要介護3とはどんな状態?受けられるサービスや費用、ケアプラン例を解説
本記事では、要介護3と認定された場合の心身の状態や、介護サービスの内容と費用、ケアプランの例、家族の介護負担を減らすポイントなどをご紹介します。
家族が「要介護3」の認定を受けた場合、在宅介護は続けられるのか、施設に入居するにはどのくらい費用がかかるのかなど、悩むことも多いでしょう。
【この記事で分かること】
- 要介護3と認定されると、どのような心身の状態になるのか
- 要介護3で利用できる介護サービスの種類
- 在宅介護と施設介護、それぞれにかかる費用の目安
- 要介護3のケアプラン例と、家族の負担を減らす考え方
目次
要介護3とは?
要介護3とは、立ち上がりや歩行、排せつ、入浴など、日常生活の多くの場面で全面的な介助が必要となる状態です。自力での生活が困難となるため、在宅介護が可能な場合もありますが、24時間体制に近いケアが求められる場合もあるため、家族の介護負担が大きくなりやすい段階ともいえます。
介護保険制度では、介護を必要とする高齢者が適切なサービスを利用できるよう「要支援/要介護認定」を受ける必要があります。認定度合いは下図のように要支援1~2、要介護1~5の7段階があります。
厚生労働省では、要介護3の「介護に必要とされる時間」を「要介護認定等基準時間が70分以上90分未満又はこれに相当すると認められる状態」と定義しています。
具体的には次の状態が要介護3の目安となります。
【移動・歩行】
- 自力での立ち上がりや歩行が困難
- 歩行器や車いすが必要
- 場合によっては室内移動にも介助が必要
【排せつ】
- トイレへの移動に介助が必要
- 排せつ動作に全面的な介助が必要
- ご本人の状態によってはおむつの使用が必要
【入浴】
- 一人での入浴が困難
- 浴槽への出入りや洗体に全面的な介助が必要
- いすに座った姿勢を保つことが不安定な場合もあり
【食事】
- 食事の摂取に見守りや一部介助が必要
- 食事の準備に全面的な介助が必要
- 場合によっては嚥下機能の低下が見られる
認知機能の低下によって、徘徊や奇声を発する、異食などの問題行動が現れる場合もあります。厚生労働省の「令和5年度 介護保険事業状況報告」によると、要介護3の方は約91万人にのぼります。
出典:厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」
厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)」
要介護3と要介護2の違い
| 区分 | 状態の目安 | 必要とされるサポート |
|---|---|---|
| 要介護3 | 立ち上がりや歩行が困難で、入浴など日常生活の多くに全面的な介助が必要 | 排せつ・入浴・移動の全面的な介助 |
| 要介護2 | 日常生活の一部に継続的な介助が必要で、移動や身の回りの動作に支援が求められる | 食事や排せつなど、部分的に自力で行えない動作への継続的な介助や見守り |
要介護2では、日常生活に部分的な介助が必要ですが、ある程度自分でできることもあります。一方、要介護3では、日常生活のほとんどで介助が必要となり、自力での動作が困難になります。また、要介護3では認知機能の低下がより顕著で、状態によっては常時の見守りや介護が必要となる場合があります。
要介護3と要介護4の違い
| 区分 | 状態の目安 | 必要とされるサポート |
|---|---|---|
| 要介護3 | 立ち上がりや歩行が困難で、入浴など日常生活の多くに全面的な介助が必要 | 排せつ・入浴・移動の全面的な介助 |
| 要介護4 | 日常生活全般において自力での動作が極めて困難 | 着替え・食事・排せつ・体位変換など、24時間体制に近い介護サポート |
要介護3では日常生活全般に介護が必要ですが、介助されながら自分でできることもあります。要介護4では、日常生活のほぼ全てに全面的な介護が必要で、自力でできることがほとんどありません。認知機能の低下がみられるケースもあり、介護時間も長くなります。また、在宅介護の負担が大きくなりやすく、施設入所を検討する方も増える段階です。
要介護3で受けられるサービス
要介護3の認定を受けた場合、下記6種類のカテゴリーに分けられたサービスを受けられます。
| 主な内容 | サービス名 |
|---|---|
| 自宅で受けられるサービス |
|
| 日帰りで施設に通うサービス |
|
| 訪問・通い・宿泊サービス |
|
| 施設などで生活するサービス |
|
| 地域密着型サービス |
|
| 福祉用具の利用サービス |
|
自宅で受けられるサービス
| 要介護3で受けられる介護サービス | サービス内容 |
|---|---|
| 訪問介護 | 自宅でホームヘルパーから食事・入浴・排せつなどの介護、掃除・洗濯・買い物・調理などの生活支援を受ける |
| 訪問入浴介護 | 自宅での入浴が困難な方が、看護職員・介護職員の持参した専用の浴槽で入浴介護を受ける |
| 訪問看護 | 自宅で看護師から健康状態の観察や医療ケアなどの看護サービスを受ける |
| 訪問リハビリテーション | 自宅で理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの訪問を受け、身体機能の維持・向上に向けたリハビリを行う |
| 夜間対応型訪問介護 | 夜間帯(18時~翌8時)にホームヘルパーの自宅訪問を受け介護サービスを受ける |
| 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 定期的な巡回や随時通報により自宅への訪問を受け、食事や入浴などの介護、調理・洗濯といった日常生活の家事支援や看護サービスを受ける |
ヘルパーによる食事・排せつ時の介護や生活援助、(医療的ケアが必要な場合は)訪問看護(看護師)や訪問リハビリテーション(理学療法士等)を利用します。夜間帯にヘルパーが訪問してくれる夜間対応型訪問介護もあります。定期的に排せつの介助や安否確認を実施する「定期巡回」と、急に体調が悪くなったときなどに対応してもらう「随時対応」の2種類があります。
日帰りで施設に通うサービス
| 要介護3で受けられる介護サービス | サービス内容 |
|---|---|
| 通所介護(デイサービス) | 利用者が施設に日帰りで通い、健康状態のチェックや食事・入浴・機能訓練、レクリエーションなどの提供を受ける |
| 通所リハビリテーション(デイケア) | 利用者が施設や病院に通い、心身機能の維持回復のためのリハビリを受ける |
| 地域密着型通所介護 | 利用定員19人未満のデイサービス施設にて、日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練などを受ける |
| 療養通所介護 | 疾患を持つ利用者が食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練を受ける |
| 認知症対応型通所介護 | 認知症の利用者が通所介護の施設にて、食事などの日常生活上の支援や機能訓練などを受ける |
利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の負担感を減らすなどの目的として、通所介護(デイサービス)を受けられます。また、施設に通ってリハビリを行う通所リハビリテーション(デイケア)を受けることもできます。
訪問・通い・宿泊サービス
| 要介護3で受けられる介護サービス | サービス内容 |
|---|---|
| 小規模多機能型居宅介護 | 通所を中心に訪問・宿泊を組み合わせて介護や機能訓練を受ける |
| 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス) | 「訪問看護」と「小規模多機能型居宅介護」を組み合わせたサービスを受ける |
| 短期入所生活介護(ショートステイ) | 施設へ短期間宿泊をして介護や機能訓練を受ける |
| 短期入所療養介護 | 医療機関や介護施設等へ短期間宿泊をして身体介護、医療ケア、機能訓練などを受ける |
ショートステイは、特別養護老人ホームなどの施設で短期間(30日以内)入所できるサービスで、入浴や食事などの介護を受けることができます。利用者の孤立感の解消や心身機能の維持だけでなく、在宅介護における家族の負担を減らすことができます。
訪問と通い、宿泊を組み合わせる小規模多機能型居宅介護(複合型デイサービス)もあります。
施設などで生活するサービス
| 要介護3で受けられる介護サービス | サービス内容 |
|---|---|
| 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | 原則要介護3以上(一定条件で要介護1・2の特例入所あり)。入浴や食事などの日常生活の支援、機能訓練、療養上の介護サービスを受ける |
| 介護老人保健施設(老健) | 在宅復帰を目指している方のための施設。リハビリや必要な医療、介護などを受ける |
| 特定施設入居者生活介護 | 指定を受けた有料老人ホーム、軽費老人ホーム等で生活支援や機能訓練を受ける |
| 介護医療院 | 長期療養が必要な方のための施設。療養上の管理、看護や介護、機能訓練、その他必要な医療と日常生活に必要なサービスを受ける |
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、利用者が施設に入居し、入浴や食事などの支援やリハビリを受ける施設です。65歳以上か、40~64歳までの方は特定疾病と認められていれば入居可能ですが、待機者が多いのが現状です。要介護3の場合は、在宅復帰を目的とし、リハビリを行う介護老人保健施設(老健)の選択肢も視野に入れると良いでしょう。
地域密着型サービス
| 要介護3で受けられる介護サービス | サービス内容 |
|---|---|
| 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 認知症の利用者がグループホームに入所し、家庭的な環境のなか、食事や入浴などの日常生活上の支援や機能訓練などを受ける |
| 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 | 入所定員30人未満の介護老人福祉施設。入浴や食事などの日常生活の支援、機能訓練、療養上の介護サービスを受ける |
| 地域密着型特定施設入居者生活介護 | 指定を受けた入居定員30人未満の有料老人ホームや軽費老人ホームなどで、食事や入浴などの日常生活上の支援や、機能訓練などを受ける |
要介護の方が住み慣れた地域を離れず、自分らしい生活ができるように提供されているのが、地域密着型サービスです。
認知症の方を対象としたグループホーム、少人数規模の地域密着型特別養護老人ホームや有料老人ホーム、軽費老人ホームなどを利用できます。
福祉用具の利用サービス
| 要介護3で受けられる介護サービス | サービス内容 |
|---|---|
| 福祉用具のレンタル | 利用者の状態や希望、生活環境などに合った福祉用具(手すり、スロープなど)を借りられる |
| 特定福祉用具の購入 | レンタルになじまない福祉用具(入浴・排せつに使用するものなど)を1割~3割負担で購入できる |
利用者が可能な限り自宅で自立した生活を送れるように、福祉用具貸与のサービスが受けられます。対象は特殊寝台、床ずれ防止用具、手すり、スロープ、車いす、歩行器、歩行補助杖など13品目です。入浴や排せつに用いる腰掛便座、入浴補助いす、簡易浴槽などの福祉用具の自己負担は原則1割ですが、所得により2~3割の場合があります。
在宅介護と施設介護はどちらが良い?
在宅介護と施設介護のどちらが良い選択となるかは、ご本人の状態や希望するライフスタイルによって異なります。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| 在宅介護 | 自宅で家族と一緒に過ごせる | 介護者となる家族の身体的・精神的な負担が大きくなりやすい |
| 施設介護 | 家族の介護負担が大幅に軽減される | 経済的な負担が大きくなりやすい |
在宅介護のメリット・デメリット
在宅介護のメリットは、住み慣れた自宅で家族と過ごせる点にあります。本人の精神的負担が少なく、必要なサービスのみを選択できるため、費用を抑えられる点もメリットのひとつです。
一方で家族が主だった介護者となるため、時間的・精神的な拘束が大きく、また夜間対応や認知症の進行によって共倒れとなるリスクが生じる点がデメリットです。
在宅で利用できるサービスの種類や介護保険の自己負担額は、自治体や世帯の所得状況、要介護度によって異なるため、事前の確認が不可欠です。
施設介護のメリット・デメリット
施設介護でのメリットは、専門スタッフによる24時間体制のケアによって家族の介護負担が軽減されること、そして利用者にとって安全安心な環境が確保される点です。
デメリットとしては利用者が住み慣れた自宅を離れた結果、環境変化によるストレスや孤独感が増加するケースがあること、入居一時金や月額費用といった経済的負担が重くなりやすい点が挙げられます。
施設利用に関わる費用や入居条件などは施設種別のほか、自治体や所得ごとの減免制度の有無などによって変動するため、利用できる制度の有無などを確認しておきましょう。
要介護3の認定を受けるまでの流れ
要介護3の認定を受けるまでには、下記の流れに沿って手続きや審査が進められます。
- ①申請
- ②認定調査
- ③主治医意見書の作成
- ④一次判定(コンピューター)
- ⑤二次判定(介護認定審査会)
- ⑥認定結果の通知
まず市区町村の窓口へ認定依頼を申請後、認定調査員が自宅を訪問して直接心身の状態を確認します。その後、調査結果とかかりつけ医の意見書をもとに認定審査が実施され、申請から約30日で要介護度が通知される流れです。
認定調査を受けるうえでのポイントは普段の状態を包み隠さず正直に伝える点にあります。できないことを無理にやろうとしたり、嘘をついたりせず、ありのままの状態を伝えましょう。
参考:サービス利用までの流れ | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」(厚生労働省)
要介護3の支給限度額
介護保険には、サービスを利用できる限度額である「支給限度額」が、要介護度によってそれぞれ設定されており、要介護3の場合、1カ月の支給限度額は【27万480円】です。
利用者は1割が自己負担となり、限度額いっぱいまでサービスを利用した場合は27,048円を支払うことになります。
一定以上所得がある利用者の場合は2割(自己負担額:54,096円)、または3割負担(自己負担額:81,144円)になります。注意点として、支給限度額は満額分を必ず使用できるわけではありません。ケアプラン内容に応じて利用額が決まるほか、地域やサービス内容によって変動するため、事前に確認しましょう。
上限額を越えて介護保険サービスを利用すると、超えた分は全額自己負担となるので注意が必要です。また、支給限度額は施設サービスには適用されません。施設入居の費用については以下の記事も参考にしてください。
要介護3のケアプラン例
認定結果が通知されたあとに、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが「ケアプラン」という介護サービスの計画書を作成します。このケアプランに応じて、介護保険サービスの利用が可能です。ケアプランはご本人の希望や心身の状態、ご家族の状況や要望に応じて作成されます。作成の際は、ケアマネジャーと十分に話し合うことが大切です。
要介護3の方のケアプラン例を見ていきましょう。
※ケアプラン例の回数は目安であり、利用者負担の金額はあくまで概算値です。地域や事業所の加算により変動します。
在宅介護の場合
週4回、訪問介護を利用し、日常生活の介護、食事作りや買い物などの生活援助を受けます。また週2回のデイサービス利用で家族の負担を軽減し、他利用者とのコミュニケーションを取る機会を設けています。
| サービス内容 | 月の利用回数 | 詳細 | 利用者負担(1割負担) |
|---|---|---|---|
| 訪問看護 | 4回 | 訪問看護ステーションからの支援で、1回に付き30分未満 | 1,884円 |
| 訪問介護 | 16回 | 身体介護:20分以上30分未満 生活援助:20分以上45分未満 |
4,944円 |
| 訪問入浴 | 8回 | 全身入浴 | 10,128円 |
| 通所介護(デイサービス) | 8回 | 通常規模の事業所の場合(7時間以上8時間未満) | 7,200円 |
| 自己負担額の合計 | 24,156円 | ||
施設介護の場合
例として、特別養護老人ホームの個室に入居した場合のプランです。介護保険料負担のほか、食費や居住費が必要になります。
| サービス内容 | 月の利用回数 | 詳細 | 利用者負担(1割負担) |
|---|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 1カ月(30回) | 従来型個室 | 21,960円 |
| 自己負担額の合計 | 21,960円 | ||
要介護3の給付金制度
介護保険の利用以外にも、給付金や控除制度があります。ここでは、要介護3でもらえる給付金制度や控除について解説します。金額や利用の可否は自治体や所得状況によって異なるため、必ず事前確認してください。なお、要介護3でもらえるお金(給付・払い戻し・税控除)は、介護保険の自己負担割合や介護度3の状態、所得区分、自治体制度によって異なります。
特定入所者介護サービス費
低所得者が老人ホームなどの介護保険施設を利用する際の食費や居住費に負担限度額を設け、負担限度額を超えた金額について給付が受けられる制度です。所得に応じて自己負担額が設定され、基準費用額との差額が支給されます。給付段階は4段階に分けられ、例えば特養の従来型個室は、日額1,171円ですが、一番負担が少ない第1段階であれば日額380円が限度額です。
出典:厚生労働省「介護保険最新情報(令和8年3月)」
高額介護サービス費
1カ月の介護サービス利用料が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。所得区分に応じて自己負担上限額が設定されており、一般的な所得(市町村民税課税~課税所得380万円未満)の方の負担限度額は月額4万4,400円です。これを超えた分が高額介護サービス費として支給されます。
出典:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 <高額介護サービス費>
高額医療・高額介護合算制度
医療保険と介護保険の自己負担額を合算し、年間の限度額を超えた場合に払い戻される制度です。毎年8月から翌年7月までの1年間の自己負担額が対象となります。所得区分に応じて限度額が設定されており、超過分が支給されます。例えば、75歳以上で年収約370~770万円の方は、67万円が限度額となります。
出典:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 <高額医療・高額介護合算制度>
医療費控除
要介護者の医療費や介護サービス利用料の一部を確定申告で控除できる制度です。医療費控除の対象となる費用から保険給付分を差し引いた自己負担額が10万円(所得200万円未満の場合は所得の5%)を超える場合に適用されます。介護保険サービスの利用料や福祉用具購入費なども対象となります。
出典:国税庁No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
障害者控除
要介護認定を受けている65歳以上の方は、障害者手帳がなくても確定申告で障害者控除を受けられる場合があります。要介護1~5の認定を受けている、または6カ月以上寝たきりの状態の方など、市区町村によって基準が異なるため、確認してみましょう。障害者控除を受けるには、市区町村が発行する「障害者控除対象者認定書」が必要です。
参考:国税庁 No.1160 障害者控除
大田区 要介護認定者等の障害者控除(所得税・住民税)
草加市 要介護認定者(1から5)の人は、確定申告の時に税控除が受けられます
福祉用具、住宅改修費用
介護保険で福祉用具のレンタルや購入、住宅改修の費用の一部が給付されます。福祉用具は原則レンタルですが、トイレなどの特定福祉用具は購入が基本です。住宅改修は手すりの取り付けや段差解消などが対象で、かかった費用の9割(所得に応じて8割、7割)が支給されます。住宅改修費用は、生涯20万円が支給限度基準額になっています。
おむつ代助成など、自治体独自の給付金制度
多くの自治体で、要介護者向けの独自の給付金制度を設けています。例えば、おむつ代の助成、タクシー券の支給などがあります。制度の内容や対象者の条件は自治体によって異なるため、居住地の市区町村の介護保険窓口に確認してみましょう。
参考:さいたま市 重度要介護高齢者紙おむつ等支給事業
船橋市 福祉タクシー乗車券(要介護者等)を交付します
家族の介護負担を軽減するためのポイント
在宅介護における負担を軽減するには、家族だけで抱え込まず、心身の負担をケアする工夫が不可欠です。ここからは家族の介護負担を軽減するためのポイントを解説していきます。
ケアマネジャーとの密な連携
在宅介護で限界を感じないためには、担当ケアマネジャーと日頃から密なコミュニケーションを取ることが重要です。介護の困りごと、小さな異変や違和感、家族自身の疲労感はこまめに共有することで、状況に応じた適切なアドバイスが受けられます。
また、ケアプランは一度作成して終わりではありません。本人の状態は家族のライフスタイルの変化に合わせて随時見直しできます。ささいな疑問や悩みであっても抱え込まず、専門家であるケアマネジャーを活用しましょう。
ショートステイやデイサービスの活用
介護負担を軽減するには、ショートステイなどの外部サービスを積極的に活用する視点が必要です。デイサービスは日中の介護を専門スタッフに委ねられますし、ショートステイであれば、数日間にわたって介護負担から心身を休められます。
仕事をしながら介護を続けなければならなかったり、慢性的な寝不足や疲労感を軽減する意味でも、効果的な選択肢となります。
見守りサービスの導入
やむをえず本人と離れて生活しなければならない場合は、見守りサービスの導入も検討するとよいでしょう。緊急通報ボタンや室内に設置する安否確認センサー、訪問時の安否確認サービスなどを活用すれば、仕事や夜間といった目が届かない時間帯での不安を解消できます。
離れて暮らす親であっても、日常の状態をリモートで把握できるため、遠距離介護における精神的負担や不安を軽減できるメリットもあります。導入にあたっては自治体の助成制度が用意されている場合もあるため、利用できる場合は導入を検討してみてください。
要介護3の方が受けられるALSOKのサービス
高齢のご家族が離れて暮らしている場合の見守りにおすすめなのが「HOME ALSOKみまもりサポート」です。
体調が悪くなったときは緊急ボタンを押すことで、ALSOKがすぐに駆けつけ対応します。また、ヘルスセンターへつながる相談ボタンがあり、看護師資格を持つスタッフに健康や体調に関するお悩みをいつでも気軽に相談できます。
熱中症や災害時の危険なときは音声で警告。さらに、センサーが火災や煙を感知した場合に、ALSOKが駆けつけるオプションサービスもご用意しています。ご家族が安心して生活できるよう、ALSOKグループが24時間365日サポートいたします。
要介護3は、周囲のサポートが必要な場面が増えます。場合によっては、寝たきりや認知症等で常時介護が必要となるケースもあるでしょう。家庭内での介護だけでは難しいと感じたら、迷わず介護サービスを活用しましょう。
ALSOKグループでは、利用者の状態に合った介護サービスを展開しています。デイサービスや訪問介護に加え、設備の整った有料老人ホームやグループホームのご紹介も可能です。施設の感染対策はもちろん、ALSOKならではの防犯対策や防災訓練にも積極的に取り組んでいるため、安心してご利用いただけます。
介護に関して不安なことやご要望等あれば、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
要介護3は自宅での介護が可能な方も少なくありません。しかし、なかには長期にわたる介護が必要となり、家族の負担となる場合があります。ご本人やご家族の意向をふまえて、介護サービスの利用を検討しましょう。訪問介護やデイサービスなどの通いで受けられるサービスと、ショートステイなどを組み合わせるのもおすすめです。ぜひご本人の状態に合った介護サービスを見つけてください。
要介護3に関するよくある質問
Q:要介護3の認定を受けても一人暮らしや在宅介護は可能?
A:要介護3は日常生活で常に介助が必要ですが、介護サービスの利用によって一人暮らしや在宅介護が可能な場合もあります。しかし、要介護3の場合は介護が必要なシーンが多いため、小規模多機能型居宅介護(複合型デイサービス)の活用や、見守りサービスの導入などの体制づくりが不可欠です。
Q:要介護3の認定期間はどのくらいですか?更新は必要ですか?
A:要介護認定は新規認定で原則6カ月、更新時は12カ月という期間指定があるほか、期限が切れる前には更新手続きが必要です。ご本人の状態によっては最長48カ月まで延長されるケースもあります。有効期限の約60日前後に更新の案内が届くため、手続きを忘れないようにしてください。
Q:家族が遠方で介護できない場合はどうすれば良いですか?
A:介護が必要な家族が遠方にいる場合は、地域密着型サービスや民間サービスの利用を検討しましょう。具体的には定期巡回・随時対応型訪問介護などの利用可否をケアマネジャーに相談する、あるいは介護保険対象外の見守りサービスを導入するなどの手段があります。各種サービスの併用によって、遠くで暮らす家族の安否を確認できるため、不安解消につなげられます。
Q:要介護3でもらえるお金は月いくらですか?
A:要介護3で「もらえるお金」は、介護保険の自己負担が軽くなる給付(払い戻し)や税控除が中心で、月額が一律に決まるものではありません。高額介護サービス費などで上限を超えた分が戻る仕組みがあり、所得区分で上限額が変わります。まずは自己負担割合と所得区分を確認し、ケアマネジャーや自治体窓口で該当制度を整理しましょう。
Q:要介護3で施設に入ると、費用はどのくらいかかりますか?
A:施設費用は「介護保険の自己負担(1~3割)」に加えて、「居住費・食費・日常生活費」が上乗せされるため、施設種別や部屋タイプ、所得区分で大きく変わります。特別養護老人ホームでも介護保険分だけでなく居住費・食費が必要で、低所得の場合は特定入所者介護サービス費で軽減されることがあります。見学時に月額総額の見積りを必ず取りましょう。
Q:介護3(介護度3)の支給限度額を超えるとどうなりますか?
A:支給限度額を超えた分は原則として全額自己負担になります。ただし、自己負担が高額になった場合は高額介護サービス費の対象になることもあるため、利用実績をもとにケアマネジャーへ早めに相談して調整するのがおすすめです。





















