意見書などをもとに、ご本人の「介護度」が決定します。認定結果が通知されたあと、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成する「ケアプラン」と呼ばれる介護サービスの計画書に応じて、介護保険サービスを利用することになります。

出典:サービス利用までの流れ | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」(厚生労働省)

介護の相談・ケアプラン作成

居宅介護支援は、利用者が自宅で自立した生活を送れるよう、ケアマネジャーが心身の状況や環境に合わせたケアプランを作成するサービスです。適切な介護支援を行うために、事業者や関係機関との連絡・調整を実施します。

自宅で受けられるサービス

要介護2で受けられる介護サービス サービス内容
訪問介護(ホームヘルプ) 訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行う
訪問入浴介護 看護職員と介護職員が利用者の自宅を訪問し、持参した浴槽で入浴の介護を行う
訪問看護 利用者の自宅へ看護師などが訪問し、主治医の指示に基づき療養上の世話や診療の補助を行う
訪問リハビリテーション 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが利用者の自宅を訪問し、心身機能の維持や回復、日常生活の自立に向けたリハビリを行う
夜間対応型訪問介護 夜間(18時~8時)にホームヘルパーが利用者の自宅を訪問し、介護を行う
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 定期的な巡回訪問または随時通報を受け自宅を訪問し、食事や入浴などの介護、調理・洗濯などの家事、療養上の世話などの看護を行う

利用者ができる限り自宅で自立して生活できるよう、ホームヘルパー(訪問介護員)、看護師、介護職員、理学療法士らが利用者の自宅を訪問するサービスです。
利用者の心身機能の維持回復などを目的に、自宅で生活するための身体介護(食事・排せつ・入浴など)や生活援助(掃除・洗濯・買い物・調理など)、医療ケアやリハビリを受けることができます。

日帰りで施設に通うサービス

要介護2で受けられる 介護サービス サービス内容
通所介護 (デイサービス) 利用者が施設に通い、食事や入浴などの生活上の支援や生活機能向上のための訓練、レクリエーションなどを受ける
通所リハビリテーション(デイケア) 利用者が施設や病院に通い、食事や入浴などの生活上の支援や、心身機能の維持回復のためのリハビリを受ける
地域密着型通所介護 定員19人未満のデイサービス施設で、生活上の支援や生活機能向上のための訓練、レクリエーションなどを受ける
療養通所介護 疾患を持つ利用者が食事や入浴などの生活上の支援や、生活機能向上のための訓練を受ける
認知症対応型通所介護 認知症の利用者が通所介護の施設にて、生活上の支援や機能訓練など専門的なケアを受ける

利用者が状態に応じて、通所介護施設(デイサービスセンターなど)や通所リハビリテーション施設(介護老人保健施設、病院など)に通い、生活機能の維持・向上を目指し、食事や入浴など日常生活の支援や機能訓練などを受けるサービスです。利用者の孤立感の解消や心身の機能維持、家族の介護負担軽減も目的として行われます。

訪問・通い・宿泊サービス

要介護2で受けられる 介護サービス サービス内容
小規模多機能型居宅介護 通所中心に訪問・宿泊を組み合わせ、家庭的な環境と地域との交流の下で生活上の支援や機能訓練を受ける
看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス) 「訪問看護」と「小規模多機能型居宅介護」を組み合わせたサービスを受ける
短期入所生活介護 (ショートステイ) 介護老人福祉施設などへ短期間宿泊し、生活上の支援や機能訓練などを受ける
短期入所療養介護 医療機関や介護施設などへ短期間宿泊し、生活上の支援、医療や看護、機能訓練などを受ける

利用者の状態に合わせて、訪問・通い・宿泊を組み合わせ、日常生活の支援や看護、医療的なケアなどを行うサービスです。なお、短期入所生活介護、短期入所療養介護の連続利用日数は原則30日までとなっているため、注意が必要です。

施設等での生活サービス

要介護2で受けられる 介護サービス サービス内容
介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム) 要介護3以上の高齢者向け施設。入浴や食事などの日常生活の支援、機能訓練、療養上の介護を受ける ※要介護2でも特例入所要件に当てはまると入所できる
介護老人保健施設 (老健) 在宅復帰を目指す方のための施設。可能な限り自立した生活を送るためリハビリテーションや医療、介護などを受ける
特定施設入居者生活介護 指定を受けた有料老人ホーム、軽費老人ホームなどの入所者が、生活支援や機能訓練を受ける
介護医療院 要介護者が、長期療養のための医療と生活支援を一体的に受ける

利用者が施設等に居住し、自立した日常生活を送れるよう、生活支援や機能訓練などを受けるサービスです。なお、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、原則要介護3以上の方を対象とした施設のため、要介護2の方はやむを得ない理由がある場合に限り入所できます。

地域密着型サービス

要介護2で受けられる 介護サービス サービス内容
認知症対応型共同生活 介護(グループホーム) 認知症の利用者5~9人とスタッフが共同生活し、家庭的な環境と地域との交流の下、生活支援や機能訓練などを受ける
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 入所定員30人未満の介護老人福祉施設。常に介護が必要な方が自立した生活を送るための支援、機能訓練、療養上の介護を受ける ※要介護2の利用はやむを得ない理由がある場合のみ
地域密着型特定施設 入居者生活介護 指定を受けた入居定員30人未満の有料老人ホームや軽費老人ホームなどで、生活支援や機能訓練などを受ける

利用者が定員30人未満の施設に居住し、スタッフと交流しながら生活支援や機能訓練、専門的なケアなどを受けるサービスです。家庭的な雰囲気の中、地域との結びつきを意識し、サービスを提供しています。なお、「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」は、要介護2の方はやむを得ない理由がある場合のみ利用できます。

福祉用具の利用サービス

要介護2で受けられる 介護サービス サービス内容
福祉用具のレンタル 利用者の状態や希望、生活環境等に合った福祉用具(手すり、スロープなど)を借りる
特定福祉用具の購入 レンタルに向かない福祉用具(入浴・排せつに使用するものなど)を1割~3割負担で購入できる

利用者ができる限り自立した日常生活を送れるよう、指定を受けた事業者が福祉用具を貸与・販売するサービスです。対象となる福祉用具は、歩行器、車いす、手すり、介護用ベッドなど多岐にわたりますが、要介護2の人は、自動排泄処理装置については原則保険給付の対象にならないため、レンタルできません。

要介護2の支給限度額

介護保険サービスを利用する場合、要介護度によって介護保険から給付される支給限度額が決められています。
要介護2の場合、1カ月の支給限度額は【19万7,050円】です。なお、支給限度額は「必ず満額使える金額」ではなく、ケアプランの内容に応じて利用額が決まるため注意が必要です。
1カ月に受けたサービスの合計が限度額以内の場合、利用者の自己負担は1割ですが、一定以上所得者の場合は2~3割負担になります。自己負担額の目安は、1割負担で約1万9,705円、2割負担で約3万9,410円、3割負担で約5万9,115円ですが、加算・地域区分による変動があるため事前に確認しておきましょう。
支給限度額を超えてしまうと、超過分に介護保険は適用されず全額自己負担となります。

要介護2の方のケアプラン例

次に、要介護2の方のケアプラン例を見ていきましょう。

※ケアプラン例の回数は目安であり、利用者負担の金額はあくまで概算値です。地域や事業所の加算により変動します。

在宅で介護する場合のケアプラン例

在宅で介護していて、家族が同居している場合のケアプラン例です。

サービス内容 月の利用回数 詳細 利用者負担(1割負担)
訪問看護 4回 訪問看護ステーションからの支援で、1回に付き30分未満 1,884円
訪問介護 8回 身体介護:20分以上30分未満 生活援助:20分以上45分未満 2,472円
短期入所生活介護 3日間 併設型・多床室 2,016円
訪問リハビリ 8回 20分以上実施した場合 2,464円
自己負担額の合計 8,836円

一人暮らしの場合のケアプラン例

自宅で一人暮らしをしている場合のケアプラン例です。

サービス内容 月の利用回数 詳細 利用者負担(1割負担)
通所介護 8回 6,216円
訪問介護 (身体介護・生活支援) 12回 身体介護:20分以上30分未満 生活援助:20分以上45分未満 3,708円
訪問看護 8回 訪問看護ステーションからの支援で、1回に付き30分未満 3,768円
福祉用具貸与 1カ月 歩行器・手すりなど 1,377円
自己負担額の合計 1万5,069円

施設介護の場合

有料老人ホームなどの施設に入っている場合のケアプラン例です。

サービス内容 月の利用回数 詳細 利用者負担(1割負担)
特定施設入居者生活介護 30回 - 1万8,270円
自己負担額の合計 1万8,270円

出典:厚生労働省 公表されている介護サービスについて

要介護2の認定を受けても一人暮らしは可能?

要介護2の認定を受けていても、一人暮らしは可能ですが、認知機能や身体の状況によっては難しいケースもあるでしょう。一人暮らしを続けるには、介護サービスだけではなく、ご家族からのサポートが受けられる環境も重要です。ご家族が遠方に住んでいる場合は、見守りサービスの導入や生活をサポートしてくれるサービスの活用がおすすめです。

要介護2の方が受けられるALSOKの介護サービス

要介護2の方が受けられるALSOKの介護サービス

要介護2は状態によっては自分自身でできることもありますが、周囲の見守りやサポートが求められる場面が増えます。
一人暮らしの場合、必要なサポートをすぐに受けられない可能性があり、本人も離れて暮らす家族も不安に感じるかもしれません。介護サービスを利用していても、自宅に一人でいるときの急な体調不良などの際に、周囲に気付いてもらえないリスクがあります。

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ご高齢のご両親が離れて暮らしている場合の見守りにおすすめなのが「HOME ALSOKみまもりサポート」です。
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まとめ

要介護2は、食事や入浴、排せつなど日常生活における部分的な介護が必要な状態です。訪問・通所・短期入所・施設入所など、利用者ご本人の状態や生活の場に合わせて、複数の介護保険サービスを組み合わせて利用することをおすすめします。在宅介護であれば見守りサービスも活用するなど、利用者ご本人の安全で快適な生活やご家族の負担軽減につながる方法を検討しましょう。

要介護2に関するよくある質問

Q:要介護2は週に何回デイサービスを利用できますか?

A:回数に一律の上限はありませんが、支給限度額とケアプランの範囲内で調整されます。一般的には週2~3回が目安とされますが、体調や家族の介護状況、自治体・事業所の加算などで変わります。

Q:要介護2の人が一人暮らしをするリスクは何ですか?

A:転倒や体調急変時に発見が遅れるほか、認知機能の低下がある場合は徘徊や火の不始末のリスクが高まります。訪問・通所サービスの利用に加え、緊急時に連絡できる体制(家族連絡・見守りサービス等)を整えることが重要です。

Q:要介護2でレンタルできるものは何ですか?

A:手すり、スロープ、歩行器、車いす、介護ベッドなどが代表例です。利用できる品目は心身状態や生活環境で変わり、自動排泄処理装置は要介護2以下では原則貸与対象外(例外あり)です。
原則対象外など例外もあります。ケアマネジャーに相談して選定しましょう。

Q:要介護2は給付金(現金)をもらえますか?

A: 介護保険は原則として現金給付ではなく、サービス利用に対する給付です。要介護2には月あたりの支給限度額があり、その範囲内のサービス利用は原則1~3割負担になります(超過分は全額自己負担)。

Q:要介護2で訪問介護(ヘルパー)は何回利用できますか?

A: 回数は「○回まで」と決まるのではなく、支給限度額とケアプランの組み方で決まります。必要な支援(身体介護・生活援助)と他サービス(デイ・福祉用具等)とのバランスを見て、ケアマネジャーが最適化します。

Q:要介護2でも特別養護老人ホーム(特養)に入れますか?

A: 特養は原則要介護3以上が対象ですが、要介護2でも特例入所として認められる場合があります。介護者がいない、虐待の恐れがある、認知症による徘徊など事情があると判断されるケースが代表例です。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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